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【メルマガ】鉱物資源より生物資源を(サハリン報告その3)

<楽観的な担当者と懐疑的なロシア通>
 帰国早々、ロシア天然資源監督局が、「サハリン2」について、環境規制を順守していないとして、事業停止を求め、裁判所に提訴したとのニュースが目に入りました。私は、つい数日前、パイプライン南端のプリゴロドノエのLNGプラントを見学し、サハリン・エナジー社に出向している商社の担当者と話してきたばかりであり、案の定という気持ちでした。
 外資事業のサハリン2には、ロシア政府が圧力をかけていることが報じられていました。この点について、担当者は楽観的で、ロシア単独での開発や資源の販路開拓は無理であり、ロシアの経済当局と環境当局との権限争いとの見方さえしていましたが、ロシア通の学者や通訳の方々は、ロシアにはなんでもありと非常に懐疑的だったのが印象的でした。

建設中のLNGプラント.jpg
プリゴロドノエの巨大プラントの建設現場

<資源は地産地消が原則>
今回のロシアのやり方はさておいて、私は、食べ物だけでなく、資源も地産地消だと思います。資源は、まず、その地域の人のために使われるべきであり、余った分を周りの地域の人たちが利用するのが理想です。資源を持つ地域の人の雇用や産業と結びついた利用をするべきなのです。
 また、生物資源でさえ再生産を考えて消費しなくてはなりませんが、鉱物資源はいずれ枯渇します。現在だけでなく将来の世代のことも考えた生産、消費をするべきなのはいうまでもありません。
しかし、現在、発展途上国の大半の資源は、外国の資本によって採算のみを優先した開発・消費がされているといって過言ではありません。

<環境保護と生物資源の有効利用>
サハリンは天然資源の宝庫です。石油・天然ガス・石炭等の鉱物資源だけでなく、広い森林・河川・湿地のため、動植物や淡水も豊富です。森林から流れ出る川によって運ばれる栄養分に富んだ海は、世界で最も豊かな漁場の一つですし、多くの種類の海洋動物や鳥がみられます。
 鉱物資源には限りがありますし、化石燃料は、環境保護に留意した開発をしたとしても、消費の段階で環境を汚染します。豊かな生物資源を持ったサハリンでは、環境を守りつつ、生物資源を活用した産業を発展させていってほしいと強く願わずにはいられません。