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【メルマガ】「ダーチャ」― サハリンの食料自給(サハリン報告その1)

<菜園付き別荘「ダーチャ」>
サハリン・フォーラムの翌日は、マイクロバスで郊外に足を延ばしました。市街を離れると、柵に囲まれた菜園と小屋が目につきます。これは、ダーチャといって、町の住民が農作業をしながら、週末や夏の休暇を過ごす別荘です。別荘といっても、ユジノサハリンスクの近郊には、あばらやといっていいほどの壊れかかった小屋も多くあり、日本人の考える避暑地の「別荘」とは全く異なります。

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きれいに耕されたダーチャの畑

<飛び込みでダーチャ訪問>
 予定にはなかったのですが、私はせめてダーチャの写真を撮りたいと頼み、途中で車を止めてもらい、近くのダーチャに向かいました。ところが、そのダーチャは、高い柵に囲まれており、全く中が見えません。ぐるりと回って入り口を見つけ、扉を開けようとすると、大きな犬がきて吠え始めました。あきらめて外にいると、中から女性が現れたので、中をみせてほしいと頼むと快く招き入れてくれました。
 菜園には、じゃがいも、ズッキーニ、いろんな種類のハーブ、花、豆類、果樹などが、ひと畝ごと、小さな区画ごとに植えられていました。また、温室もあり、トマトやきゅうりが実っていました。

<手作りの別荘>
 ここのダーチャはなかなか小奇麗でりっぱな建物でした。ご主人が建てたもので、1階は、小さな台所と居間兼寝室があり、屋根裏のような2階も寝室になっていました。ダーチャでは、畑だけではなく、建物や内装も、自分たちの手作業でだんだんと作り上げていくそうです。部屋の壁には奥さんが描いた大きな絵がかかっていました。
 写真を撮るだけといって止めてもらったのに、思わぬ長居をしてしまい、バスに残っていた団長には怒られてしまいましたが、大半のメンバーはダーチャ見学に満足していました。

<食料自給率向上は菜園で>
ダーチャの菜園は自家用野菜を作るためのものですが、余分にとれたものは、市場で売られてもいます。サハリンの農業生産は、なんとその約6割がこのダーチャによるもので、食料供給(自給)の重要な役割を担っています。
ところが、日本政府は、品目横断的経営安定対策では4ha以上(北海道では10ha以上)の大規模農家のみを支援することにしています。民主党の農林漁業再生プランでは、中小の農家の生産も支援し、自給率向上を図ることにしていますが、サハリンのダーチャを見て、いよいよ民主党の農林漁業再生プランでなくてはならないという意を強くしました。

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親切なダーチャのおばさん