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【メルマガ】熊野古道と林業視察 06.11.4記

【岡田元代表の親戚、速水林業】
国会開会中だが、農水委もないことから10月29日から11月3日まで、香港政庁の招待に応じ、マカオ・香港を視察し3日の夜に帰国した。
翌4日は、民主党の農林漁業再生本部・林業再生小委員会で三重県の熊野・尾鷲を視察した。
尾鷲の隣の紀北町の速水林業は、堅実な林業経営で知られ、岡田克也元代表の親戚ということもあり岡田さんの日程に合わす形で訪問することとなった。すっかり民主党の農山村行脚の顔となった菅直人代表代行も、農林関係議員、地元議員とともに参加した。

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速水さん(左端)から森林経営のお話を聞く。右端が菅代表代行。その左が篠原


【日頃の健康を示す】
熊野・尾鷲や和歌山南部は、東京-名古屋から2時間、そこからJRの特急で3時間というルートで5時間以上かかる。離島を除けば、おそらく「日本一東京から遠い地域」であろう。
それでも名古屋を早朝に発った特急列車は尾鷲に着くころには満員であった。「熊野古道」が世界遺産に登録されて観光客も増えたと聞く。我々の視察の第1歩も尾鷲に残る熊野古道を歩くことから始まった。
地元の観光ボランティアの方の先導で30人くらいの一団が古道を歩く。石畳の道と聞いていたが、山道に石が敷かれている姿はむしろ石段と言ったほうがぴったりだ。尾鷲は日本一降雨量の多い地域なので、雨で山道の土砂が流れないように石畳をひいたとか。昔の人夫は、これをかついで登ったそうで、その報酬は1日米1升だとか。ところどころに排水路が設けてあるなど、非常に考えられて作られているのに感心することしきりだ。
私は普段から支持者訪問をして歩き回っているので、ボランティアの方と一緒に歩いていったが、後方はずいぶん離れてしまう。遅れたのは誰とは言わないが、普段の活動の差がこんなところにもでた。あまり冗談を言わない岡田さんが、「足腰が弱い民主党と言われないように、皆真剣になって歩いている」と笑った。

【手入れの差がでる山林】
尾鷲市と紀北町との境の馬越峠で一息つく。登りの尾鷲市側の山林は、植林されているヒノキも細く、ところどころに間伐したまま打ち捨てられている木々も目につく。率直に言うと荒れた林というイメージがある。ところが、紀北町へと降りていく道の木々は幹もしっかりしていて間伐もなされており、下草も生えている。聞けばこちら側が、速水林業さんが管理している林だとか。
熊野古道を降りて、昼食をとりに速水林業所有の別の山林へ。速水林業はこの尾鷲近辺に1,070haの山林を所有している。その中の一つの山林で昼食をいただく。うれしいことに、「めはりずし」や地元の食材を使った惣菜など地産地消のお弁当だ。
昼食を終えて、速水林業代表の速水亨さんの説明を受けながら再び森林を歩く。速水林業では「美しい山造り」「誰が見ても納得のいく林造り」をモットーとしているそうだ。現在林業が振るわなくなっているが、それは国産材の需要が減ってきているからだ。なるべく国産材を使ってもらう。そのためにも美しい森林を保全し、そこから切り出された木を使おうと思ってもらえるよう努力しているとのこと。
確かに管理する森林の中には100年前に植林された区域もある。そこは、針葉樹のヒノキがしっかりとした幹で立っており、手入れの行き届いた林から漏れる光でシダ植物や10年生くらいの広葉樹も生い茂っている。心和む美しい森である。
国産材を使う場合でも森林まで足を運んで木を選ぶ人はいない。でも、ここを訪れた人が日本の森林の良さに気づいて国産材を使用してくれるかもしれない。そんな願いを込めて森造りをされている心意気を参加者一同応援したい気持ちになる。消費者を見据えた林業経営は、林業再生の基本になるかもしれない。

【熱を帯びた意見交換会-木も地産地消を】
林業にかすかな希望の光を見出した一行は次の会場へと慌しくバスで移動する。今度は熊野市に入り、三重県森林組合連合会の皆さんと懇談会だ。
まず菅さんが、「農山漁村を子育てに適した地域として再生する」との持論を披露して、農業・漁業に次いで、年明けにも林業政策をまとめたいので、皆さんからご意見をお聞きしたい、と挨拶をした。
三重県は県土面積の65%が森林である。森林組合の加盟組合員も22,913人と全国平均の905人を大きく上回る。そうした中で組合員の皆さんから現状をお聞きする。
この地域も人口流出により山林所有者が村にいないため、境界線がわからず、作業がしづらい。林業従事者も高齢化が進んでいる。また、木材価格も5年連続下がり続けている、等のご意見。
これを受けて私も発言した。「岩手県の紫波町では、町の小学校は全て町産材で作っている。気の利いた行政ならば林業振興の道は作れる。木材のような重いものを海外から運んでくるのは、環境負荷が高すぎる。食べ物と同じように、木も地産地消を行うべきで、民主党は林業再生のために林家への直接支払も検討している。」と挨拶した。

【後輩とのエール交換】
予定していた時間をオーバーしても、さらに皆さんから意見が出されるなど非常に活発な意見交換会となった。今後も皆さんの意見をお聞きする機会を作ることを約束して、最後の会場となる小学校での国政報告会に向かった。
近くの小学校では、来年の参議院選挙で3期目を狙う高橋千秋さんと地元の萩野県会議員の国政・県政報告会が開催される。そこに、菅さんとともにゲストでお招きをいただいたのだ。
報告会には、私の農林水産省の後輩にあたる河上敢二熊野市長も来賓として出席していた。市長挨拶では、「篠原さんは農林水産省時代の大先輩にあたり、民主党の農業政策の頭脳だ」と紹介していただいた。
これを受けて私も「河上市長は、役所にいた時は少しトッポイところもあったが、市長になるとたいした者で、こんな立派な挨拶もできる」とべた褒め(?)しておいた。

東京まで5時間もかかるので、17時半には会場を後にしたが、日帰りのため、とにかく慌しい、しかし中身の濃い視察になった。
これをもとに、日本の林業や山村の再生のため、そして来年の参議院選挙の勝利のため、民主党林業再生プランをしっかりまとめていきたい。