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2007年6月30日

ムダと矛盾の会期延長  07.06.30

6月29日記

 昨年12月に続き、再び菅直人代表代行が安倍内閣不信任決議案を説明し、記名採決が行なわれました。
会期延長5日間なら、7月22日の投票日を変えなくてすんだのに、12日間も延長しておいて、衆議院ではさっぱり委員会を開いていません。
 私は、農林水産委員会の筆頭理事で、農林水産委員会の審議をどうするか自民党の筆頭理事と決めてきました。6月に集中的に開かれる予定のWTO交渉で海外へ行かなければならない農林水産大臣の日程を考慮して、私は、民主党の法案審議をあまり急がないという方針には少々反しても、日本の国益を考えて、粛々と休みなく委員会開催に応じてきました。
もちろん、水産庁の3法を一本化してほしいなどという理屈に合わない要望は一切聞き入れませんでしたが、その代わり、別々に委員会を開催して、どの委員会より早めに法案を通してきました。何よりも大臣をWTO交渉に行かせてやるためです。

 本来、委員会は法案審議と一般審議を交互に開くのが原則ですが、法案審議を優先し、一般審議は6月に空いているときにゆっくり行う約束でした。
 ところが、5月28日松岡利勝大臣が自殺し、赤城徳彦新大臣となり少々狂いが生じました。二人とも農林水産省OB、当選6回も同じ。違いは、赤城大臣は30歳で祖父の跡を継いで最年少当選して以来、まさに順風満帆、若干48歳という点でした。緊張してコップの水を飲みながらの所信表明は初々しく、私もハラハラして聞き入りました。
 これでゆっくりと大臣にも質疑応答できると思った矢先、事務所費経費をめぐり、前任の松岡大臣と同じような答弁を繰り返し、雲行きが怪しくなりました。たった1回答弁しただけでWTOに行き、帰国後も一切審議に応じなくなってしまいました。いわば敵前逃亡です。そしてもっと許しがたいことに、6月23日帰国後も一切農林水産委員会開催に応じず、7月5日を迎えようとしています。
 農林水産行政一般はもちろん、WTO、豪州とのEPAに加え、ミートホープ社の問題もあり、審議すべきことは山ほどありますが、6月29日現在、審議の予定はありません。
 12日間会期を延長しながら、法案を通してしまった衆議院では、ほとんど審議が行われていません。「厚生労働委員会で長安議員に質問されるたびに100票減っていくから」などと悪い冗談が言われています。他にも渋谷の爆発事故もあり、温泉法を環境委員会で質さないとなりません。
 松岡前任ほどではないにしても、赤城大臣にも少々杜撰な金の問題があり、変な答弁をされては危ういということで、特に隠しているようです。まさにずるいことこの上ない対応です。
 強行採決ばかりでなく、こんな所でも壮大なムダと矛盾があるのです。

5月25日の夕刊フジで、私の発言が記事に載りました07.06.30

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2007年6月29日

6月16日の夕刊フジで、私の発言が記事に載りました07.06.29

永田

食の安全と国の安全~BSE牛肉の輸入再開の危険~07.06.29

6月21日記

夕方5時30分から、野党4党が共同で参加した『月齢30ヶ月以下米国産牛肉のなしくずしの輸入に反対する国民集会』が開催されました。

 安倍内閣の新米追従は、米軍再編やイラクへの自衛隊派遣ばかりではなく、食の安全分野でも目立ちます。農林水産省と厚生労働省は、日本に米国産牛肉を輸出している食肉処理施設の査察を5月13日~28日まで行い、この結果問題がなかった施設について、輸入の際の全箱検査を終了することとしています。米国は、先の国際獣疫事務局(OIE)で『準安全国』に認定されたことを盾に、7月中にも月齢条件を30ヶ月齢にまで引き上げると言う輸入条件緩和圧力を強めてくることに必至です。
 06年6月に輸入再々開されて以来、違反事例が4~5件続いています。これは、米国牛肉処理施設のBSE対策が杜撰であることを物語っています。OIEが指摘するように、特定危険部位を含む肉骨粉を豚や鶏などの飼料に使われているのは大問題です。
 食品の安全規則は、国が厳しい日本のルールに合わせるべきであり、日本が米国に妥協することは何一つありません。
 安倍政権は、国民の安全を守ることに熱心で憲法問題についてもきな臭い考えを持ってますが、どうも同じ安全でも食の安全については、疎かであり、日本人の生命・健康を危険に晒しても平気なようです。
 こんな矛盾にみちた軟弱な対応に許すわけにはいきません。

2007年6月22日

民主・自民 農政マンガフェスト合戦07.06.22

6月20日記

今日、日本農業新聞の一面に、自民党が「デタラメな民主党農政」というマンガビラを作り、「気をつけよう、甘い言葉と民主党」などという変なフレーズも出ていました。政府与党が野党の政策をあれこれ批判し、ビラまで作るというのは、異様な出来事です。参院選を前にそれだけ自民党が困っているということかもしれません。

 マンガ版のルーツは、05年春、梶原弘志さんが、民主党の農業再生プランを地元で理解してもらうために、マンガで4頁ものを作ったことに始まりました。
それを頂いて全国版にしたのが06年春。それを元にドギツイ版(民主党が政権を取れば・・・、自民党政権が続けば・・・という対立版)にしたのが、山岡賢治財務委員長です。民主党の農業再生プランは、04年参院選時の10万部のビラで広まりました。その後のマンガ版は、72万部です。そして今、選挙区では、300万部が民主党本部から出て、多分3分の1の100万部は農家に届いているはずです。
 選挙はマニフェストと言ってますが、今回の参院選はすっかりマンガにお株を奪われてしまったようです。民主党は年金で3課題をはじめ、15政策分野のマンガ版を作りました。今まで、民主党はやたら政策を作り、それをそのまま発表して政策に強いと悦に入っている感がありましたが、ここにきて、マンガでわかりやすく政策を説明する方法を身につけました。マニフェスト選挙からマンガフェスト選挙への転換です。

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