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中国ギョーザをコナン流に探る08.02.29

(某雑誌に出すエッセイですが、事前にお送りします。)
 食料自給率が39%に下がり、日本の食料安全保障はガタガタだが、店には食料があふれ国民にはこの危機的状況もピンとこなかったに違いない。ところがメタミドボス・ジクロルボスといった聞きなれない農薬が入った中国ギョーザにより、変調をきたす人が現れるに及び日本中が震撼した。

 テレビのコメンテーターは、一様に食料自給率の低さを問題にし、地産地消に戻るべきだと同じ用語を連発していた。こんなに中国に頼っていたことは知らなかった、日本の農業は競争力がなかった・・・とまことしやかな説明も付け加えられた。今頃何を言い出すのかというのが私の率直な感想である。日本
の食卓はとっくに昔に中国依存を強めており、野放図に輸入される食料が日本の農業・農村を痛めつけて来たのである。

 日本政府の対応は素早いがどこかずれている。まず、日本側に原因がないことを明らかにするため、天洋食品工場から日本の食卓にあがるまでを追い、ダンボール箱が調べられ、販売段階まで検証が行われた。また、メタミドボスの成分もチェックされ、日本のものと異なることが判明した。そして得られた結論は日本側に問題なし、中国側に疑いがあるとしたもの。

 ここまではいいとして、この次が問題である。日本側から天洋食品へ調査団が送られたが、そこでは何の原因も突き止められず、逆切れした天洋食品の関係者が「我々が一番の被害者だ」と言い出す始末である。ただこれで幕切れにされたのでは日本の消費者にたまらない。

 川下を調べたら、川上を調べるのが道理。川上を辿るとまず思い浮かぶは残留農薬。しかし、これだと一つ二つではなくあちこちが汚染されているはずであろう。

 となると名探偵コナンよろしく推理すると、袋に原因があるとしか考えられない。理由は二つある。
 まず、袋の外がベタベタしていたかと思えば、中身も汚染されていたこと。
 次に、ギョーザの皮の汚染濃度がより高く、具の方が低いこと。

 つまり、袋が内外問わず、汚染され内側の袋についたメタミドボスがじわじわと皮にしみ込み、ついに具までしみ込んだとしか考えられない。汚染源は袋の製造・流通段階にあるのである。

 また、いろいろな食品に農薬が発見されているが、多分包装紙が同じ工場で製造されているのではないか。それをいろいろな食品工場が使っていると考えられる。

 残るのは、袋の製造工場の衛生管理が悪くて間違って混入してしまったのか、故意に入れられたかのどちらかという問題だけである。これは、中国当局による、袋製造業者への捜査を待つしかない。