« 道路特定財源問題(その1)08.01.30 | メイン | つなぎ法案の意外な決着08.02.16 »

1月29日ガソリン国会攻防08.02.07

(1/30日午前1時30分記)-修正は1月31日で、自公がつなぎ法案をとり下げて状況が変わりましたが、そのままにしておきみました)

1月29日 24時15分 赤坂議員宿舎でこのメルマガを書き始めました。今日の出来事は報告しなければなりません。雨はやんでいましたが、寒い東京の街。誰もいなくなった首相官邸の横の通りをいろいろ考えながら帰ってきました。

<議運の強行>
今日の夜、議運の理事会が開かれました。そこに国対から指示があり、1、2、3期生、総勢30~40人が議運の理事会の部屋を封鎖しました。しかし、2時間余も酸欠状態で頑張ったのに与党の理事たちは窓からねずみ小僧よろしく(安住淳国対代理の言)そそくさ抜け出して、議院運営委員会の部屋に行き、そこで多数決で自・公提案のいわゆる「つなぎ法案」つまり暫定税率がなくなってもらっては困るということで、2ヶ月先延ばしするというとんでもない法案の審議に入り可決しました。
道路特定財源については(「森と里の再生プラン」をまとめる時に、森林環境税に関連して勉強しました)、そもそも論は別途くわしく報告したいと思いますが、今日はとんでもない杜撰な手続を報告します。
<暫定税率を続けて34年>
まず、暫定税率(1ℓあたり25円)を、石油ショック以来34年も続いているという事は度々指摘されています。そして今回政府は、それを10年間続けようという提案をしてきました。それに対して我々民主党は反対し、他の国民新党を除く野党も同調しています。そして、少なくても衆議院で3分の2の再議決されるまでは25円/ℓは下がり、参議院の否決で一時的ではありますが実現も不可能ではなくなりました。
<福田首相の二枚舌>
政府与党は、それでは困るということで、議員立法で、それより前に今の暫定措置を2ヶ月だけ先延ばしするというとんでもない提案をし、それを強行採決するという何だかわけのわからない強硬手段に出てきたのです。戦術だけを考えた、理解に苦しむごまかしです。福田総理は所信表明演説で野党とよく話し合っていくと言ってましたが、その舌も乾かないうちに、全く違ったことをやりだしたのです。
<2つの矛盾した法案>
政府提案の法案を議論する前に、とりあえず2ヶ月暫定税率を延ばすという、つじつまの合わない議員提案を出したのです。こんな馬鹿げたことはあるでしょうか。片方は政府、片方は与党、二つを使い分けているわけです。法律上許されるといってもあまりにも理屈に合わないやり方です。この点を新聞各紙が理解して非難しているかどうか私は心配です。審議日は、2日しかありません。そこで、委員会にも付託をせずに、本会議でいきなりやろうと画策していたそうです。しかし委員会省略は、昭和34年、天皇陛下と美智子皇后のご成婚の日を休日にするという全会一致の法案の時に一度あっただけだそうです。対立する法案ではありえません。
一応急遽財政金融委員会に付託して、半日だけ議論して、強行採決して、参議院に送ってしまうことにしたようです。参議院ではどうなろうと、例の60日の否決みなし規定を適用し、60日後の3月31日に再可決をすれば2ヶ月延びる。そしてもう一回、本番の暫定措置を再び3分の2の再議決で5月31日までに可決すれば、今後10年間、暫定税率は暫定どころではなく、44年続き、国民は25円高いガソリンを買わされ続けます。
<追いつめられた自公政権の最後の悪あがき>
こんな前代未聞のトリックはないと思います。こういったデタラメをやり始めた自公政権は末期症状極まれです。正々堂々議論していく余裕がなくなってしまったのです。下手すると政権交代になってしまうという恐れから、やたら高飛車に出始めたのかもしれません。
<国会を混乱させ、国民の安全を法案>
与党は、万が一暫定税率が廃止された場合、国民に混乱が生じる、それを防ぐために前もってセーフティネットを用意しておくといいます。本末転倒した議論というのはこの事でしょう。混乱させているのはどっちでしょう。少なくても国会を混乱させているのは与党です。そして、25円下げれば地方の生活は少しは楽になるのに、それを阻止して、国民生活の安心(セーフティ)を奪っているのは与党です。
<圧倒的国民の支持>
国民の声は暫定税率の廃止に向いています。週末の支持者訪問の時にも、10人中9人、いや100人中99人が「ガソリンや軽油の値段を下げてほしい」といいます。理由は簡単です。東京では車を持っていない人も多いのに田舎は例えば農家なら、乗用車と作業車とトラクターと3台はいります。息子と娘が勤めに出ていれば、あと2台が必要です。公共交通機関のない田舎では一家に3台・4台が普通です。きちんとした資料がないので私のところで計算しました県民一人当たりの揮発油税(ガソリン税)の支払額ですが、1位.三重 2位.栃木 3位.香川 4位.群馬の順です。東京はガソリンを仕事でたくさん使われているので、意外と高位にありますけれども、大都市部の個人の家庭を比べたら、地方の家庭は10倍近く納めているはずです。つまり、所得の低い田舎の人たちがたくさんの税金を払っているわけです。このような低所得者や弱者から多く徴収する不公平税制は廃止するべきなのです。
<地方の困窮を救う>
困った時には何をするか、困った人を救うには直接援助するのが一番です。ガソリン・軽油を使っている人たちが、少しでも安く買えるように、・・暫定的に、暫定税率を廃止し、本当に必要だったらまた景気が良くなった時に戻せばいいのです。暫定税率というからには、まさに時の経済状況に応じて徴収したり徴収しなかったりということがあって当然だと思います。都道府県、市町村の行政担当者、あるいは知事・市町村長、それと道路を作る建設業者は道路特定財源の維持を望みます。しかし、国民の声ではありません国会は国民の声を第一に反映して議論しなければなりません。
<自民党は全員道路族か?>
そういう意味では、道路財源を10年間確保しようとする政府与党は国民のことを考えておらず、それに追従する国会議員は国民の代表とはいえません。地方の人たちの目線がどこに向いているか、全く分からなくなっているのではないかと思います。与党への政治献金も建設業者が多く、そちらに気兼ねして国民を忘れているのかもしれません。
<2法案とも内閣提出が筋>
矛盾する2法案を同時に提出する理由として、山岡国対委員長の発言を捉えて、野党の責任者が、3月31日までに法律を絶対通さないと言っているからと言っています。山岡さんは政治的主張をしているだけです。それを税府が審議を始める前から、否決される恐れがあるのでとりあえず2ヶ月延長して、3分の2の再議決が決まる条件を作り、絶対通すように手当てすることこそ責められるべきです。
予算委員会において福田総理が与党のしていることだと、ずっとしらばくれていました。しかし、薬害肝炎の場合は、私が指示したといって、あとで政府のまずい法律を議員立法で救っています。これでは二枚舌です。日本は、政府与党一体の議院内閣制です。もし正々堂々とやるならば、もう一つの2ヶ月延長も政府が出さなければならないのですが、そうすると福田総理が問責決議の対象にもなります。唯一それを回避するための苦肉の策です。
<民主党は問責、解散総選挙を決意>
なぜそんな手の込んだことをするかというと、10年延長の本物の法案のほうを拙速な審議をしたり、あるいは再議決をすると国民から反発を食う。それをカモフラージュするために、議員立法を先に通しておくという、前代未聞の“奇策”といわれています。私は奇策でなくて“偽策”、偽のやり方だと思います。私はこれでも福田総理の問責決議に十分値すると思います。これで、明日(1/30)本会議が開かれますが、我々は出席しないでしょう。(実際には、つなぎ法案を取り下げたため、こうした事態には至りませんでした。)
私は、狭い廊下の中で汗をかきながら、ドアを押えている間に解散・総選挙そのことがずっと頭の中にありました。これは参議院を無視しているので参議院の危機であり、国会の危機であり、国民の危機だという気がしました。どうなるか分かりませんが、私は、さっさと参議院で福田総理の問責決議をするのが筋だと思います。(1/30 午前1時30分)