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艦船の酒 一罰百戒よりも現実的対応が必要08.03.18

3月10日記
<危険な船舶銀座>
イージス艦「あたご」の漁船衝突事件に関連し、火曜日と木曜日民主党の外交防衛部門会議が開かれています。農林水産部門会議と重なるので、なかなか出れませんが空いている時は出るようにしています。
 私はこの件についてはそれなりの有識者で、水産庁企画課の若手事務官だったころに、海上衝突予防法・海上交通安全法等について漁船を守るために、いろいろな法律、政令、省令の各省協議等をしていました。その時から言えることですが、かつては漁業者が自由に漁をしていた所に、いろいろな船舶が通るようになり、漁船はいつも危険に晒されています。東京湾、伊勢湾、大阪湾等は当然のこととして、今回事故がおきた、東京湾に入る太平洋側なども銀座通りと称されいろいろな船が航行しています。

<横暴な艦船>
 詳細は新聞等でいろいろ報じられていますので省きますが、どうも根底には、「漁船ども、そこのけそこのけ艦船が通る」という態度が自衛艦にあるような気がしてなりません。議論が危機対応体制にばかり及び、やれ2分間だった12分間だった、連絡が遅かったなどにばかりに集中しています。私は、こういった場では、役人なり失敗した人たちをあげつらうような質問はなるべくしないように心がけていますが、それにしても、答弁ぶりには目に余るそっけないものがあります。

<艦船の酒はご法度か?>
そこで私は、危機対応体制も大事かもしれないが、二度と事故が起きないようにするほうが大事だと指摘しました。
一番最近の勉強会で、おやっと思ったのは、艦船に持ち込む酒類の事。これは事故当時、飲酒していたのではないかという疑念が生じたことから端を発します。そんなことはないという資料が提出されました。ハワイで訓練を受けている。そういった時にお土産用に持って行って、どれを使ったとかいうような詳細な資料が提供されました。
そこで、艦船に持ち込むのはいいとして、無断で飲んだりしているという事例が出てきていました。最近でもインド洋に給油に行っている人たちが、2度ほど無断で持ち込み、酒を飲んだということで、何十人という単位で処分されています。

<海上自衛隊員も普通の人>
しかし、私はこれにはたと疑問を持ちました。どうも艦船では飲んではいけないというようなルールがあるようです。そこで問い質した所、全然飲まないのではなく、艦長が許可した場合と外国の人を招待したりする時は例外だという答えでした。15日も船の中にいたりしたら、酒でも一杯飲んでも当然ですし、8時間の三交代制で船は動いているはず、その非番の人たちが夕食時にビール一杯飲んでもいいと私は思います。それがなぜいけないのか、ルールをきちんとして飲んでもいいではないか、酒も飲めない、艦内にずっと何日もいる、陸に上がらなくては酒ものめないというのでは隊員たちのメンタルヘルスはおろそかになるのは当然です。一罰百戒で、今回の事件を機に酒類の持込がますます厳しくなるのはいかがなものか、ここで問いつめられているからといって、厳しいルールにしなくていい、外国の例はどうなのか、と救いの手を差し伸べました。(3月14日(木)には外国では非番の者は飲めるという資料が提出されました。当然のことです。)

<質すべきは質し、いじめはやめて現実的対応を>
最後の私の発言の結論は「私はとても、海上自衛隊員にはなれないですね」でした。くすくすという笑いが漏れました。
こういう問題が起きると必ず、一罰百戒で厳しいルールになって、歪んだルールになって行くのではないかと思います。こういった時はもっと虚心坦懐原点に返って、きちんとしたルールを作るべきではないかということをつくづく感じました。そうでなければ海上自衛隊員が可愛そうな気がします。