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道路特定財源・森林環境税化再論- 一般財源化礼賛は疑問 -08.04.18

― 道路特定財源はGood減税・Bad課税の原則にのっとり、大半を納める地方に還元する森林環境に改めるべき―

(60対30の数字の意味)
福田総理の、道路特定財源の一般財源化は一つの進捗である。全体をみると現実的であり、踏み込んでおり、捨て身の提案になったのではないかと思われる。「政治を動かすのは国民だ」この言葉に嘘はない。よくよく考えてみたら、国民が一般財源化を求めている。つまり、一般財源化を求めているというよりも、道路ばかりに使われるのはよくないという評価を下したのではないかと思われる。読売新聞の世論調査によると国民の58%が賛成、反対が28%。ガソリンの価格が下がったことは56%が賛成、31%が反対。面白いことに、60と30という数字がいろんな所に出てくる。3分の2の再可決には57%が反対、27%が賛成している。内閣の支持率は28%、不支持が58%。民主党の今回の対応に対しても評価が30%、評価しないが59%。


(大人の対応をすべき民主党)
 この総理の提案を遅すぎたとか、自民党の中にも反対があるし、民主党は暫定税率の廃止を相当優先しているので、どのみち実現出来ないといって、否定的な見方をする人が多い。しかし、私は、ここで民主党も大局的、暫定税率の廃止は実現したのであり、今後はもう少し大人の対応をしていくべきではないかと思う。国民は政権与党になれるかどうかじっと見ているのであり、日銀総裁人事を含め、硬直的すぎる対応に疑問を感じているはずである。政府の深追いはやめる必要がある。その代わり、びた一文変えない、2009年以降しか修正はしないという福田首相の先延ばしとしたしかとれない頑な態度は改めてもらわなければならない。

(納税者に配慮)
私はこの福田提案、それなりに評価するが、福田総理自信が述べているように、納税者の理解を得るには少々無理があるように思えてならない。石油ユーザーや自動車関係業界がいきなりの一般財源化には反発している。また、税の公平、中立、簡素という事からすると、圧倒的に収入が少ない地方の人たちが税金を払っており、それがいきなり一般財源化されるのには少々問題がある。もう少し考えると、減税・Bad課税の原則にのっとること、そして、貧しい地方の人が集めた税金は地方に戻すという事が必要ではないかと思われる。
非常に荒っぽい提案だが、政治が動いているプロセスの中の出来事であり。頭を柔軟にしていろいろな要求に応える案を考えていかなければいけないのではないか。

(1年間は暫定税率はなし)
自民党あるいは政府の立場だったら、一年間はこのままにしておいて、来年から改定するのが穏便である。しかし、今、参議院の民主党の勝利によって、参議院で政府案が通らず、暫定税率が撤廃され、ガソリンの価格が下がっている。これは6割以上の国民が支持している。地方は、食料費も上がり困っているのだ。政府与党もこの現実を厳しく受けとめる必要がある。福田総理は4月に暫定税率が廃止されたら大混乱に陥ると言われていたが、再可決でガソリンの価格を上げたらそれこそ混乱する。従って09年の税制改正までの一年間は、暫定税率は廃止しておき、その後の議論で復活を含め決めればよいのではないか。
自民党内にも一旦下げた揮発油税を再可決によって上げるのは、乱暴すぎるという声もあるし、とりあえず一年間は仕方ないということですます以外にないのではないか。そうすれば、60%が支持しているわけで、それを福田総理が追認することにより、国民の声にも応えることになる。

(環境税、地球温暖化防止税の導入議論を先取り)
ここで、民主党と自民党の両方の顔あるいは福田首相の顔を立てなければならない。その案として、私は、元の提案(道路特定財源を森林環境税に(篠原試案)08.2.27)に戻るが、将来的には全体でもいいが、少なくとも暫定税率分は森林環境税へのシフトがベストだと思われる。理由は上記の一般財源化の欠陥を補うからである。CO2を車が一杯出している。それを吸収しているのが森林だ。納税者も納得する理由が存在する。
洞爺湖施サミットがあり、環境税、地球温暖化税にことも考えるべきでという声もある。ただ、それが工場廃液の超過とか、騒音の防止とか、都市部の環境対策に使われたのでは地方は納得しない。地方に戻すべく、森林環境税というのは一番合点がいく。
森林は疲弊し金にならず。地方は困っている。320万haに及ぶ不在村地主の民有林もあり、荒れている。それをなんとかしなければならない。それには、この道路特定財源を使うのはちょうどいいのではないか、地方に多くある森林が活性化すれば、地方が活性化するということである。

(2.6兆円の穴埋めは埋蔵金で)
最後に、福田総理の問題視する2兆6千億の穴の開いた財源はどうするのかに応えなければならない。節約して捻出するというのでは国民も有識者も納得しない。これには埋蔵金を今年限りの緊急措置ということで使うしかないのではないか。財務省の財政融資資金特別会計は既に他用途に使われている。今まで国土交通省に握られていた道路特定財源が自らの手にくるのだから、そのぐらい出血しても罰は当たらない。

(ボールを政府自民党に投げ返す)
 政府自民党は、民主党が修正協議を拒んでいると嘘をついている。遅ればせながら協議をしようと正式に申し込んだが、遅すぎてあまり報道されなかった。民主党がきちんと対応していることを国民に向け明確に示すためにも、ボールを投げ返さなければならない。政府と自民党の間にはかなり溝があるはずだし、簡単にはまとまりそうにないが、民主党が小沢3原則だけで何ら具体的提案をしないのは許されない。政治を動かす為には、民主党が動かなければならない。