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善光寺の見事な発信―聖火リレーは長野県民・市民のオリンピック精神で盛り上げられたはず―(5月9日外務委員会質問をもとに修正加筆)08.05.15

2008.5.9記
胡錦濤主席が今、来日されています。それに関係して、長野市民、長野県民の気持ちを代弁して、聖火リレーの関係もありますので、訴えを聞いていただきたいと思います。
【長野県から一番多く行った満蒙開拓】
私は、この場でチベット問題等の質問に関係したところでちょっときついことを申し上げましたけれども、中国の人たちに非常に感謝しています。長野県と中国というのは関係が深いんです。私の親戚にもいるわけですけれども、長野県から満蒙開拓団というのがいっぱい行きました。満州は寒いところです。日本国政府もわかっていました。鹿児島の人を寒いところにやったってやっていけませんから、長野県が一番多く満州の北の方に行ったんです。そして、国策に対して非常に素直に従っていて、長野県の大日向村というのは、外務大臣のお友達にもそういう名前の方がおられるようですけれども、村じゅうの半分が満州に行きました。

【悲惨な集団自決】
一番北に行かされた結果、ソ連軍の突然の侵攻により一番ひどい目に遭うんです、私の地元から行ったのは高社郷で、ピストルで集団自決の途を選びました。一人、木島平村の高山さんという女性が生き残るわけですけれども、「ののさん(仏さん)になるんだよ」と言って二人の子供をピストルで泣く泣くあの世に送って、自分も自決しようとしたけれども急所がはずれ、中国人に助けられて、帰ってきて手記を本にしています。残留孤児もそうですが、みんな中国人が助けてくれたのです。
【満蒙開拓団農地を奪った侵略】
私の親戚も満蒙開拓団長で行きました。列車に乗って開拓地に近づいてきたら、「ほろをおろして、外を見てはいけない」という指令があったそうです。みんなに見てはいけないと命令しました。本人は、なかなか立派な人なので、そうは言いつつ一人だけこっそり外を見たら、北へ北へ行く列車のわきで、中国人が裸足で逆の方向に歩かされている姿を見たそうです。そして着いたら、全く新天地で開拓するという話だったのに耕した跡があるのです。これは違うじゃないかといって上層部に食ってかかったそうです。そうしたら、いやいや、中国人は、やったけれどもだめだからほったらかしにして逃げ帰ったんだと言い訳しました。そこで彼は嘘を悟るわけです。中国人を追い払ってそこに日本人を入植させたわけです。私はこれは侵略だと思います。
【長野県民の中国人への大恩と親愛感情】
優しい中国人は自分たちの農地を奪われたにもかかわらず、その生き残りの女性を介抱し、子供たちをちゃんと育ててくれた。ですから、私たち長野県民は、中国に対しては大恩があり、そうした関係で、長野県と河北省は姉妹県省で、県内自治体と中国との姉妹都市はかっての入植地を中心に10組もあります。
また、長野県日中友好協会というのがあります。私の尊敬する井出正一さんがずっとその会長を務めておられる、私は大体正月なりにその会合に行っています。大恩ある中国に対して敬意を払わなければいけないと常に感じています。
【聖火リレーの歓迎体制を整えていた長野市民】
そういう気持ちがありますから、北京オリンピック聖火リレーには、八百人を超えるボランティアの登録がありました。日の丸と五星紅旗の小旗を四百枚ずつ用意して準備をしていました。それから日本人独特の、中国の国旗の赤と日本の国旗の白をもじった、紅白まんじゅうを千個用意していました、おめでたい催しだからです。
北京五輪を心から喜び、最大限の歓迎をしようと心待ちにしていたのです。その点、他の国の聖火リレーと趣を異にしていたのです。しかし、中国人留学生が全国各地から多数集まり、長野市街地は大きなサイズの中国国旗で埋め尽くされてしまいました。長野市民やボランティアの人たちが日中相携えてお祝いしようとしてもできない状況になってしまいました。五輪精神を中国に伝えようとした長野市民には気の毒でした。
【ボランティア精神溢れる長野市民】
手前みそになりますけれども、ボランティア活動をオリンピック中にやってなれたせいか、日本陸連の方の話ですけれども、全国でマラソン大会がいっぱいあるそうですが、このマラソン大会のボランティア活動を最もきちんとやり、進んでやってくれるのが長野県の人だそうです。ですから中国人留学生が押し寄せなくとも、温かい長野県民・長野市民が聖火リレーを守ったのです。そして日中友好の印として両国の小旗を振って声援を送ったのです。
【中国人留学生はせめて日中両国旗をかざすべき】
せっかく長野に集まっていただいた中国人留学生は振るとしたら、日中両国の国旗、そして五輪旗を振ってしかるべきなのです。チベット支持者も多く長野に集まり、小競り合いが起きてしまいました。多勢に無勢、チベット支持者は追いやられ、罵声を浴びせられている光景を目にしました。五輪開催国とは自国の旗を振るより、遠来の各国の旗を振って歓迎できる国でなければなりません。長野県民・市民はそれを十分心得ていたのですが、勝手な中国人留学生は、そうした長野県民・市民の健気な気持ちを完全に踏みにじったのです。
【客観的報道に努めて欲しい】
TVで中国人コメンテーターは、日の丸もあったが、TVが中国国旗しか映していないと日本の報道を問題にしていました。現場にいた私には日本国旗など見えませんでした。毒ギョーザ事件でも、天津食品工場が詫びもせずに、自分たちこそ被害者だと開き直るのと同じ構図がみえてきます。平和裡に進むはずだった聖火リレーを変な対立の場にした中国人留学生には反省してもらわねばなりません。日本は諸外国と違うのです。特に、中国にすまない気持ちと親近感の両方を持つ長野県民・市民は心から聖火リレーを歓迎せんとしていたのです。
【善光寺の慈悲深い英断】
4月18日に、同じ仏教徒のチベットのことを考えて、善光寺がリレーの出発地点を返上しました。私は、外務大臣や総理大臣は立場立場がありますからきついことは言わず、中国と友好関係を保たざるをえないと思います。そうした中で、善光寺は世界に向けて、日本にもチベットの人権問題に思いをはせている人たちもいるということを発信しました。これはインターネットで世界じゅうに広まっています。私は外務委員会で指摘しましたが、日本にもいろいろな意見があることを世界に発信しなければなりませんが、それを政府首脳になりかわり善光寺がしてくれたのです。さすが我が長野県の善光寺だと誇りに思います。
【善光寺さんが穢されたショック】
もう一つ、最も長野県民が残念に思っているのは別にあります。許しがたいことに、善光寺の英断2日後に善光寺に白のスプレーで落書きされていることが発覚しました。長野にもいたずら小僧はいっぱいいますし、落書きするのもいます、しかし、長野市民はそんな罰当たりなことはできません。我々は善光寺と呼ばず、善光寺さんと呼びます。京都や奈良のお寺と違って拝観料もとりません。夜中でも誰でも自由に近づけます。私たち長野県民・市民の宝なのです。1400年の歴史とか国宝だからというのではありません。我が長野県民の敬愛する善光寺さんだからです。
こういうことは何かの場所で中国側にぜひ伝えなければならないことです。長野県民・市民の、中国初のオリンピックを成功させたいという素直な気持ちを今回の聖火リレーで相当踏みにじられたことは紛れもない事実です。何よりも他ならぬ善光寺さんを穢されました。
中国が一日も早く国際社会に広く受け入れられる国になるには、外国で五星国旗を振りまわし、大国意識をかざすのは自制していく必要があります。
中国側から善光寺なり長野市に一言あってしかるべきと思うのは私だけではないはずです。