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定額給付金は人口10万以下の市町村への定額給付金に変更すべし

<地域振興券と定額給付金>
 はるかかなたの昔のような気がしますが、そうでもありません。10年前参議院で安定多数を失った自民党が、窮余の策として公明党にアプローチし、自公政権、白川勝彦さんに言わせると自公合体政権が出来上がりました。その時の結婚プレゼントだったのかも知れませんけれども、地域の経済の活性化策として公明党が強固に主張した、地方振興券なるものが発行され、約7千億円が使われました。さして効果がなかったといわれています。
 10年ぶりに同じように定額給付金として各個人に支払われることになりました。一人当たり1万2千円で総額は2兆円です。亀井静香さんではないですが、政府による公然たる買収ともいえるもので、選挙目当てというのは明らかです。

<自民党の農業者戸別所得補償政策批判>
 私が民主党に参画して以来「直接支払い」、小沢代表になってからは「農業者戸別所得補償」と名前も変えましたが、この政策を民主党の農政の柱としてきました。昨年の参議院選挙の一人区で民主党が大勝利したのはこれが農家の支持を得たからです。
 ところが、これに対して自民党はバラマキだと相当攻撃をしてきました。言ってみればこれは農家に対する定額給付金ともいえるわけです。額はこちらは1兆円、他の人たちのために農作物を作る、販売農家で、かつ自給率の下がった作物、すなわち麦・大豆・菜種・飼料作物・そば等の雑穀、それから別格の米(これはあまりにも急激に保護をやめた為に混乱しているので対象に入れました。)のいわゆる土地利用型6作物をまじめにつくる農家に定額給付するというものです。
 これに対して自民党は2年前、「品目横断的経営安定化対策」として1700億円程の予算をつけて直接地払いの導入に踏み切りました。
 そもそも、今日の定額給付金に所得制限を設けるべしと与謝野経済財政担当大臣が正論を述べたとおり、この政府の直接支払は、小さな農家に対する援助措置でもあるにも係わらず、4ha以上の大農家で、かつ認定農業者と認められたものにだけ支給するという本末転倒したものでした。当然農民の支持するところとならず、我々の政策が支持され、参議院選挙の民主党の勝利となりました。
 ところが、その舌の根も乾かないうちに、全国民に対する直接支払い、すなわち、定額給付金をやるというのです。
 最近麻生首相の発言のブレが目立ちますが、自民党の政策としては一貫性が甚だしく欠けます。

<市町村に対する直接支払いだった竹下首相のふるさと創生資金>
 かつて、この使途を定めない、何に使ってもいいというやり方が市町村に対してもとられたことがあります。竹下総理の時代のふるさと創生資金です。市町村の規模を問わず、3千3百市町村に一億円ずつ配布されました。非常に喜ばれた給付金です。これは言ってみれば、市町村に対する定額給付金といえたでしょう。今、定額給付金について、所得制限の導入が問題にされておりますが、竹下さんはいきなり規模関係なしに、東京都23区にも配分されたはずです。
 普通の補助事業の場合は、国が二分の1、都道府県が四分の1、地元負担が四分の1というのが普通です。弱小市町村はまやかしの三位一体改革により、四分の1の地元負担が出来ずに、せっかくの政策をうてないのが多いのですから、このように自由に使えるお金が行くのは大喜びされました。

<全く根拠のない定額給付金>
 今回の定額給付金は根拠その他が全く不明です。我々の農業者戸別所得補償の一兆円は、農林予算約3兆円の三分の一をこのような補助に変えて行こうというものです。それから、10aあたりいくらでだすわけですが、米並みの所得が確保できるというのを一つの基準にしています。
 どのマスコミも書きませんが、一人なぜ1.2万円なのか。それから、結局は市長会も、町村会も設けないことになるようですけれども、所得制限がなぜ1800万円なのか、全く説明がありません。
 これについて言うなら、3百万円以下ぐらいの人にもっと手厚くやるべきであって、500万円を越えた人たちにこんな寄付金をやる必要はないと思います。
 ですから、国民も分かっています。6割強の人たちがこの定額給付金を評価しませんでした。
 その結果、麻生さんはこれを餌に総選挙に流れ込もうとしましたけれども、断念せざるを得ませんでした。

<2兆円を弱小市町村の定額給付金に>
 民主党他含む野党4党は、定額給付金の撤回主張しています。しかし、折角埋蔵金から2兆円を国民に配るというなら、やはり一番困っている人に行くのが当然です。そして福祉に介護にという考え方はありますが、道路特定財源の内一兆円を地方に配分するという同じ考え方に立てば、この2兆円は竹下総理の例に倣って、困っている地方の市町村の配分するのが一番すっきりではないかと思います。
 その場合個人の所得制限と同様のものが必要となり規模制限が必要でしょう。小さな市町村ほど困っているのです。この際、人口10万人あるいは20万人以下の弱小市町村という限定つきで、2兆円を配分する。これならばどこの市町村にも喜ばれる話ではないかと思います。
 例えば、1人1万2000円で、18歳以下の子どもと65歳以上の高齢者には8000円を加算ですから、人口1万の市町村なら約1億5千万円、人口5万ならば約7億5千万円もの給付金が市町村の財源となるのです。

<長野県町村会での私提案>
 私は上記の意見交換会で以下の過激な提案をしました。
 昔、宮田村の春日農政課長は、個々の農家に行くべき転作奨励補助金をそうはせず、一括して村の事業に使っていました。小さな村ならではのことでした。それならば、今回も所得制限を市町村に丸投げしているぐらいですから、使い方も市町村の自主性に任されてしかるべきではないでしょうか。
 いっそのこと、例えば藤原川上村村長さんのように辣腕の村長さんは全員に返上してもらって、まとめて村民のために使うようにしたらいかがでしょうか。
 進取の気性に富み、反骨精神に溢れた長野県でこういう市町村が是非出てほしいと願っています。