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日本の従属的態度とカナダの独自政策  国会質問報告 在沖縄海兵隊グァム移転協定 2回目  09.04.24

 前回、同協定について4月3日の第一回目の質疑については報告したが、その後、外務委員会で6日(月)沖縄米軍基地の日帰り視察を行い、8日(水)に参考人質疑を行った。
 続く4月10日(金)に二回目のこの協定について質問を行ったので、その要旨について報告したい。

【米軍の抑止力】
 前回の外務委員会の参考人招致で、他の委員が「同協定により、日本の駐留米軍8千人がグァムに移ることになる。抑止力が落ちてしまうのではないか」 財団法人平和・安全保障研究所理事長 西原正参考人に質問をした。「韓国の軍隊の能力がアップした、対して、北朝鮮の軍事レベルがダウンした。だから心配ない」と返答であった。しかし、これはおかしな話である。相当なお金を日本の防衛力にアップにつぎ込んできている。だったら日本の防衛力がアップしているからアメリカに頼らなくてもよくなったのだという返答があっても当然なはずだ。この点について中曽根外務大臣、北村防衛副大臣にも質した。しかし、答弁はこの事実を認めず、あくまでも日米安保のもと引き続き米軍の抑止力を維持するというあいまいな返答であった。

【防衛の自給自足】
 私は、日本は万全な防衛体制が出来たから、アメリカ軍に駐留してもらわなくてもいいという時代が来なくてはいけないと思っている。ところが日本の態度は、いつまでもアメリカにいてもらっていい、アメリカにおんぶに抱っこしてもらったほうがいいというものである。アメリカの有識者からは平然と「アメリカの本音は日本の軍事力が経済力と同じように増大しては困るので基地をおいて置く。」とさえ述べられている。もちろん日本が核を持つなどはとんでもないが、通常兵力の部分でも、中途半端なままでいてほしいのだ。
私はハト派でもタカ派でもないが、普通に考えて、防衛力はなるべく自分でやったほうがいいと考えている。それは食料の自給率でもエネルギーの安全保障であっても同じである。自力のほうがいいに決まっている

【日本の卑屈な姿勢】 
アメリカは勝手なのだ。軍事面でも国際貢献はどんどんしろと言ってくる。その一方で抑止力は米軍に頼っているのだから米軍に資金を提供しても当然という風である。日本は、グァムへの移転費も出して当然などという卑屈な態度までとらざるを得なくなってしまっている。こんな卑屈な姿勢はいつまでも続けるべきでない。日本でやれることになった、だから出て行ってくれという考え方があってしかるべきである。

【グァム移転はアメリカの戦略】
 グァムの移転についても、何か嫌々出ていってもらっている感じだが、そんなことはない。アメリカ側にもグァムに移転してもいいような状況が生まれているのだ。グァムはかつてベトナム戦争の頃アメリカにとって重用な基地であった。しかし今は古くなってきた。しかし、中東への対策でまた重要度が上がってきたのだ。そこへちょうど日本が沖縄からの移転についてうるさくなってきている。それにことかけて日本の金でグァムの基地を立派にしてしまえ、と考えているのではないかと思う。グァムの基地を再生させなければならないのはアメリカ軍の戦略の一環であり、日本のためでも何でもないのだ。そこに大金をつぎ込む必要は全くない。

【初めての沖縄視察】
私は恥ずかしながら、今まで沖縄には選挙応援で入ったことしかなく、今回の視察で初めて、在沖米軍を抱える沖縄の人たちの多大な負担を目の当たりにした。当日は宜野湾市を訪れたが、滞在中の1時間の間に幾度と無く離陸、着陸が行われ、騒音の凄まじいこと。一日にヘリコプターのタッチアンドゴー(離着陸を繰り返す訓練)が300回、夜11時まで行われるそうだ。これでは眠るどころではないのではないだろうかというのが率直な印象であった。少なくとも私は騒がしくて住めない。

【沖縄の負担への償い】
 沖縄県民にこんなにひどいことをしているのだから、政府が相当お金などで償うなどして当然であり、大事な防衛戦略のロジスティックな部分なのだから片手間でやるべきではないと訴えた。これに対し、防衛省は、今回の米軍再編にともなう再編交付金、米軍跡地に対して跡地給付金、北部振興のための補助金などをあげたが、政府の冷たい態度は理解しかねる。

【農業、原発の場合】
 ヨーロッパは条件不利地域(日本の中山間地域)にお金を出している。国境線がつながるヨーロッパでは、一旦事がおきると、その山の中に自国民が住んでいることこそが領有を主張できる要素であるからである。住んでもらっていることに直接支払いしているから山の中でも生活が出来る。だから限界集落とかいう用語は不用なのだ。日本でも電源開発三法というものがあり、原発を建てるからといってその地域にお金を落としている。沖縄の基地周辺の人たちにも相当迷惑をかけているのだから、相応の迷惑料を支払うべきである。いざという時に周辺住民の理解を得ない軍事活動など出来ないのだ。軍備を整備するばかりではなく、防衛省の大事な仕事として心血をそそいでやってもらいたいと訴えた。

【ミドルパワーのカナダを見習い独自路線を】
 アメリカのやろうとしている戦略の変更は、極東の平和と安全だけではない。グァムの基地は関心が中東に行っているからなのだ。だから線引きをしてグァム移転まではちゃんと出し、極東の平和と安全ということには日本も相応に負担する。しかし、イラク・アフガニスタンなど、そんなところまでアメリカと同じようにはしない、と日本は毅然とした態度をとっていいはずだ。例えば、カナダがずっとアメリカと一致してやってきたが、イラク戦争のときは、大量破壊兵器の有無に疑問をなげ、毅然とした態度で不参加を表明した。日本もそういう、メリ張りをつけるべきではないだろうか。
 日本はちゃんとアメリカの世界戦略に貢献してきている。だからこそきちんとした独自路線をとってもらいたいと質問を締めくくった。