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TPPと農林漁業の将来 -11.1.8- 北信タイムス2011年1月7日寄稿

 今年1年順調に行けば、私は昨年11月30日に官邸に設置された「食と農林漁業再生推進本部」の運営に全力をあげることになる。関係閣僚、茂木JA全中会長や加藤登紀子さん(歌手、鴨川自然王国理事、有機農業の親派)等、11人の有識者をメンバーにして「実現会議」が設けられ、その下に関係副大臣で幹事会が相当の頻度で開催されることになる。私は、その共同座長を務める。6月に基本方針、10月に行動計画をまとめ、2012年度予算に反映させなければならない。こうした組織が農林水産省ではなく、官邸に設置されたのは異例のことである。

 きっかけは昨年10月1日の菅総理の所信表明演説に突然入ってきた「TPP(環太平洋包括経済連携協定)等への参加を検討し」という文言である。EPA/FTA(経済連携協定/自由貿易協定)という言葉は大半の人が知っていても、TPPは初耳であった。韓国がEUやアメリカを含め45カ国とFTAを結び、焦った財界が経済産業省と外務省をつっつき、官邸がそれに乗せられた結果である。
 ところが、今回私の議論は、今の景気停滞の原因が自由貿易でないからのごとくの論調ばかりであり、1980年代の通商摩擦の時と同じく、あたかも農林水産物がお荷物のように攻撃している。私は、自由貿易などは、20世紀までのルールであり、環境の世紀といわれる21世紀は、別のルールに基づく秩序を模索しないとならない。その一つがなるべく必要なものは近くで造り、近くで使うということ、即ちフードマイレージ(食べ物)、ウッドマイレージ(木)グッズマイレージ(物)をなるべく少なくすることもその一つだと考えている。
 6月にまとめられる新しい農林水産政策もこうした考えを取り入れていくつもりである。