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北信ローカル2012年1月1日寄稿 -12.1.4-

 TPPをきっかけに、官邸に「食と農林漁業再生推進本部」が設置され、10人の委員と関係閣僚で議論を重ねてきた。菅総理は、何回も農業就業者の平均年齢65.8歳と年金支給開始年齢であることを問題視し、若手が参入する魅力ある農業にすべしと力説した。ところが、東日本大震災で、6月の基本方針策定をあきらめざるを得なくなった。それにもかかわらず、若者の農業の新規参入を促すべきという議論を基にして、今(12月7日)農水省から、新規就農総合支援事業(158億円)が予算要求されている。

 概要は、以下のとおりである。①45歳未満、②独立・自営(新しい分野に取り組む)、③県・市町村の計画に位置付けられること等を条件に、年間150万円を最長5年間(但し、年収300万円で打ち切り)給付し、若者の農業参入を全面的に支援するものである。この他に、就農前の研修の2年間も150万円給付することとされており、これを加えると最長7年間150万円ずつ給付され、その間に農業をしていく基礎固めができることになる。フランスにおいてかなり前から導入されており、この事業後、若手が数多く農業に参入し、90%を超える定着率を誇っている。
 農業はともかく儲からなくなってしまった。その上に本格的に取り組むとお金がかかる。そのため、なかなか就業できないでいる人が多いので、初度的経費として、あるいは当面経営が軌道にのるまでの手助けをするという趣旨である。

 日本でも農業後継者不足が問題視され、後継者対策の必要性が叫ばれてきたが、その割には大した施策を打ってこなかった。
 民主党政権ができて2年半、ゴタゴタが続き、大した政策も打ち出していないように受け止められているが、大きな政策転換もしており、子ども手当、高校授業料の無償化、戸別所得補償等と個人への直接給付を増やしているのがその一つだ。本事業はその大型版であり、これを活用して若手の就農が促進されることを願っている。