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情報は国民のもの‐悪法特定秘密保護法は廃止すべし‐ 14.01.05 (「長野経済新聞」新春特集号への寄稿文より)

 小泉首相はこの程度の公約を守れなくともたいしたことないと嘯いて、国債発行費30兆円の上限(公約)を破った。そして世間も所詮選挙のための約束だから守らなくとも仕方がないと大目に見てくれた。しかし、民主党が政権に近づいた頃から、マニフェスト・公約の重味が増した。
 民主党政権の普天間基地の県外移転、TPP、消費増税はすべてマニフェストにないことであり、民主党は国民の信用を失い、3年3ヶ月で政権の座から下ろされてしまった。安倍首相はTPPの名残の聖域なき関税化については、日米共同声明という大演出で、聖域が認められるとして、12年末の総選挙の公約を破ってTPP交渉に参加した。そして、今(12月10日時点)、その公約が守り切れなく、TPPについては全く触れず、沈黙を守っている。
 一方、公約にも何もないものを突然ゴリ押ししたのが、特定秘密保護法である。直近の13年参院選の公約を見てもどこにもみつからない。そもそも13年秋の臨時国会は、成長戦略実行国会にするという振れ込みであり、アベノミクスの3本目の矢を射る法案の審議が集中するものと思っていた。ところが、出てきたものは、とんでもない代物だった。
 これこそとんでもない公約違反である。そもそも臨時国会とは、前通常国会で通すべきものをいろいろな事情で遅れてしまった法案とか、急に生じた問題を解決するのに緊急を要する法案が審議される場である。それを何の緊急性もなく、安倍首相のそれこそ「趣味」にすぎない法案を、国会のルールを無視した突貫工事で通すことになってしまった。私は霞ヶ関30年、永田町10年と計40年近くで国会を見てきたが、これほど強引で雑な国会はなかったと思う。これが「決める政治」だとしたらとんでもない決め方である。これで「日本取り戻し」たというなら、元の自民党に戻っただけにすぎず、法の内容たるや戦前の暗い時代へ逆戻りしただけなのかもしれない。
 また、これだけ全国民に反対が広まったのも珍しいことである。特にマスコミがこぞって反対した。公務員だけでなく取材する側も罰せられ、知る権利が著しく制限されるからである。原発・TPPに続いて反特定秘密保護法のデモも整然と行われた。
 巷間、3年間選挙がなく日本国民は忘れっぽいのだから、今のうちに好き勝手してしまおうという魂胆があるといわれている。だとしたら、日本国民も舐められたものである。3年間忘れずに覚えていて、しかとお灸をすえなければなるまい。