« 滋賀県知事選シリーズ② 三日月個人演説会の篠原スピーチ ―本音ユーモア紹介-14.07.11 | メイン | 党員・サポーターによる代表選は一理あるも今はその時ではない ―7/23岡田克也公式ブログはあまりに御都合主義が過ぎる― -14.07.27- »

海江田代表を支えるのが筋 ―国民は民主党のゴタゴタに辟易している- 14.07.25

一般的には予想外(私は勝算あり)の滋賀県知事選の三日月勝利から一週間、民主党は再生に向けて再スタートを切っていいはずであるが、また変な動きが見られる。つくづくこの党の代表をやたら代えたがる癖が嫌になる。海江田代表を代える、いわゆる「海江田降ろし」である。

<部下は上司を選べず>
私が農林水産省の中間管理職の頃、「某剛腕局長にとてもお仕えできないので、異動させてほしい」と言ってくる後輩がいた。私はそれに対して、「馬鹿なことを言うんじゃない。上司は部下を選べるが、部下は上司を選べない。上司が変わるのをじっと我慢して待つしかないんだ」といって追い返した。しかし、私は秘書課にこの後輩の要望を伝え、先に別の局へ異動させてやった。ところが世の中皮肉なもので、その局長が、その後輩のその異動先の局長として異動していったのである。私の温情は仇になってしまった。

<代表を選んだ責任は我々にある>
 それに対して、政党の代表は自分たちが選んでいる。政策についてはいろいろ議論が分かれてもいいが、人事についてはその選んだ者に従っていかなければ、組織としての秩序が保てない。石原環境相の「金目」発言があったが、野党はすぐさま安倍首相の任命責任を問う。それならば我々にも代表を選んだ責任がある。
それを党規約にない代表降ろしを公然とやり出す人がいるというのは、明らかにルール違反である。およそ組織の論理がわかっていない人たちの動きである。かつて古い自民党の権化ともいうべき金丸信副総裁が、「ぼろ神輿でも、担がなければならない」といって、嫌いな(?)総裁を支えていた。政権与党も経験した、結党以来16年の歴史のある我が民主党に、いまだ任期途中なのに代表を代えて党を活性化しよう、と言い出す幹部がいる。政党組織のなんたるかをわきまえない節度のない発言である。

<奇妙な代表選前倒し論>
 彼らの言い分は2つあるが、私はとても理解できないことばかりである。
 1つは、昨年の参議院選挙の惨敗の後、「1年後に結果が出ていなければ、恥を忍んで代表の立場をお願いすることはない」と海江田代表が発言したことに端を発している。いわゆる6人衆のうち、玄葉、安住、前原の3氏が成果は上がっていないとして、かねてから代表選前倒しを主張している。2つ目は、どう見ても民主党は沈滞している、打開するためには何かきっかけが必要であり、それには代表選を行い、新しい代表を選ぶのか手っ取り早いというものだ。そこに、党員サポーターが一丸となって代表を選び、民主党を再生の姿勢を示すべきだといった、とってつけたお題目がくっついてくる。
7月22日常任幹事会で岡田最高顧問が主張し出し、その後マスコミに公表し、23日には自らのブログに詳述している。最高顧問という立場の者が公然と言うようなことではない。

<分裂しなかったことも成果の一つ>
 確かに目覚ましい成果はないのかもしれない。それに確かに出所進退に関る発言は軽々すべきではないのに、海江田代表が少々軽率だったというそしりは免れない。しかし、それだからといって民主党の再生の目途が立たないことを、代表一人に押し付けるのは責任転嫁でしかない。
私が敢えて成果を挙げるとすれば、この党が分裂しなかったことである。維新もみんなも我々よりも小さい党であるにも関わらず分裂している。そうした中で、民主党が分裂しなかったのは、海江田代表の穏やかな性格ゆえかもしれない。よく発信力の不足を指摘されるが、あまり大言壮語せず、片方の方向に突っ走ることがなかったことが幸いしたといえる。
私は、逆に今までの民主党の代表というのは、やたら声を張り上げ突っ走ったり、変わったことを言い出す人が多すぎたような気がする。特に政権の維持・継続よりも自分の成果をあげんとするような代表ばかりを戴いてきたことに問題があった。混乱期には目立たずになんとか融和を保って行こうというトップのほうが向いており、その方が据わりがよい。角福戦争・40日抗争・ハプニング解散の後の鈴木善幸首相が典型である。

<天の声は「内紛はやめてくれ」>
 党を活性化するために代表選という2番目の理由は、全く聞く耳を持たない。代表選をやればその党が活性化するというなら党規約で毎年やるようにしたらいい。安定を重視し任期を3年にしたというのに、逆のことをやり出すというのはとても理解できない。民主党は自ら決めたルールを平気で破ったり、今回のように都合のいいように変えてしまう変な文化ないし悪癖がある。
私は、地元長野の選挙区でも、大津に17泊した滋賀県知事選でも、多くの市議・県議や有権者に会っている。そうした人たちの声は、「もう民主党のゴタゴタ内紛はやめてほしい」であり、「海江田降ろしなどとんでもない、代表選なぞ絶対にやってほしくない」というものである。民主党がいちばん飽きられたのは、まとまりがない、決められないということであったからである。
今ここで民主党が分裂気味の代表選をやったら、また何をやっているのかと批判されるのは目に見えている。折角滋賀知事選で勝利し、「安倍政権は危うすぎる。民主党に頑張ってもらわなくては」と、国民の皆さんが思い始めているのに水を差すことになってしまう。絶対得にはならないと思っている。

<議員にも代表選前倒し論はほとんどなし>
 各県連幹事長や地方自治体議員の意見を聞くということも行われている。しかし、各県の議員といっても、その国会議員の息のかかった声が代弁されるに決まっている。例えば仙台で開催されたブロック会議幹事長・選挙責任者会議で某県の幹事長が、代表選の前倒しすべしと意見を述べたというが、誰しもすぐその背後の国会議員が目に浮かぶはずである。
中には確かに民主党の風だけで当選している人は、藁にもすがる思いで、代表を代えて順風にしたいと思うかもしれない。しかし、まともな議員、すなわち自ら有権者と接して足で地元活動をしている人たちは、今は代表選などしている時ではないと言う人が大半である。
私は、海江田代表が100点満点だといっているのではない。今は火中の栗を拾った代表に敬意を払い、我々が必死で支えていくべきなのだ。ここで代えたとして、来年の統一地方選挙をもし負けるようなことがあれば、またその代表を代えろという話になるに決まっている。

<バラバラ感を出すだけの代表選前倒し>
 代表選をするのが、民主党に関心を持ってもらうのに1番手っ取り早いというのは安易すぎる。前述のとおり、余裕があったりする時はそうだろうが、今は全く事情が異なる。維新もみんなも分裂したのに、民主党はしっかり団結していると思われている時であり、ここで民主党もバラバラではないかという印象を与えるような愚かなことはしてはならない。
 円満に代表選をやるならいいではないか、と楽観的なことをいう者もいるが、それは永田町の論理でしかない。大半の有権者、なかんずく民主党支持者あるいは民主党に期待している者は、代表選の前倒しなどしたら、民主党も他の野党と変わらないと失望するだろう。
有権者の目は節穴ではない。こんなときに代表選をやったら、民主党は言い方は悪いが、それこそ社民党と同じ運命を辿って行ってしまう。
ここは海江田代表に踏ん張ってもらい、それを我々が一丸となって支える以外にない。