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14年末総選挙シリーズ12(農政) 農政も安倍内閣に任せられず -農業、農村、農協も解体されてしまう- 14.12.12

 7年前の2007年、安倍内閣の時に、参議院選挙があり、農業者戸別所得補償を引っさげて自民党を1人区で6勝23敗と大敗に導き、民主党政権誕生の大きなきっかけを作った。安倍首相はこれを恨みに思い、参議院を勝たなければ死んでも死にきれないと悔やんでいた。2013年参院選は30の1人区のうち岩手と沖縄を失っただけで、すべて勝利して、さぞかしすっきりしていることだろう。

<史上最大の米価下落>
 なぜかしら安倍首相の下の選挙時には、農政問題が一つの大きな対立テーマとなる。今年は6月末の米の在庫は220万トンを超え、各経済連が売り急ぎをし、14年産の米価下落を恐れ、農家に前もって支払う米の概算金の支払いが1俵あたり約3000円程下落し、史上最低の価格となっている。最高の時には、1俵2万6千円ぐらいだったものが、その半分以下、あるいはひどい県では1万円を切っている。いくら米の農業・農村における比重が低くなったとはいえ、自給率の問題からしても、捨ておけない問題である。米価は安すぎるのだ。このままいけば、来年は、赤字にしかならない米作りをやめるという人が続出するのに違いない。日豪EPAが承認され、TPPがどうなるかわからないが、酪農家がもうやめ始めている。生乳生産費が急騰しバター不足になっているのも同根である。

<農民票の掘り起こしができない民主党現幹部>
 また再び農村から民主党への期待が高まっている。このことを残念ながら、都市政党で1区現象と呼ばれる中で当選してきた当選6、7回の幹部は、ほぼ誰一人として理解していない。
 今、この農業農村問題をテーマに戦えば、大概の農村の地区では勝てるのだが、あまりそういった形跡は見られない。今は7年前の小沢一郎代表を懐かしく思う。2007年の参議院選挙、大きな会場は見向きもせず、駅前街宣もせず、まっしぐらに町や村の農村に行き、ビール箱の上に乗っかって、農業者戸別所得補償を訴えかけていた。
 今、農村は困っている。TPPで将来の農業に不安を感じているのに、この米価下落、そして農協潰しである。安倍内閣は、小泉内閣の郵政よろしく敵を作り、その敵を農協と定めたようである。農協解体ということを言い出し、中央会を廃止し、全農を株式会社化するというのだ。さずがに農民は自民党に怒っている。

<12月14日は嘘だらけの自民党農政に仇討ち>
 12月14日は赤穂浪士の討ち入りの日であり、私は集会ではよくこれを思い出して、うそを言った自民党に、仇討ちをしようと呼びかけた人もいる。TPPは断固反対と言って裏切り、聖域は守れるとTPP交渉に参加した。農業の所得を10年で倍増するとか絵空事ばかりをいいながら、米の所得保障を10a当たり1万5000円から半分の7500円に下げ、飼料米も突然10万5000円にした。支離滅裂農政である。そして米価は1俵3000円下落した。それなのに、何ら手を打とうともしない。最近の農業新聞を見たら、対策は22万トンを在庫として倉庫に置いておくことだけだという。あまりに冷たい政治である。あとはナラシ対策だとか言っているが、一般の農民にはなんのことだかわからない。加入率がほんのわずか(1ケタ台)であり、大半の農民にとってはほとんど意味が無ない。

<土の皮膚感覚のなくなった農水官僚>
 相変わらず、規模拡大、規模拡大の大合唱である。私は、規模拡大を別に反対するわけではないが、それだけでは農業をやっていけない。今年が、国際家族農業年だというのに、農林水産省は何もしないですごしてきている。規模拡大のみの農政と真っ向から対するからである。私は、皮膚感覚で地方のことがわかる政治家が少ないことを先刻のブログ(政治家の東京一極集中もひどいが、総理の東京一極集中はもっとひどい-14.11.11)で書いた。農林水産省が現場からかけ離れた政策を、何の疑問も持たずに机上の空論で推し進めようとしているのは、農水官僚の中にも、皮膚感覚で農業農村の現場がわかる地方出身者が少なくなりすぎたことに原因があると思っている。別に東京生まれ、東京育ちが農林水産省の役人になってはいけないとは言わないけれども、どうみてもこの人たちは土の香りがせず、農業・農村を愛する魂が欠けるのである。だからひたすら効率だけを追い求める農政をやりがちである。
 農業を支えるには、外からの改革、企業・外部からの農業参入が必要だと、えらく熱心である。かつて田中康夫長野県知事が「若者、よそ者、バカ者が地域を変える」と言って憚らなかった。しかし、農村地域社会の活性化のためにそんなことばかりを言っている先進国を聞いたことがない。農業はやはりそこに生まれ、そこに育った人たちが中心にやっていくことが一番必要なのである。
 そんなに新しい血が必要だ必要だというのなら、政治家こそ新しい血が必要であり、2世3世議員は、一斉に政治の世界から退場すべきことになる。これこそ外部の血が必要なのだ。

<空虚な規制改革会議提言>
 農政は私の専門分野なので、これ以上長いブログを書く気はないけれども、とてもではないが、専門家がゼロの産業競争力会議、規制改革会議の提言など聞く耳をもたない。私は予算委員会(14年2月13日)で安倍首相に、安保法制懇が集団的自衛権の行使を容認する者ばかりの偏った構成になっていると指摘したところ、「専門家の皆さんに議論していただいており、素人を入れると空疎な議論になってしまう」と答えた。それなのに、この2つの会議では農業の専門家がだれ一人としていないで議論している。空疎どころか空回りの空虚な議論ばかりをしているにすぎず、それで提言などというのはチャンチャラおかしいとうことになる。内容は現場感覚ゼロのデタラメなものばかりである。その一つを指摘するなら、農協の理事を認定農業者にというものである。今どきどこの世界で「人」を認定者と非認定者を差別しているのだろうか。そしてその認定農業者しか理事にしないというのは、構成員の資格に口を出すのは、規制の最たるものである。準組合員に使わせるなというのも同じである。自己矛盾もはなはだしい限りだ。
 何よりも危険なのは、日本のこの国を安倍政権でガタガタにさせられることである。その最初の餌食は農業・農村ではないかと危惧している。そして、次は日本の国家自体が危うくされることである。

[規制改革会議]
[産業競争力会議]


《 明日のミニ集会 12月13日(土) 》

10:30 信更公民館 (長野市信更町氷ノ田3180-1)
13:30 JAグリーン長野東条支所2F (長野市松代町東条3420-2)
14:30 東横田公民館 (長野市篠ノ井横田465北)
15:30 小市公民館 (長野市小市3-17-20)
16:30 更北公民館小島田分館 (長野市小島田町722西)
18:00 緑町公民館 (長野市鶴賀緑町1596)

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