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2014年12月27日

代表選シリーズ1  民主党代表選に名前が現れた理由 ー14.12.27

 民主党代表選ニュースの一角に私の名前が現れたので、驚いている方が多いことだと思う。実は、当の自分が一番、この事態を予想もしていなかった。
 私は、2年前の民主党大敗の際、代表選のあり方について、資料を作って意見して回った。そのことを書いたブログを文末に再掲する。
 残念ながら、その時は一顧だにされなかったが、今回は、ほぼその提案どおりに民主党代表選の全国遊説が行われることになった。しかし、候補者は細野元幹事長と岡田元代表の2人だけ。せっかく代表選を通じて民主党内のいろいろな主張や意見を国民に知ってもらう機会なのに、それができない。弱小の民主党では自民党のように5人の候補者を出すことは不可能だが、最低3人、できれば4人、しかも多様な政策を議論できる候補者が望ましい。
 そこで、私の所属する素交会(大畠グループ)の会合で、代表選への対応が話し合われた結果、事務局長の私を第3の候補者として推すことになったという次第である。私は、既に立候補を表明している2人と違う、農林水産業、地方に基盤をおいた政策を訴えることができると思っている。

再掲
「両院議員総会(12月19日)の新代表選出延期の顛末―(12年総選挙総括・民主党再生シリーズ その9)13.2.14」

<新代表を3日間で選ぶとんでもない提案>
 12月18日選挙の2日後、私は世話になった人たちにお礼のあいさつ回りをしていた。つねに朝刊は朝読みたいと思っているが、なかなか忙しく夜寝る前に読むことにしている。ところがこの日、秘書から、「明日、19日両院議員総会が開かれると出ていますよ」と言われ、ビックリ仰天した。見ると、19日の午後、両院議員総会が開かれ、そこで代表選の日程が議題になり、22日の午前中に代表選の立候補届けを受け付け、複数の立候補者が出た場合、その午後に145人の議員(衆議院57人、参議院88人)の投票で新代表を選ぶというのだ。

<すぐ幹部に意見の電話>
 私は、そんなばかな、これだけ大敗北をしておきながらそんな簡単に代表を選んでいいのかと思った。例によって、我々議員に諮る前に新聞に漏らして、一般国民の方が先に知り、既成事実を作るという、民主党の野田執行部が繰り返してきたずるい手法である。私は、すぐに当然そんなことはやめるべきだと幹部に電話した。直接話せなかったが、留守電に私の反対の趣旨を伝えた。
あいさつ回りを続行している間、3回その幹部から電話があったが、夜遅くになるまで気付かず、19日の朝になってやっと接触した。しかし、私の意見は取り入れられなかった。
 半年前の代議士会の発言(ブログ消費増税法案採決に棄権した理由-2012.6.27参照)もそうだが、私はできれば穏便にことを進めたいので必ず執行部に前もって問題点を指摘している。ところが、私のこうした心配りも増長気味の野田執行部には通じないことが多かった。
 そこで、今回も私は、すでに発言の準備を着々と進めていた。

<自民党は若林両院議員会長で乗り切る>
 総選挙後の特別国会で首班指名を行わなければならない。首班指名こそ完璧に党議拘束に従わなければならないものであり、記名投票である。つまり投票用紙に篠原孝という名前を書いてから、首相に推す人の名前を書くことになっている。常識的に各党もそれぞれの党首の名前を書くことになっており、党首が決まってないと都合が悪いことになる。
 ただ、これには巧妙にすり抜ける先例があった。3年半前の8月30日に大敗北して、困った自民党は、だからといって、9月16日の首班指名までに拙速に総裁を選ぶわけにはいかなかった。こういう事態は初めてのことであったが、長年の知恵であろう、9月18日には若林正俊両院議員会長を暫定の首班指名にして、特別国会の首班指名を乗り切り、その後でゆっくり党代表を選ぶという賢い道を考え出した。当時のマスコミは、「史上最大のピンチヒッター」として若林両院議員会長を揶揄した。なぜならば、若林環境大臣時代には、農林水産大臣の不祥事がいろいろ続いたため、代打で農林水産大臣を数回務めていたからである。

<手続きを踏む60年の政権与党>
 自民党はやはりしっかりした党である。大敗北の翌日、麻生太郎首相は辞任を表明し、臨時役員会で次期国会(192回)は麻生総裁のままとすることに決めた。きちんと手続き通り総裁選を告示し、河野太郎、西村康稔、谷垣禎一の3人が立候補し9月15日に総裁選が告示された。日本全国を回り、11ヵ所で演説会をし、2ヵ所で討論会を行い、9月25日 谷垣総裁を選んでいる。野党自民党の総裁選にマスコミもそれほど関心を示さず寂しいものだったが、60数年与党を経験した自民党は、きちんとした手続きを踏んでいる。俄か与党の民主党のいい加減さと比べると立派としかいいようがない。

<自民党との対応比較表を配って根回し>
 私は、民主党もちょうどよく、1月中旬の通常国会前に党大会が行われるので、党大会の日に投票を行うと決め、代表を選べばいい。拙速に選ぶべきではない。反転攻勢、政権奪取に向けて、どういう代表を選ぶべきかが大事で、そんな拙速な選出はやめるべきだという資料「下野時の党首選の対応比較」を作った。

 19日に上京し、待っているであろう幹部に電話した。案の定の内容である。要するに、もう流れはきまっている。参議院は早く代表を決めてもらわなければならないと言っている。そんなことを今更言っても通る話ではない。しかし、私は、決まっていようが決まっていなかろうが、ダメなものはダメだと発言することにした。そして、この資料を10人前後の人たちに配り、民主党幹部に欠ける根回し調整をして援軍をお願いしておいた。

<自民党と民主党の活力の差>
 私の一番の驚きは、党首討論で自信たっぷりに解散を宣言し、大敗したにもかかわらず、野田代表がそれこそ一言詫びただけで後は知らぬ顔の半兵衛を決め込んだことだった。自民党では、宮沢政権下で大敗した折には梶原静六が幹部に議員辞職を迫ったという。それを見ていた中曽根康弘は自民党の底力ここにありとみて、復活を確信したという。民主党にはそんな場面は見られなかった。

<一番始めに発言>
 両院議員総会で私は、珍しく一番前に座り、「代表をたった3日間で拙速に選ぶのは反対である。他の人たちの意見も聞いてほしい。国民は民主党の再生のプロセスをじっと見ている。こんな拙速に代表を選ぶのではなく、きちんと総括して大敗北の原因について議論してからやるべきである」と意見の口火を切った。自民党の知恵に習い、26日の首班指名は暫定首班で乗り切り来年1月の党大会で新代表を選べばよい、とも付け加えた。それから13人が続いて発言をし、2人が執行部よりの発言をしたが、あとの11人は、地方の声を聴くべきだ、党大会で決めるべきだ、きちんと総括してからにすべきだと、私同様に22日の拙速な代表選に反対した。ついに輿石幹事長は22日の代表選の延期を決め、22日には落選議員も含めて大敗北についての意見を聞くということになった。

<マスコミ完全公開のメリット、デメリット>
 私はマスコミオープンになっている両院議員総会で、また決められない民主党というイメージがつくのがいやだったので、わざわざ事前に幹部に、そんな荒っぽい日程は取り下げたほうがいいと言ったのに受け入れられず、両院議員総会でのどんでん返しとなった。今やすっかり定着した(?)民主党の混乱振りを国民に知らしめることになってしまったが、拙速な代表選だけは阻止できた。
 余談になるが、私の発言がTVニュースでは何度も報じられた。一番前の席だったことから、カメラにはまず頭の後ろが映った。いつものとおり髪が突っ立ってボサボサ(要するにひどい寝癖髪)だったことから、後で身だしなみの厳重注意を受けてしまった。同時に、私は選挙期間中から、再選された暁には党の再生に全力を挙げると訴えていたが、それを早速実行していることが有権者に伝わり、その分では励ましの言葉を多くいただくことになった。公開の議論は、メリットとデメリットの両方があることがよくわかった。

<25日に延期された代表選>
 ただ、私の思った通りに1月の党大会までは延期されなかった。22日の懇談会は、マスコミにオープンにされず、ガス抜きの総括が行われた。非常にいい意見が出たが、ほとんど報じられることはなかった。そして、もうこれ以上延ばすことは出来ないということで、25日に海江田代表が選出されることになった。
 一事が万事である。最後の最後まで野田執行部は強引だった。その典型例がこの代表選の拙速な日程である。
 民主党の代表が任期途中で交代することが多く、地方議員や党員・サポーター抜きの両院議員総会でばかり選ばれるので、党規則を改正し、臨時党大会で代表を選ぶようにしたところだった。しかし、大河原雅子参議院議員が指摘したとおり、早速例外を作ってしまったのである。3党合意の党内プロセスにおいて、私が党規約にある3分の1(132名)を超える156名の署名を集めて、両院議員総会の開催を求めたにもかかわらず、平然と無視したのと同じ構図である。

<自ら決めたルールを守る政党が再生への道>
 国民が、自分たちで決めたルールすら守れない党に政権を任せられない、と厳しい判断をするのは当たり前である。悪い意図があるとは思いたくないが、野田執行部が、準備が整わないうちに、いわゆるメリーゴーラウンド人事の延長で、自分たちの仲間内から新代表を決めてしまおうとしていたのだとしたら、あまりに卑劣である。
 民主党は何よりも民主的に議論をし、公正に物事を決める党にならないかぎり、党員からも国民からもそっぽを向かれてしまうだろう。党再生の第一歩として、不公正なルール違反の新代表選びを少しでも変えられたことを是としなければなるまい。

2014年12月13日

14年末総選挙シリーズ13(憲法改正、集団的自衛権、特定秘密保護法) 集団的自衛権の行使の容認から憲法改正へ -報道統制の前兆が表れた自民党のテレビ局への注文- 14.12.13

<姑息な憲法96条改正の動き>
 もう既にブログにも書いたので、あまりくどくど書くのはやめようかと思ったが、やはり今回の総選挙で憲法改正、集団的自衛権等に触れないわけにはいかない。なぜならば巧妙に隠されてしまい、争点になっていないからである。
 安倍政権は姑息である。最初は憲法96条の衆参両院の3分の2の発議がきつすぎるので、2分の1にすべきだとういうことを言い出した。私は12、13年と2期連続、憲法審査会の委員であり、その場で当然反対した。私は見てないが、HHKニュース・ウォッチ9が、私の意見「国民の声をちゃんと聞くべきなんだということ、私はそのとおりだと思います。おせっかい政治というのは厳に慎むべきだと思います。今まで憲法改正ができなかったというか行われなかったのは、国民の声として大きな声がなかったからじゃないでしょうか。もし、本当にこの点を改正しなければいけないというのにもかかわらず、国会議員が3分の2の賛成を得る努力をしなかったら、国会議員はサボっていたということじゃないかと思います」を長々と放映したという(2013年5月9日)。

<憲法改正論者の権威も安倍首相の姑息さに唖然>
 その後、例によって予算委員会で「安倍総理というのは何事も正攻法です。しかし、このやりかたは・・・」と嫌味をいいながら、96条を変えて改正の発議を衆参両院の3分の2から2分の1にするとか、内閣法制局長官をかえて憲法解釈を変えるとかいうよりも、正々堂々と3分の2を占めて、憲法を改正していったらいいではないかと、矛盾を追及した。安倍首相はあまり明確に答えなかったが、いつのころからか、この2分の1に下げる案は消えてった。なぜならば、憲法改正論者の、小林節慶応大学教授でさえ姑息だと批判し、同じく、憲法改正論者の石破幹事長も疑問を呈していたからである。当たり前である。憲法改正も、国民投票に付すことが違うだけで、国会の関わり方が他の法律となんら変わらなくなってしまう。

<憲法改正手続きはどの国も慎重>
 どこの国も憲法は厳しい改正手続きが課せられている。ここでは改めては触れないが、どこも同じことを憂いているのであろう、二院制の国でも、一時的なムードによる改憲を排すべく手が込んだ手続きにしている。総選挙をやった後の議会も賛成とか、州の4分の3の賛成がないと、憲法改正できないといった国もある。
 それを消費増税の先送りごときで解散し、憲法改正と同じ効果のあることを、国会の議論もせずに、一内閣の閣議決定により解釈の変更でしようとする安倍内閣の無謀なやり方はとても容認できない。憲法の本旨の改正は解散総選挙でも軽すぎるのである。正々堂々と憲法改正の手続きを踏まなければならない。

<消費増税は解散のテーマではない>
 来年の4月以降安全保障法制が次々出される。それに対して議論がまとまらず、国会が紛糾する。そこで安保政策全般について国民の信を問うというならば、2年半でも許される解散総選挙である。ところが、自民党はこの点について国民に対してろくな説明もしないばかりか、公約では一言も触れず隠しているのである。
 全党が賛成している税率を2%上げることを先送りすることで信を問うというが、消費増税導入している国で税率を上げる度に解散している国はない。そもそも7条解散が政権交代の芽を摘んできたのはブログ(「大義なき年末解散は国民には大迷惑」14.11.19)で指摘したとおりである。
 自公あわせて326議席と3分の2を超えてはいたが、幸いにして平和の党の公明党が歯止めになってくれている。公明党が一応集団的自衛権の行使を認めるが、日本の有事に限定しているのに対し、自民党は地理的制約を付けず地球の裏側まで行くという。どちらがまともか明らかである。
 この選挙では自公あわせて3分の2を下回れば、安倍政権はしばらく憲法改正が出来ないことになる。さらに、次世代の党や維新が公明党に変わる議席を占め、自民との連立ができ、3分の2の多数(317)となることは絶対に阻止しなければならない。
 安倍首相は武力武力といっているが、シリア情勢を顧みても現下のウクライナ情勢を見ても、国際紛争はもうとても武力では解決できない。また、安倍内閣が出してきた集団的自衛権が必要という具体的事例は、全て個別的自衛権で解決できるのではないか。

<報道統制を強める危険な安倍内閣>
 特定秘密保護法に関連し、安倍首相はインタビューに対して「自由に映画が作れないなら私は辞任する」と、わけのわからない言い訳をした。そうした折、11月20日付けで自民党がNHKや東京キー局のテレビ局に対し、公平な報道をするようにお願いするお達しを出したという。明らかに政権与党の政治的圧力であり、やっていることと言っていることが全く逆である。
 私は特定秘密保護法とNHK会長や経営委員人事に関する安倍内閣の露骨なの関与は見過ごすことが出来ない。籾井NHK会長というとてもふさわしいとは思えない方の登場で、この問題は国会でも相当議論されたが、多勢に無勢でついに辞めさせることはできなかった。弱小野党の悲哀を痛切に感じざるを得ない。

<第二のナチスを生まないため国は法相に介入せず>
 この点ドイツを見習わなければならない。公共放送もドイツにあるにはあるが、国営の公共放送はない。ドイツ公共放送連盟(ARD)は、地方放送局の連合である。第二ドイツテレビといわれるZDFは、各州の政府が設立している。国は公共放送や放送内容に介入できない仕組みとなっている。
 なぜか。ナチスドイツにはゲッベルスという宣伝相がドイツの政策をひたすら宣伝し、ドイツ国民を惑わし、これがユダヤ人虐殺という不幸な出来事につながった。これを反省したドイツは、中央政府が放送に介入を許さない仕組みを作ったのだ。第二のナチスを生みんではならないという反省である(本件については時間不足ながら2月27日予算委員会でもちょっと触れて質問した。下表参照)。
表(PDF)[公共放送の執行機関・監督機関比較]
[NHK歴代会長・海外公共放送会長の前職]

<大本営発表と同じ大官邸発表に惑わされるのか>
 翻って日本を見ると、大本営発表の愚かさを忘れたかのようである。それが「大官邸発表」に代わるだけのことである。政府が情報を独占し、政府のいいなりの放送しかしない放送局ができたら、国家は必ず破滅の道に進んでしまう。つまり、第二の北朝鮮に近づくということである。その第一歩が、選挙について公平な報道をせよという脅迫(?)要請にほかならない。事実、安倍首相がTBSのニュース番組の街頭インタビューについて、「街の声ですから選んでおられると思いますよ」などと発言した後に出されている。この要請が命令になっていくことは目に見えている。安倍政権の危うさは、こんなところにも存在している。


《 本日のミニ集会 12月13日(土) 》

10:30 信更公民館 (長野市信更町氷ノ田3180-1)
13:30 JAグリーン長野東条支所2F (長野市松代町東条3420-2)
14:30 東横田公民館 (長野市篠ノ井横田465北)
15:30 小市公民館 (長野市小市3-17-20)
16:30 更北公民館小島田分館 (長野市小島田町722西)
18:00 緑町公民館 (長野市鶴賀緑町1596)


選挙期間中のミニ集会のお知らせ

2012年の選挙期間中は、毎日ミニ集会を開催し60ヶ所の会場でお話をさせていただきました。
今回も下記の日程で開催いたします。
お近くの会場へぜひお越しください。

12月13日(土)
10:30 信更公民館 (長野市信更町氷ノ田3180-1)
13:30 JAグリーン長野東条支所2F (長野市松代町東条3420-2)
14:30 東横田公民館 (長野市篠ノ井横田465北)
15:30 小市公民館 (長野市小市3-17-20)
16:30 更北公民館小島田分館 (長野市小島田町722西)
18:00 緑町公民館 (長野市鶴賀緑町1596)

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【開催を終了した集会】
たくさんのご来場ありがとうございました。

12月3日(水)
10:30 栄村屋敷公民館 (栄村堺17663北)
13:30 栄村森公民館 (栄村森3600-36)
15:30 JA北信州みゆき北部支所 JA会館2F (野沢温泉村豊郷9759-1)
17:30 市ノ割区民会館 (木島平村往郷574西)
18:30 天神堂集出荷センター (飯山市天神堂30)
19:30 新保構造改善センター (中野市新保469)

12月4日(木)
17:30 中扇公会堂 (小布施町小布施1210-43横)
18:30 中山会館 (高山村大字中山中原1396)
19:30 八幡公会堂 (須坂市墨坂2-4-21)

12月5日(金)
14:30 上條研修センター (山ノ内町平穏3986-2)
15:30 宇木区民会館 (夜間瀬宇木1287-イ)
17:30 篠ノ井公民館東福寺分館 (長野市篠ノ井東福寺1823-1)
18:30 更北公民館青木島分館 (長野市青木島町大塚880-5)

12月6日(土)
10:30 若槻東条会館 (長野市若槻東条574西)
13:30 古里公民館 (長野市金箱635-16)
15:00 三輪公民館 ※旧館2F (長野市三輪4-15)
16:00 吉田横町公民館 (長野市吉田1-40西)
19:00 若穂公民館 (長野市若穂綿内7597)

12月7日(日)
10:00 浅川公民館 (長野市浅川東条328-1)
13:00 うわの公民館 (長野市上野1-689)
14:00 鍋屋公民館 (長野市吉田5-29-12)
15:00 南高田公民館 (長野市高田1905)
16:00 北尾張部公会堂 (長野市北尾張部334)
17:00 五分一公民館 (長野市高田593)
18:00 大豆島公民館 (長野市大豆島1054-1)
19:00 日詰公民館 (長野市日詰1658-7東)

12月8日(月)
16:00 栗林公会堂 (中野市栗林331)
17:15 『中高総決起大会』
    中央公民館 (中野市三好1-4-27)
    ゲスト 元新党さきがけ代表 元大蔵大臣 武村正義氏
        元経産副大臣 参議院議員 増子輝彦氏
18:30 六川公会堂 (小布施町都住142-1)
19:30 臥竜山公会堂 (須坂市臥竜2-4-2)

12月9日(火)
10:30 芋井公民館 (長野市桜600-ト-3)
13:30下山田中区公会堂 (長野市大字山田中2554-1南)
15:00 七二会公民館 (長野市七二会丁151)
17:30 更北公民館稲里分館 (長野市稲里町中央4-4-7)
18:30 松代公民館寺尾分館 (長野市松代町柴342-7)
19:30 東篠ノ井公民館 (長野市塩崎6803)

12月10日(水)
17:30 堀之内研修センター (高山村高井252)
18:30 豊洲地域公民館 (須坂市小島町402-1)
19:30 若穂公民館川田分館 (長野市若穂川田3286-1

12月11日(木)
13:00 川中島町公民館 (長野市川中島町今井1762-1) ※【再変更!】元の会場に再変更いたしました。
15:30 大塚公民館 (飯山市常盤1150北)
17:30 穴田公民館 (中野市穴田141-3)
18:30 大谷町研修センター (須坂市大谷町423)
19:30 東和田公民館 (長野市東和田525-1)

12月12日(金)
14:00 川中島分館(駅前) (長野市川中島町上氷鉋1389南)
15:00 川中島公民館御厨分館 (長野市川中島町御厨1200)
16:00 松代公民館 (長野市松代町松代4-3)
17:00 犀口公民館 (長野市篠ノ井小松原1704-1横)
18:00 南原公民館 (長野市川中島町原502-1)
19:00 更北公民館真島分館 (長野市真島町真島1448-6)

2014年12月12日

しのはら孝活動写真

選挙直前から当事務所や、告示後遊説隊が撮影したものや集会等ご参加の皆様よりいただいた写真が集まってきております。しのはらの選挙期間中の活動や、55箇所対話集会の雰囲気の一部でもご覧いただければと思い、ギャラリーの形で公開いたします。是非ご覧ください。

しのはら孝ギャラリーは下記リンクから
https://picasaweb.google.com/104889740363764321245

※ 尚、許可のない転用は固くお断りいたします。

14年末総選挙シリーズ12(農政) 農政も安倍内閣に任せられず -農業、農村、農協も解体されてしまう- 14.12.12

 7年前の2007年、安倍内閣の時に、参議院選挙があり、農業者戸別所得補償を引っさげて自民党を1人区で6勝23敗と大敗に導き、民主党政権誕生の大きなきっかけを作った。安倍首相はこれを恨みに思い、参議院を勝たなければ死んでも死にきれないと悔やんでいた。2013年参院選は30の1人区のうち岩手と沖縄を失っただけで、すべて勝利して、さぞかしすっきりしていることだろう。

<史上最大の米価下落>
 なぜかしら安倍首相の下の選挙時には、農政問題が一つの大きな対立テーマとなる。今年は6月末の米の在庫は220万トンを超え、各経済連が売り急ぎをし、14年産の米価下落を恐れ、農家に前もって支払う米の概算金の支払いが1俵あたり約3000円程下落し、史上最低の価格となっている。最高の時には、1俵2万6千円ぐらいだったものが、その半分以下、あるいはひどい県では1万円を切っている。いくら米の農業・農村における比重が低くなったとはいえ、自給率の問題からしても、捨ておけない問題である。米価は安すぎるのだ。このままいけば、来年は、赤字にしかならない米作りをやめるという人が続出するのに違いない。日豪EPAが承認され、TPPがどうなるかわからないが、酪農家がもうやめ始めている。生乳生産費が急騰しバター不足になっているのも同根である。

<農民票の掘り起こしができない民主党現幹部>
 また再び農村から民主党への期待が高まっている。このことを残念ながら、都市政党で1区現象と呼ばれる中で当選してきた当選6、7回の幹部は、ほぼ誰一人として理解していない。
 今、この農業農村問題をテーマに戦えば、大概の農村の地区では勝てるのだが、あまりそういった形跡は見られない。今は7年前の小沢一郎代表を懐かしく思う。2007年の参議院選挙、大きな会場は見向きもせず、駅前街宣もせず、まっしぐらに町や村の農村に行き、ビール箱の上に乗っかって、農業者戸別所得補償を訴えかけていた。
 今、農村は困っている。TPPで将来の農業に不安を感じているのに、この米価下落、そして農協潰しである。安倍内閣は、小泉内閣の郵政よろしく敵を作り、その敵を農協と定めたようである。農協解体ということを言い出し、中央会を廃止し、全農を株式会社化するというのだ。さずがに農民は自民党に怒っている。

<12月14日は嘘だらけの自民党農政に仇討ち>
 12月14日は赤穂浪士の討ち入りの日であり、私は集会ではよくこれを思い出して、うそを言った自民党に、仇討ちをしようと呼びかけた人もいる。TPPは断固反対と言って裏切り、聖域は守れるとTPP交渉に参加した。農業の所得を10年で倍増するとか絵空事ばかりをいいながら、米の所得保障を10a当たり1万5000円から半分の7500円に下げ、飼料米も突然10万5000円にした。支離滅裂農政である。そして米価は1俵3000円下落した。それなのに、何ら手を打とうともしない。最近の農業新聞を見たら、対策は22万トンを在庫として倉庫に置いておくことだけだという。あまりに冷たい政治である。あとはナラシ対策だとか言っているが、一般の農民にはなんのことだかわからない。加入率がほんのわずか(1ケタ台)であり、大半の農民にとってはほとんど意味が無ない。

<土の皮膚感覚のなくなった農水官僚>
 相変わらず、規模拡大、規模拡大の大合唱である。私は、規模拡大を別に反対するわけではないが、それだけでは農業をやっていけない。今年が、国際家族農業年だというのに、農林水産省は何もしないですごしてきている。規模拡大のみの農政と真っ向から対するからである。私は、皮膚感覚で地方のことがわかる政治家が少ないことを先刻のブログ(政治家の東京一極集中もひどいが、総理の東京一極集中はもっとひどい-14.11.11)で書いた。農林水産省が現場からかけ離れた政策を、何の疑問も持たずに机上の空論で推し進めようとしているのは、農水官僚の中にも、皮膚感覚で農業農村の現場がわかる地方出身者が少なくなりすぎたことに原因があると思っている。別に東京生まれ、東京育ちが農林水産省の役人になってはいけないとは言わないけれども、どうみてもこの人たちは土の香りがせず、農業・農村を愛する魂が欠けるのである。だからひたすら効率だけを追い求める農政をやりがちである。
 農業を支えるには、外からの改革、企業・外部からの農業参入が必要だと、えらく熱心である。かつて田中康夫長野県知事が「若者、よそ者、バカ者が地域を変える」と言って憚らなかった。しかし、農村地域社会の活性化のためにそんなことばかりを言っている先進国を聞いたことがない。農業はやはりそこに生まれ、そこに育った人たちが中心にやっていくことが一番必要なのである。
 そんなに新しい血が必要だ必要だというのなら、政治家こそ新しい血が必要であり、2世3世議員は、一斉に政治の世界から退場すべきことになる。これこそ外部の血が必要なのだ。

<空虚な規制改革会議提言>
 農政は私の専門分野なので、これ以上長いブログを書く気はないけれども、とてもではないが、専門家がゼロの産業競争力会議、規制改革会議の提言など聞く耳をもたない。私は予算委員会(14年2月13日)で安倍首相に、安保法制懇が集団的自衛権の行使を容認する者ばかりの偏った構成になっていると指摘したところ、「専門家の皆さんに議論していただいており、素人を入れると空疎な議論になってしまう」と答えた。それなのに、この2つの会議では農業の専門家がだれ一人としていないで議論している。空疎どころか空回りの空虚な議論ばかりをしているにすぎず、それで提言などというのはチャンチャラおかしいとうことになる。内容は現場感覚ゼロのデタラメなものばかりである。その一つを指摘するなら、農協の理事を認定農業者にというものである。今どきどこの世界で「人」を認定者と非認定者を差別しているのだろうか。そしてその認定農業者しか理事にしないというのは、構成員の資格に口を出すのは、規制の最たるものである。準組合員に使わせるなというのも同じである。自己矛盾もはなはだしい限りだ。
 何よりも危険なのは、日本のこの国を安倍政権でガタガタにさせられることである。その最初の餌食は農業・農村ではないかと危惧している。そして、次は日本の国家自体が危うくされることである。

[規制改革会議]
[産業競争力会議]


《 明日のミニ集会 12月13日(土) 》

10:30 信更公民館 (長野市信更町氷ノ田3180-1)
13:30 JAグリーン長野東条支所2F (長野市松代町東条3420-2)
14:30 東横田公民館 (長野市篠ノ井横田465北)
15:30 小市公民館 (長野市小市3-17-20)
16:30 更北公民館小島田分館 (長野市小島田町722西)
18:00 緑町公民館 (長野市鶴賀緑町1596)

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2014年12月11日

14年末総選挙シリーズ11 (日本のあるべき姿)アベノミクスよりナガノミクス -長寿日本一が物語る長野県民の生き方- 14.12.11

<古きスローガン「殖産興業・富国強兵」をとり戻した安倍政権>
 集会を回っていると、私の選挙用チラシに書かれている「アベノミクスよりナガノミクス」というキャッチフレーズについて、ナガノミクスとはどのような政策なのかと質問される。正直にいうとこれは具体的な政策のようなものではない。アベノミクスは今や、単なる金融政策や成長政策ではなく、既に強引な安倍政治全体の総称になっている。経済大国であることに固執し続け、海外に原発までどんどん輸出し強大な経済大国となり、軍備までも増強していく。強者はさらに強く、弱者は踏み台にされる。それを良しとする社会であり、かつての「殖産興業」「富国強兵」を髣髴させる路線である。平和を求める日本国民は、こんな乱暴な国にされてはたまらないと思っている。

<歳をとっても働き続けて病気になりにくい長野県民>
 我が長野県は、男女ともに長寿日本一だ。それにもかかわらず、1人当たりの老人医療費77万円は全国でも下から4番目、ちなみに最も高いのは福岡県で、115万円と約40万円も差がある。予算委員会(13.03.18)でも紹介したことがあるが、日本人が全員長野県人の場合と全員福岡県人の場合を想定して医療費の差を比較してみると長野県民いかに立派かわかってくる。一人当たり40万円の差で75才以上の約1500万人だと6兆円、65歳以上の約3000万人だと12兆円の差になってくる。医療費は約38兆円かかっており、これを少なくすることが財政赤字の削減に直結する。
 農業の多面的機能として水害防止や水資源涵養がいわれるが、それよりも数段勝る農業・農村の役割である。農家戸数は全国一で、老後も農業をやりながら元気で長生でいる長野県民の姿が容易に想像できる。

<よく働きよく交わる>
 また、高齢者の就業率が全国一。人口1万人当たりの公民館数も全国平均1.2に対し、長野県は6.4と全国1位である。つまり、死ぬまで元気に働き、隣近所の付き合い、今風でいうならコミュニケーションが濃密なのである。ピンピンコロリが理想でピンコロ地蔵尊までできている
 そこで生まれた人が、そこで育ち、地域の人々と触れ合いながら、長生きして暮らしていける生活。それほど裕福でもないかもしれないが、暮らしていけるだけのお金を得て、慎ましやかに暮らしていく。漠然とはしてはいるが、そんな姿がナガノミクスである。口先先行のア・ベロノミクスよりもずっとましではないか。

<今は亡き宇沢弘文と今をときめく藻谷浩介>
 このような考えはなかなか皆さんには理解されにくい。いわゆる脱成長戦略なり低成長論だからだ。特に威勢のいいことを言う癖のある政治家で賛同する人は少ない。しかし、私がみるに、先日亡くなられた我が国経済界の泰斗、宇沢弘文東大教授は明らかに、似たような考えの持ち主だった。
 シカゴ大学にいたが、アメリカの効率一点張り、競争競争の世界に疑問を感じ、日本に帰国。自動車の便利さの裏に隠された排気ガスによる環境汚染等を『自動車の社会的費用』で世に問うた。その後もいわばアメリカ型成長一辺倒に背を向けた行動をとり続けた。最後には日本の地域社会に根付いた助け合いの仕組みや自然との巧みな調和的生き方を「社会的共通資本」と名付け、その大切さを強調した。その日本の持つ強さの根源を破壊するTPPは絶対反対した。今、私が会長を務める「TPPを慎重に考える会」の国民版「TPPを考える国民会議」の会長が宇沢教授だった。
 評論家の中では内橋克人さんがおり、若手では藻谷浩介さんがいる。拙書『農的循環社会への道』(2003年)や『第1次産業の復活』(1995年)を覚えていて藻谷さんの『里山資本主義』を読んだ方から、「篠原さんが昔から言っていたことを今風に書いているだけですね」と気付いた人もいた。

<政治家では武村正義元大蔵大臣と中村敦夫元参議院議員が共通の価値観か>
 中村さんは俳優からニュースキャスター、そして参議院議員となり、日本版緑の党を立ち上げた。世界を股にかけて取材に歩き、日本の行く末に疑問を感じたという。その時に拙著『農的小日本主義の勧め』に出会い、環境と調和し、地道に生きる途こそ世界的普遍性があると気付いたという。同じく海外勤務の多かったTBSのジャーナリスト秋山豊寛さんは、世界を物理的にも遠くから眺め、人生観を一変させ、最後に有機農業に行き着いた私の同志である。
 ちなみに、中村さんは2003年秋、私の初出馬の際、選挙事務所さえなかった時に真っ先に応援に駆けつけてくれた国会議員である。
 私とほぼ同じ理想社会を目指し、琵琶湖浄化に取り組み「小さくともキラリト光る日本」と言い出したのが武村正義さんであり、今回もまた中野市の総決起大会(12月8日)に選挙応援に来ていただいた。そして応援演説で「経済成長ばかりを追う時代ではない」と喝破された。イケイケドンドンの威勢のいいことばかりを追う政治家にはなかなか理解されない価値観である。

<農的小日本主義こそナガノミクスの原型>
 私の尊敬する政治家の一人は、かつて大日本主義が日本を覆い、韓国・満州を植民地とした時代に、公然と小日本主義つまり軍事大国である必要などないと主張し、植民地放棄を説いた石橋湛山である。後にたった2ヶ月で内閣総理大臣の座を病のため去った人物である。これも評論家時代の「健康でない者は首相なり閣僚を務めるべきでない」という自らの主張に殉じたのである。
 私は、湛山の一連の考えに感銘を受け、1985年に拙書『農的小日本主義の勧め』をしたため、自由貿易主義至上主義を否定し、足もとの農的再生資源を有効活用しリサイクル型自立国への道を追究すべきだと説いた。
 思えば、この農的小日本主義こそ、ナガノミクスと置き換えられるのではないかと考えている。大日本主義に抗する小日本主義、アベノミクスに抗するナガノミクスである。

表(PDFファイルが開きます) [ 長野県が長寿日本一の理由 ]


《 明日のミニ集会 12月12日(金) 》

14:00 川中島分館(駅前) (長野市川中島町上氷鉋1389南)
15:00 川中島公民館御厨分館 (長野市川中島町御厨1200)
16:00 松代公民館 (長野市松代町松代4-3)
17:00 犀口公民館 (長野市篠ノ井小松原1704-1横)
18:00 南原公民館 (長野市川中島町原502-1)
19:00 更北公民館真島分館 (長野市真島町真島1448-6)

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【再変更】ミニ集会 会場再変更のお知らせ

12月11日(木)13:00 からのミニ集会の会場を変更させていただきます。一度変更のお知らせをいたしましたが、当初の会場へ戻りました。

×変更前 川中島町公民館
×変更後 平成ホール

変更後 川中島町公民館 (長野市川中島町今井1762-1)

急な変更となり誠に申し訳ありません。
ご参加の方はお間違いのないよう、お気をつけてお越しください。

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2014年12月10日

14年末総選挙シリーズ10(労働とTPP) アメリカのTPPの狙いの一つは日本の労働法制の破壊 -連合に早く気付いてほしいTPPの危険性- 14.12.10

<アメリカの労働界がTPPに反対する理由>
 私はかねてからTPPの重要な目的の一つが日本の手厚い労働法制の打破・破壊だと警告してきた。このことは『TPPはいらない!』という本でも書いた。
 なぜアメリカの連合にあたるAFL・CIOがTPPに絶対反対するか。NAFTA(北米自由貿易協定)で自分たちの仕事が奪われ、散々な目にあっているからである。ところが日本の連合は、自分の産業界の利益のほうに血眼になり、労働者の権利の確保ということを二の次にしてきた嫌いがあり、アメリカの労働界とは逆に輸出のためにTPPは賛成だといってきた。
 ところが、やっと今になって、労働者派遣法、ホワイトカラーエグゼンプション、金銭解雇等の恐ろしさに気付いたようである。先日、国会の前で座り込みが行われた。私は、農業団体、青年農業者の座り込みにエールを送りに何回も行っているが、今回も馳せ参じた。

<安倍政権の偽りの雇用改善宣伝>
 安倍政権は、100万人の雇用を増やした、有効求人倍率もこの22年間で一番だ、賃金上昇率も過去15年間で最高と強弁をしている。しかし、これらは選挙用に次々と作り上げてきた数字でしかない。野党は、名目賃金は上がっているが、実質賃金は16カ月連続して下落していると反論している。物価上昇率を引けばそうなってしまう。非正規雇用は1980万人に達し、全雇用者の40%にも達している。自民党のいう数字の好転はすべて非正規雇用者が増えたことによる。厚生労働省の調査は、非正規雇用が前年と比べ93万人増えただけで、正規雇用者は43万人も減っていることを示している。
 14年の春闘の賃上げ率は月給で2.28%と16年ぶりの高水準だというのも、自民党側の言っていることである。しかし、現金給与総額が物価上昇分を除いた実質賃金はやはり9月で比べると3.0%減っているのである。一般には「仕事はあるが給料は下がっている」が実感であろう。
 どちらも自分の都合のいい数字を並べ立てる。しかし、誰が見ても今の雇用の方が昔より安定しているとは思わないであろう。

<今は昔の日本型経営>
 アメリカでは一昔前、『ジャパン・アズ・ナンバー1』という本をエズラ・ボーゲルが書き、『セオリーZ(日本型経営)』という本をジョージ・大内が書き、日本型経営がもてはやされた。終身雇用、年功序列、一生一つの会社で勤め上げる、だから会社に対する忠誠心が旺盛で皆滅私奉公して働く。これらが日本企業の成功の根源だと言われたのはつい昨日のことである。日本人は右から左へ、左から右へとぶれやすい。日本の雇用状況がこんなに急激に変わることは誰も予想できなかっただろう。
 安倍政権はそれでも多様な働き方などで雇用を拡大していくと、きれい事を述べている。多様な働き方、雇用の流動性というのは、一挙に非正規雇用され、簡単に解雇されることにほかならない。つまり、雇い主、企業側に圧倒的に有利なことなのだ。
 私は遥か昔に書いた『田舎っぺ官僚、アメリカは田舎の留学記』の中で「さみしいアメリカ人」という1章を書いた。たった2年間のアメリカ生活であったが、どうもアメリカはばらばらで、社会のまとまりがないというのが実感であった。そこで、平気で仕事を替え、それに応じて住み家も替え、変えることに何の疑問も感じなくなり、とうとう女房や旦那まで替える。だから結局最後は一人になって寂しくなり宗教が必要なのではないかと書いた。

<絆を大切にし、地域社会を大切にするフランス>
 その正反対の社会が定住型のヨーロッパではないか。私はOECD日本政府代表部に赴任していた時、パリの16区に住んだ。すぐ近くにジスカールデスタン元大統領の住むマンションがあった。先祖代々そこに住んでいるというのだ。当然同じ小・中・高校に通うことになる。フランスの公立小・中・高校は、住んでいる地区で決まっている。家族や地域の紐帯・絆が強まるのは当然である。パリのど真ん中のことである。農村社会は日本よりもっと精神的なつながりが濃い。今ここにフランスの転職率は持ち合わせていないが、アメリカほどひどくはないのではないか。少なくとも会社でも人とのつながりが重要視されている。
 日本は一体安定した地域社会を目指すのか「多様な働き方による雇用の拡大」(自民党)といった公約の下、仕事さえあり収入さえあればバラバラでいいという殺伐とした社会、すなわち最後はアメリカと同じく宗教しか頼るところがない社会を目指すのかという問題である。オーム真理教等がはびこる日本もおかしくなりつつあるのだ。

<TPPの労働分野の狙いはクビ切りをしやすくすることに尽きる>
 アメリカは、P4国(TPPの基を作ったシンガポール、ブルネイ、NZ、チリ)に対し、投資、金融、労働、環境を入れてくれるなら入ると持ちかけた。狙いの一つは、労働者保護法制を取り払うことにあった。アメリカの金融資本が日本企業を買収したものの、また売りつけるのにあまり便利でないことに気付いたのだ。手厚い労働保護のため、従業員を解雇できず、それがために買収のメリットが半減したのである。アメリカの企業は、労働者・従業員を道具としか考えていない。道具は自由にとっかえひっかえできる方がいいに決まっている。労働者派遣法の改悪、ホワイトカラーエグゼンプション、金銭解雇(2年分の給与を払えば解雇できる)等はすべてアメリカ発のものであり、その完成版がTPPなのだ。
 私は連合に目覚め、TPPに反対すべきだと訴え続けている。

《明日のミニ集会 12月11日(木) 》
13:00 川中島町公民館 (長野市川中島町今井1762-1) ※【再変更!】元の会場に再変更いたしました。
15:30 大塚公民館 (飯山市常盤1150北)
17:30 穴田公民館 (中野市穴田141-3)
18:30 大谷町研修センター (須坂市大谷町423)
19:30 東和田公民館 (長野市東和田525-1)

2014年12月09日

14年末総選挙シリーズ9(女性・子ども) 女性を大事にすることは、子供を大事にすることにつながる -少子化対策には農山漁村へのてこ入れが必要- 14.12.09

<見せかけの女性抜擢>
 安倍内閣は、「女性の輝く時代」という誰も反対できないキャッチフレーズを掲げた。そして第二次安倍内閣では、有村治子、山谷えり子、高市早苗、松島みどり、小渕裕子の閣僚を指名した。安倍首相は、自分をとりたててもらった小泉元首相のやりかたをそっくりそのまままねている。
 皆さんお忘れだろうが、小泉内閣の5人の女性閣僚は、扇千景、田中真紀子、森山真弓、川口順子、遠山敦子(文科次官)の5人であった。同じ5人でも政治家としてのキャリアが全く違う。松島、高市、山谷の3氏は安倍首相のお気に入りの右寄り仲間である。また、女性の活躍推進が今臨時国会の目玉の一つであったが、法案は通ることがなかった。口先だけで熱心さに欠けるからある。

<貧困大国日本>
 働く一人親世帯の貧困率は先進国で最悪であり、大多数が母子家庭である。子供の1割は母子家庭で、124万人いる。もちろん児童扶養手当等の手当はなされているが厳しい生活を強いられている。子供の貧困率は上昇し、6人に1人は貧困家庭なのだ。
 そもそも日本人は教育に熱心だというが、OECD諸国の中では、1人当たりの教育予算はビリの方から2番目である。

<女性を働く道具と考えているのではないか>
 日本は意外に貧困なのである。私はこの安倍政権の女性への対応を見ていると、どうもいかがわしい臭いがしてならない。労働者派遣法を改正して、従来3年だった労働者派遣の上限を無期限にしようとしている。つまり、働けそうな女性を非正規雇用者にし、賃金を下げ、夫婦二人で働かせて、日本をなんとか経済大国にしていこう、という悪い魂胆があるのではないかと疑わざるを得ない。
 12月1日の日本記者クラブでの党首討論会で、安倍家の夫が20万円の給料で妻が10万円のパートに出て安倍家の収入が30万円になり、平均15万円になる。だが安倍家全体の収入が増えているからいいではないか、ということを言い出している。私の疑念はまさに当たっていたのである。

<農村ではとっくの昔から働いていた女性>
 もちろん私も、女性が輝く世界というのは理想である。私などは、とうちゃんも、かあちゃんも、ばあちゃんも、じいちゃんも同じように田畑で働き、汗水たらしている姿を見て育ったし、女性が働くのは当たり前と思っている。農家の女性はとっくの昔から、共同参画どころか男性よりも働いてきたのである。そういう姿を見てきたので、今頃大げさに言われても、ピンとこない。私は、女性は家庭に留まるべきだとも、外で働くべきだとも言わない。それぞれ選択の道がある。
 そうは言っても始まらない。人口減少がひどく、日本創生会議は、20~30代の若い女性がいなくて消滅する市町村が869あると発表し衝撃を与えた。女性を大事にして仕事をしてもらい、収入も増え生活が充実すれば子供は増えてくる。欧米では働いて収入の多い女性の出生率が高くなることが証明されている。そういえば、働く農村女性も子だくさんである。

<子供の産める環境づくりは安定した就業機会から始まる>
 男性の生涯未婚率のほうが女性よりも高いことも知られていない。多くの若い男性はお金がなく結婚できないのである。だから子供を増やすためには、女性も大事であるが、若者が安定した収入を得られるようにすることが絶対不可欠なのだ。
 次に、私自身を振り返ると人に言えることではないが、要するにワーク・ライフ・バランスである。通常残業があり、とても家事・子育てができないという日本の勤務体系を見直さなければならない。イクメンとか言われているが、なかなか実現していない。
 誰しも子供はいらないとは言っていない。若い親も子供はほしいと思っているのである。最近は親の子供への虐待がよく新聞に出るが、大体はおそらく収入の少ない若夫婦、再婚した若夫婦に多い。つまり、経済的に安定せず、それ故に子供にあたっているのである。

<農山漁村へのてこ入れが必要>
 日本はどうもこの子供と女性に対して、冷たいような気がしてならない。
 少子高齢化といわれるが、農業白書、林業白書、漁業白書、過疎白書などはとっくの昔から警告していたのに、一般社会はほとんど耳を傾けなかった。しかし、農村で起きていることが全体に広がっていくのに30年もかからなかったのである。
 消滅市町村を救うためには、もう少し地方に光を当てればこの問題は解決の方向に向かうと思っている。なぜなら、まだ日本の農山漁村には子供を育てる良好な環境が残っており、要は、地方で若者が働いて暮らしていけるようにすれば、子供の数は急激に回復していくはずである。


《 明日のミニ集会予定(12月10日(水)) 》

17:30 堀之内研修センター (高山村高井252)
18:30 豊洲地域公民館 (須坂市小島町402-1)
19:30 若穂公民館川田分館 (長野市若穂川田3286-1)

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2014年12月08日

14年末総選挙シリーズ8(地方自治2)思い切った地方創生策 具体編- 14.12.08

A.地方の財政基盤強化
(A1)ふるさと納税を大胆に強化
 ふるさと納税がその見返りの魅力により人気絶頂だという。しかし、これは正確に言うと税ではなく、地方自治体への寄附を、その分の税金をまけて優遇しているだけの単なる優遇寄付税制にすぎない。財政不足に悩む地方自治体にとってこれでは財政基盤の強化には雀の涙である。やるならもっと大胆に変えるべきだ。
 不交付団体(都道府県では東京都のみ、市町村は原発受け入れ市町村をはじめ多数ある)の地方住民税は、例えばその2分の1まで、生まれ故郷なり縁のある地方の市町村に納税してよいという仕組をつくることだ。これをどこでも自由にすると困る市町村もあるので、とりあえず、金持ちの不交付団体からだけに限定すればよい。といっても、都道府県では今は東京だけなので、もう少し基準を変えて首都圏の千葉、埼玉、神奈川や中部圏の愛知、近畿圏の大阪に広げても文句は言われまい(橋下大阪市長は?)。
 自分の生まれ故郷が衰退していくのを見ておれない人は多いと思う。この人たちはこの制度ができればこぞって応じるはずだ。

(A2)都会で払った住民税の半分を持参してUターン
 かつて茨城県で定年退職者を受け入れた地方自治体が、高齢者医療費等の社会保障費がかさみ財政難に陥った。若い時に都会で散々税金を納めていたのに、老後はその都会の世話にならず、ただでさえ財政難の地方自治体に負担をかけるのは道義的にも許しがたい。
 これをすんなり解決するには、移住時に今まで払った住民税の半分を一緒に持って帰ることである。例えば東京都杉並区に30年住んだ人が故郷の栄村にUターンするときのことを考えていただければよい。これなどもやればすぐできることである。

(A3)森林環境税の創設
 2008年のガソリンの暫定税率分の議論の際、私は森林環境税に衣替えする案を出した(ブログ「道路特定財源を森林環境税に(篠原試案)08.2.27」)。森林環境税は、荒れた森林を整備することにより地球環境を守り、中山間地域を活性化するために使う。
 揮発油税等の道路特定財源には、環境税(地球温暖化対策税)が必要という考えもあり、道路整備だけではなく、CO2の排出者がその吸収者である森林にも回す。つまり「グッド減税、バッド課税」の理屈にあう森林環境税とする。森林面積に応じて各都道府県に配分すれば、森林の多い地方の県に多く回る。
 使途は森林整備だけに限定することをせず、森林の多い地域(ex 山村振興地域、過疎振興地域)の生活道路、林道・作業道等今まで手がつけられなかった地域の「地方道(県道、市町村道)」には自由に使えるものとして、どれに使うかは地方自治体に任せ裁量権を広くする。

B.地方に医者を
 内閣府の世論調査によると、「向都離村」で故郷から東京に出た人も昔からの江戸っ子も含め東京に住む人の40%は、地方に住みたいと思っているという。すなわち「向村離都」の傾向も出始めたのである。こうしたUターン、Iターン希望を放っておく手はなく、積極的に後押しすべきである。どこを選ぶか考えたときに最大の関心事は近くにお医者さんがいるかどうかなのだ。
 人口が少ないのに医学部のある大学を持つ徳島県、鳥取県、高知県等を除くと、過疎県は人口当たりの医者の数が少ない。人口急増している都市圏も医者不足に悩んでいるが、近くに医療機関はある。過疎地の医者不足は医療機関不足であり、深刻さが増すばかりだ。
 解決策は一つ、医者全員に3年ないし5年の国の指定地での勤務を義務付けることである。医師には国家試験で資格を与えている。1人前の医者を1人養成するのに1億円かかるといわれる。大都会で医院を持ったり、大病院に勤めたりしたい気持ちはわからないではないが、ここでも過疎地は置いてきぼりにされる。
 人生設計に合わせ、例えば独身の5年間とか、結婚したての5年間でもよい。あるいは、功なり名を遂げ子育ての責任も果たした60代の5年でもよい。国の指定した過疎地で勤務するのだ。後者は現実化し、高齢のお医者さんによく過疎自治体に来ていただいている。しかし、70代80代ばかりでは心もとない。
 自治医科大学は、これが制度化されている。それを全医学部にあてはめればよいだけの話である。こういうと、すぐ中山教授のように世界的権威になるかもしれない若い医学研究者にも、そんな無駄なことをさせるのか、という反論が予想される。しかし、いくらでも例外は設けられる。
 国家公務員になったら、紙切れ(辞令)一枚でどこにでも行かされる。医師の国家試験を国家公務員試験と同列に考え、5年間を公務員として扱うことにすればいいだけのことである。要は発想の転換が必要なだけだ。

C.大学も全寮制中高学園も過疎地に
 かつて出雲市長を務め民主党の国会議員だった岩国哲人さんが「教育赤字」ということを言っていた。地方では大学進学者の大半が県外へ出て行き、都会で就職する。子供の生育・学習費や都会への進学に伴う仕送り等の「教育赤字(地方から都会に流出する金額)」は、島根県で年700億円という地域経済にとって軽視できない額になるという。大学の大都市偏在が地方の若者の都会流出をもたらし、「教育赤字」を増大させている。
 私は、これを解消するには、地方に教育機関をおき、都会から地方に教育費が流れ込むように変えればよいと考えている。

(C1) 大学
 イギリスの2つの権威ある大学、オックスフォード、ケンブリッジはロンドンにはない。私が半年いたカンザス州立大学(KSU)はカンザス州のど田舎の町マンハッタン(人口2万弱)にある。大学は大都会にある必要はないのだ。それを日本は大学まで大都市に集めている。本当に不謹慎な国である。つまり、地方の活性化など全く考えていないと同じなのだ。
 アメリカの大学には、「University of 州名」と「州名State University」の2つがあり、後者は Land Grant College(土地下賜大学)と呼ばれ、州政府が土地を提供し、その週の産業は合わせた学部構成となっている。例えばKSUは、小麦州というあだ名よろしく農業経済学部も小麦の経営・流通等に重点を置き、化学科も小麦の農薬、肥料に重点を置くといった具合である。
 日本は国立研究所をつくばに移転したのである。大都市の真ん中の大学もすべて地方に移転することだ。東京大学が長野の過疎地に移転しても東京大学なのかとか言われるかもしれないが、名前など変えなくてもよいではないか。副次的効果として政府のお先棒ばかり担ぐ御用学者の類は減るし、教育や研究以外のアルバイトに精を出す不真面目な教授も減っていいではないか。

(C2)中高一貫校
 今まで数多くの駄文を書き連ねてきた。そのため博士論文の審査時に要求された論文数では大半の者に負けなかった(もっとも、5年間論文を書いたことがないなどという農林水産研究所の不真面目な研究員には、所長のは論文ではなくアジビラだと悪口雑言ももらったが?)。ただ一つ長文なのに活字になっていない原稿がある。住友商事の何周年かの事業で「霞が関ペンの会」の先輩官僚の方から要請されて応募したのである。イギリスの全寮制のパブリックスクールは、世界を股にかけて植民地経営に乗り出した時にその効力を発揮した。子弟を教育機関のない植民地に連れていけないために預けたのである。そしてここでの教育がジョンブル魂を植え付け、ノブレスオブリージュを備えた英国紳士を造り出すことになった。強力な軍人の養成にもなり、各界をつなぐ絆もできたのだ。
 日本はかつてのイギリスほどではないにしても、世界中に支店ができた。国内も転勤が繰り返されている。外務省がかかわり、暁星国際高校ができ、東京都が秋川高校を造った。しかし、うまく動いていない。
 日本も自分の食べるものを自分で作り、自然の中で育てられる中高一貫全寮制学園を過疎地に創れば、親は安心して仕事に専念できるし、子供のために母親が付き、父親が一人侘しく単身赴任することもなくなる。三菱学園、住友学園・・・を各地に創ったらよい。ただ、必ずそこには地元の子供たちも入れることを条件にすべきだ。

 以上が私が前々から考えている地方創生策である。

<明日のミニ集会 12月9日(火)>
10:30 芋井公民館 (長野市桜600-ト-3)
13:30下山田中区公会堂 (長野市大字山田中2554-1南)
15:00 七二会公民館 (長野市七二会丁151)
17:30 更北公民館稲里分館 (長野市稲里町中央4-4-7)
18:30 松代公民館寺尾分館 (長野市松代町柴342-7)
19:30 東篠ノ井公民館 (長野市塩崎6803)

2014年12月07日

14年末総選挙シリーズ号外7-2(アナウンスメント効果) 驕る安倍政治にブレーキを -自民300議席超で安倍暴走に拍車をかけていいのか- 14.12.07

<自民300議席超えの衝撃>
 12月4日、読売新聞が自民党300議席超という選挙結果予測を大々的に報じた。民主党の候補者を擁立した178議席で優位に立っているのはたった13だけという衝撃である。なにかと政府、特に安倍政権寄りの読売の意図的提灯記事かと思いきや、日経をはじめ他紙も押し並べて同様の予測を載せていた。
 私だけでなく、多くの国民も驚いたに違いない。解散を決意した安倍首相自身それほど自信がないのか、目標を475に減った定数の半分238を自公で確保することだと述べている。自民党内でも物議を醸し、常任委員長などのポストも独占できる267ぐらいを目標とすべきだという声がすぐ上がった。あまりに無責任な目標である。同僚議員が88人余落選してもよいという弱気な、そして自分の責任を絶対逃れたいという数値目標だったからだ。
 2012年、常任幹事会の反対にもかかわらず解散した野田首相は、なんと前代未聞の重複立候補をしていた。そして、議席を4分の1に減らし57議席という惨憺たる結果に終わった。安倍首相もその姿がチラッと見えたのだろう。いつも強気の安倍首相にしては、なまくらな目標だった。

<安倍独裁体制を許していいのか>
 300議席強、これでほくそえみ、ますます慢心していることがうかがえる。これが事実だとしたら空恐ろしいことである。
 第一に、党内でも独裁体制となり、独善がますますひどくなる。村上誠一郎のような議員は全く出てこなくなってしまう。
 第二に、国民の信任を得たとして、従前よりも国会を蔑ろにして、強引に政策を進めていく。
 第三に、内閣人事局が600人余りの霞が関の幹部の人事を行うことになり、官邸の意向ばかりを気にするヒラメ官僚(両目とも上を向いている)、それも目が飛び出した変形ヒラメ官僚だらけになり、霞が関が死んでいく。
 第4に、選挙期間中東京キー局への公平報道のお願いが、命令に転じ、報道統制が進んでいく。大本営発表が、大官邸発表に変わり、国民には真実が知らされなくなる。

<法案の強行採決は当たり前、最後は勝手気ままな憲法改正>
 もし、自民党だけで、あるいは維新と次世代を取り込んで、3分の2の多数(317)を越えると、公明党を捨ててすぐ憲法改正に走ることになる。2016年の参院選で参議院も3分の2(168)を制したら、もう思いのままである。両院の3分の2の多数で、憲法改正の発議が可能なのだ。安倍政権の究極の目標が達成されることになる。
ともかく、日本社会を破壊していく可能性が大いにある。
 日本はこれでいいのか。そんな社会にするのはやめてほしい。日本は民主主義国だ。

<アメリカの中間選挙を見習う>
 アメリカの中間選挙は、ほぼ大統領をいただく党が負け野党が勝つ。完全に三権分立のアメリカは国会のチェック機能が大切であり、特に2期目の途中は100%近く野党が勝つ。6年連続して驕る大統領にセーブをかけるのだ。さすが民主主義大国アメリカである。 そもそもほぼ交代に民主党と共和党が、8年おきに政権を握っている。だから政治が腐敗しないし、新しい政治家が生まれる。
 政権交代がなかった日本は逆に政治が停滞し、世襲ばかりが増えてきた。

<アナウンスメント効果>
 アメリカにもこのような選挙予測報道がある。その効果をアナウンスメント効果(Announcement Effect)という。そして反応は二つに分かれる。
 「バンドワゴン効果(Bandwagon Effect)」と呼ばれ、日本風に言うと、「勝ち馬に乗る」効果である。日本では首長選挙の時にはいつも見られることである。よく言えば安定を望む気持ち、その後のメリット(端的に言うと利権)などがそうさせる。
 逆がアンダードッグ効果(Underdog Effect)である。日本風に言うと判官びいき、悪く言えばそんなに片方を勝たせてはいけないから弱い方に投票してやろうという理屈に合ったものである。
 前もブログに書いたが(「TPP交渉の行方シリーズ その24 米中間選挙の結果、TPPは漂流か決裂か」14.11.09)、かつては日本でも政権与党が二度続けて国政選挙で勝ったことがなかった。それを2012年末の総選挙と2013年参院選と2回連続自公が圧勝している。それを3連勝、しかも圧勝となると異様としか言いようがない。日本は2年目にして驕る安部首相に拍車をかけるというのだろうか。
 有権者の皆さんに訴えたい。そんなに勝たせていいのか。

<理解できる政治不信、民主党不信>
 民主党は3年3カ月託したのに期待に応えられなかった。政権運営能力が欠け無様な姿をさらけ出した。二度と託す気はない。何よりも政権の座を下りてから2年間、133選挙区にしか候補を決めず、放置し、直前になってバタバタと調整しており、やっと178選挙区のみで政権奪還の気概が全く感じられない。ちょっと期待した第三極も危険でみていられない…。
 こういった国民、有権者の切ない気持は手に取るようにわかる。実は私は民主党の中で候補者を決めずに維新と調整するという方針には真っ向から異議を唱えた。何度も手を挙げる者を公認(支部長に)するように関係幹部に働きかけた。ところが、ほとんど聞き入れられなかった。前回は260選挙区で候補者を立てたから、比例復活もそこそこ可能だった。ところが、北陸信越ブロックでみても新潟1、石川1、富山3、福井1の6選挙区で候補者を擁立していない。2012年選挙は、私が立候補しているのに長野1区の比例区民主党は小選挙区票9万票を4万票下回る5万票しかなかった。ただでさえ比例区の得票が伸びないのに、小選挙区に候補がいなくて、なんで比例区だけ民主党と書いてもらえるのだろうか。上記3県の民主党比例区票はガタ減りするだろう。明らかな戦略ミスである。

<長野県魂>
 私は長野県の有権者に期待している。戦前に信濃毎日新聞で桐生悠々が主筆として反権力・反軍的論調の記事を掲載し続けていたというお国柄である。安部政治の危険性をいち早く察知して、今も安倍内閣支持率調査は全国では支持率が高いが長野県では相当前から不支持が上回っている。
 共同通信社の調査によると、比例区では45.5%の人が投票先を決めておらず、小選挙区にいたっては、53.4%が未定だという。
 12月14日には是非賢明な判断をお願いしたい。


《 明日のミニ集会予定(12月8日(月)) 》

16:00 栗林公会堂 (中野市栗林331)
17:15 『中高総決起大会』
    中央公民館 (中野市三好1-4-27)
    ゲスト 元新党さきがけ代表 元大蔵大臣 武村正義氏
        元経産副大臣 参議院議員 増子輝彦氏
18:30 六川公会堂 (小布施町都住142-1)
19:30 臥竜山公会堂 (須坂市臥竜2-4-2)

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14年末総選挙シリーズ7(地方自治1) 遥かな道のりの地方創生 -具体論はないので委員会は提案し合うのがよい- 14.12.07

<できの悪い地方創生法>
 安倍総理はアベノミクスが地方にトリクルダウンしていないことは自覚しているのだろう。取って付けたように二次内閣で地方創生相をつくり、いろいろすったもんだの挙句、農政通の石破茂前幹事長を地方創生大臣に任命した。正直言って石破さんはかわいそうである。
 具体的な政策がまったくない。地方創生法案は、国は総合戦略の作成を義務付けられているが、県や市町村は努力義務のみで作らなくてもいいことになっている。今までの美辞麗句を並べただけで内容がなく、政府内閣提案としてあまりにもお粗末である。14年秋の臨時国会を地方創生国会と位置付けて、わざわざ特別委員会を設けながら、会期末が迫っているとして、たった17時間しか審議してない。昨年秋の特定秘密保護法と全く同じ悪辣な手法を彷彿させる。そこで、私は、委員会の質問途中で鳩山邦夫委員長に対し、こんなことなら憲法審査会同様、委員が地方創生策を持ち寄って議論をする機会を設けようと提案した。

<首相が力を入れた地方創生策>
 今まで地方に思いを馳せた地方創生策が何回か行われている。田中角栄の日本列島改造論、大平正芳の田園都市構想、竹下登のふるさと創生事業、そして忘れてはならないのは鳩山由紀夫の地方分権(一括交付金)である。民主党だからというわけではないが、実質的に地方の為に本当になったのは、この2年に及び合計1兆3千億円ほど、都道府県・市町村の自由になるお金が増えたということに尽きる。小泉改革の時に三位一体改革で地方財政が危うくなったのを救い、地方の自立に最も効果のあったものである。地方自治体の首長は皆恩恵を感じているはずである。それを自民党になってからは、バラマキになるからといって、なくしている。このため、地方6団体は復活を求めている。

<私の趣味は家庭基盤の充実と田園都市構想>
 この4つの内閣に共通しているのは、政権交代と同時に打ち出したことである。わが鳩山政権も「地方主権は鳩山内閣の1丁目1番地だ」と真っ先に打ちだしている。それに対して地方創生は政権の途中である。なおかつ具体的な政策が全くない。
 私はこの4人のかつての総理のスローガンの中では、詳細を述べる暇はないが、家庭基盤の充実とともに言われた田園都市構想が一番好みである。ただし残念ながら政争に明け暮れて、予算措置が講じられず政策的にはほとんど手をつけられなかった。最も印象に残っているのはふるさと創生事業であろう。不交付団体に対して地方公共団体の市町村の大きな市町村も小さな市町村も平等に1億円が配られ、普段使えないようなものに使われることになった。37%が温泉掘削に充てられ、わが中野市の「ぽんぽこの湯」もそれでできあがっている。ワンパターンといえばワンパターンである。

<限界集落の先に7000の消滅集落>
 この地方創生、私はなかなか難しいと思う。なぜなら、このままでは地方の人口減少に歯止めなどかかるはずがないからである。今までの経済成長、一点張りの我が国の政策が国のかたちを歪めているのである。このことは、過疎白書や林業白書でとうの昔から指摘してきたのに耳を傾けられなかった。その結果が限界集落、そして消滅集落である。
 ところが、このことはヨーロッパには起こってない。地方への富の配分、所得の再配分がスムーズに行われているからである。日本の政治がやるべきことはまさにこの国土の均衡ある発展であったはずなのだが、掛け声だけで、ずっと大都会、大企業のほうばかり向いてきたのである。アベノミクスも大企業、特に輸出系企業にメリットがあり、大都市にメリットがあるだけである。TPPもそれに上乗せすることになる。従って、アベノミクスが少しも方には波及していない。藤原正彦町村会会長は農業には何ももたらさなかったと言っている。

<愚かな平成大合併>
 私は地方創生するなら、このバカでかくなった平成合併をやりなおすことに尽きるのではないかと思う。大きくなりすぎた長野市の鷲沢前市長は地域内分権とか言い、住民自治協議会とか言っている。私がみるに、2千、3千人の村では小さすぎるとしても5万人ぐらいの市がちょうどいいような気がする。合併特例債というニンジンをぶらさげられ、地元でも戸隠村、鬼無里村という名前が次々消え、長野市に吸収されていった。私ははっきりいって愚かな合併だったと思っている。長野市政に埋没してしまったら、中山間地域など忘れ去られてしまうのは当然である。
 地方創生は、ひょっとすると、大きくなりすぎたしを分割することで始まるかもしれない。

<地方に人が住めるようにするのが一番>
 東京一極集中を排すと、私は先日のブログ(政治家の東京一極集中もひどいが、総理の東京一極集中はもっとひどい-14.11.11)で政治家の一極集中、なかんずく、総理の一極集中をしている日本は歪な国であることを指摘した。韓国を除き先進国でこれほど一極集中がひどい国はない。東京の一極集中はなぜ直らないのかを検証せずして地方創生はありえないのではないか。要は、地方にもっとお金をつぎこみ、もっと人がきちんと住めるようにすること、これ以外にない。要するに、明治以来の「向都離村」から、21世紀は政策で「向村離都」に方向転換しなければならない。
 それを放置しておいたから、増田寛也座長のひきいる日本創生会議が20代から30代の女性の減少を理由に2040年の人口問題研究のデータをもとに、896市町村が消滅するという報告書が出てくることになった。このままいくと、日本の人口は2060年には8700万人になってしまい、800年後には統計上、人口0になってしまうというばかげた計算が行われている。政府は50年後も1億人という数値目標をたてているようだが、とてもそんなわけにはいくまい。

<具体的対策を講じて地方を活性化>
 ただ、世界的には人口は増えすぎが問題になっているので、私はそれほど大騒ぎする必要はないと思っている。イケイケドンドンで今の経済大国を維持しなければならない人たちが人口増に血眼なのは、かつて日本の強い軍人を作るときの産めよ増やせよとだぶってくる。要は安い労働力を提供せよという悪い魂胆が見え透いてくる。そうではなく、そこそこやっていける国でいいと開き直ってもいいのではないか。
 ただ、少なくとも地方は急激に人口が減りすぎており、これにはなんとか手を打たなくてはいけない。


《 明日のミニ集会予定(12月8日(月)) 》

16:00 栗林公会堂 (中野市栗林331)
17:15 『中高総決起大会』
    中央公民館 (中野市三好1-4-27)
    ゲスト 元新党さきがけ代表 元大蔵大臣 武村正義氏
        元経産副大臣 参議院議員 増子輝彦氏
18:30 六川公会堂 (小布施町都住142-1)
19:30 臥竜山公会堂 (須坂市臥竜2-4-2)

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2014年12月06日

14年末総選挙シリーズ6(原発) 北信地方がもっとも原発再稼働に反対すべき -再生エネルギーを地方創生の柱に- 14.12.06

<生涯最大の揺れを経験>
 11月22日、私は侘しい単身者用マンションの12階にある風呂に一人でゆっくり入っていた。ものすごい揺れであった。疲れ気味なので、風呂でのぼせたのではないかと思っていたら、風呂からお湯が飛び出すほどの大きな揺れだった。高校時代に松代群発地震も経験したが、私が生涯で経験した中では最大の揺れだ。近くだろうなということがすぐに頭をよぎり、柏崎刈羽原発の近くでなければよいと願った。
 テレビをつけると、長野県北部白馬村の近くが震源で、柏崎刈羽原発はなにも異常がないとニュースが伝えていた。誰もが同じように柏崎刈羽原発のことを心配していたのに応じたのだろう。

<ずっと気になっていた原発>
 私は『原発廃止で世代責任を果たす』という本を2012年に出している。同僚議員をはじめ皆さんに読んでもらいたくて書いた。菅元首相は、東京工業大学で物理学を勉強して原発について一番詳しい国会議員だと言っていたが、原発事故の恐ろしさについては私の方がずっと承知していると思う。私は、30年以上前から有機農業にひかれ、エコロジカル社会を目指す人たちの集うエントロピー学会の一員として、反原発の学者とも何度も会合を持ってきた。また、偶然だがチェルノブイリに2回も行っている。

<危うい長野新潟県境地方>
 柏崎刈羽原発は世界最大で7基もある。さらに石油がちょっと出るようなところは軟弱な地層、そして恐ろしいことに、長野新潟県境地方は地震が最も頻発する地帯なのである。1912年ヴェーゲナーがパズルのように南米の突っ張りとアフリカのへこみが合うことから大陸移動説を唱えた。その後、ウィルソンにより1968年に確立されたプレートテクトニクスによると、地下のプレートがひしめきあって大陸を移動させており、2011年の東日本大震災も太平洋プレートが地下に潜りこむときの歪みがたまって大地震になった。一方、この長野のアルプスの山々は、太平洋プレート、ユーラシアプレート、フィリピン海プレート、北米プレートの4つのプレートがひしめきあい押しくらまんじゅうして押し上げてできている。日本の山脈はプレートが造ったものであり、そして、この4つがちょうど重なり合っているのが、この長野県北部、新潟県南部なのである。かつての松代群発地震もそのひずみが起こしていただろうと思う。

<原発再稼働こそ信を問う課題>
 安倍首相は、最初はこの解散で消費増税先送りを問うと言ったが、次にアベノミクスを問うと変え、今は安倍政治だと並べ立てている。消費増税について信を問うと言っているが、私は初めて導入するのならともかく、2ないし3%上げるのにいちいち解散していたら、国会議員の任期が安定せず、政治が劣化する。
 もし解散するとしたら、この原発再稼働こそ国民に信を問うべきものである。それを安倍内閣は毎日100億円の火力発電燃料を輸入せざるを得ないから再稼働も仕方ないというのだ。挙句の果てに原発輸出である。世界の反原発団体や環境団体には信じがたい身勝手な振る舞いなのだ。自民党は、12年衆院選では「原子力に依存しなくてもよい経済・社会構造の確立」といっていたものを、原子力は「重要なベースロード電源」と位置付け、原発回帰を明確にした。ここにも変節がみられる。共産・生活・社民・改革等は認めないとしているが、わが民主党は「責任ある原発事故の避難計画がなければ認めない」というなまくらな表現である。

<最終処分なくして再稼働なし>
 私は再稼働などさせるべきではないと思っている。核のごみの最終処分場の解決なくして再稼働などありえないからである。これは、わが党の公約の中にも入っている。
 私は、高レベル放射性廃棄物の最終処分問題を検討する超党派の議員連盟の事務局長をしており、今夏ドイツ、スイス、アメリカの3カ国の最終処分視察に行っている(この件については、当選させていただいたら、またシリーズで報告したいと思っている)。原発はせいぜい40年、廃炉を含めても100年のことで済むかもしれないが、最終処分場はオンカロではないが10万年後も動かしてはならないのだ。こっちはもっと難しい。小泉元首相はここに気付いて、原発廃止を主張し出した。

<地震大国日本に原発適地なし>
 川内原発が再稼働の一番手になっている。ところが、その矢先、阿蘇山の噴煙が上がり始めた。日本は火山の危険性のある地域だらけである。避難計画も具体性に欠けている。どこにも再稼働していい理屈はない。
 長野一区の近辺でいえば、2004年の中越地震、2007年の中越沖地震、2011年の長野県北部地震、2014年の神城断層地震と、ほぼ3~4年おきに震度6を超える大地震が起きている。藤井敏嗣東大名誉教授によれば、現在の日本は火山・地震活動がは活発化の時期に入ったという。確かに御嶽山の噴火から阿蘇山や蔵王でも微動が続いている。日本には原発適地はなく、絶対に再稼働すべきではない。アメリカには100基余の原発があるが、環太平洋地震帯の西海岸には2基だけで、あとは地震も火山もない東部にしか設置されていない。
 日本には多くの再生エネルギーの可能性があり、特に長野県では急流があればどこでも小水力発電が可能なのだ。2030年代原発ゼロでも遅すぎる。そして再生可能エネルギーを2030年に20%以上の目標は低すぎる。なぜなら、ドイツは2022年でゼロを決め、今既に再生可能エネルギー比率が20%を超えているのだ。民間の設備投資が進まない中、国を挙げて再生可能エネルギーに取り組み、21世紀の日本型ニューディールを地方再生の一つの柱とするべきだ。


《 明日のミニ集会予定(12月7日(日)) 》

10:00 浅川公民館 (長野市浅川東条328-1)
13:00 うわの公民館 (長野市上野1-689)
14:00 鍋屋公民館 (長野市吉田5-29-12)
15:00 南高田公民館 (長野市高田1905)
16:00 北尾張部公会堂 (長野市北尾張部334)
17:00 五分一公民館 (長野市高田593)
18:00 大豆島公民館 (長野市大豆島1054-1)
19:00 日詰公民館 (長野市日詰1658-7東)

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2014年12月05日

14年末総選挙シリーズ5(政治とカネ) 政治とカネ隠し解散 -私がスキャンダルを追及しない理由- 14.12.05

<松岡農相のナントカ還元水>
 私は2007年、今と同じようにネクストキャビネット(NC)の農林水産大臣、農林水産委員会の野党筆頭理事を務めていた。当時、松岡利勝農林水産大臣がナントカ還元水で政治とカネの洗礼を受けていた。それほどよく知っているわけではないが、相当付き合いのあった政治家である。松岡さんは満を持しての農相就任であった。政務次官の年次になっても他の政務次官は断り、相当年次が高くなってから農林水産政務次官をしていた。それだけ農政に心血を注いでいたのだ。その点では見上げた政治家である一方、いろいろなスキャンダルめいたことがあることも承知していた。
 予算委員会でとりあげられたナントカ還元水問題が、そのまま農林水産委員会に流れてきて、それを追及することになった。安倍首相は松岡農相をかばって辞めさせなかった。そしてこれが次の悲劇につながった。

<答弁をさせない戦術>
 誰かが「大臣として質問をすることを辞めようではないか」と提案した。私は早速それを採用して、毎日最初に辞める決意はしたかと聞き、それ以外は一切大臣には質問しないことにした。つまり、大臣として答弁させないということである。民主党国対委員長から電話がかかってきて、「自民党国対委員長から、『農政通の松岡は答弁したくてしょうがないのに、答弁させないのはあまりにもかわいそうなのでやめてくれ』という要請があったが、『あれは国対が命じているわけではない。篠原というどぎつい奴が勝手にやっていることで、言ってはみるけれども、たぶん言うことはきかないだろう』というふうに答えておいたからな」というお達しがあった。
 そうした中5月28日、松岡農相は議員宿舎で自ら命を絶ってしまった。私にとっては非常に後味の悪いことであった。安倍首相が早く大臣を辞めさせていたら、自殺まではいかなかったと思う。
 今回の松島みどり法務大臣、小渕優子経済産業大臣を早々とクビにしたのは、このときのことが安倍首相の頭に残っていたからだろう。傷は浅いうちに処理したほうがいいのだ。

<2009年の忌わしい経験>
 私も2009年、辞めた秘書が新聞社にでたらめなネタを提供し、社会面に大々的に書かれたことがある。ひどいものである。私は、一方的取材に基づき、こういう記事を平然と載せるマスメディアを許すわけにはいかなかった。それ以降私は、絶対に政治家のスキャンダル追及には手を染めないことにした。根拠のないものがあまりに多いことを我が身の体験から知っているからである。

<政策課題が山積みの農林水産委員会>
 今国会、西川公也農林水産大臣を叩けという話もあったが、私は一切応じないでいた。なぜならば、農林水産行政分野では問題が山積していたからである。高村自民党副総裁が「火のないところにも煙をたてようとしている」と批判したのに対し、川端国対委員長は「煙のたつ者を任命するほうが問題だ」と応じていた。それをもじっていえば、農林水産委員会は課題が炎上しているのであり、下手に煙を立てれば火が消えてしまう。つまり、スキャンダルなど扱っている暇はなかったのである。
 第一に、米価が史上最低の価格に下落している。第二に、TPPがあり、日豪EPAが国会承認される直前であった。第三に、でたらめこの上ない規制改革会議の農政提言で農協問題が噴出していた。そして第四に、後半になって大問題になってくるのだが、小笠原諸島の我が国領海内でのサンゴの密漁問題である。
 ところが、私がTPPの閣僚会議でシドニーに行っている間に、それぞれ違った西川農相のスキャンダルがサンデー毎日、週刊新潮、週刊文春に掲載されたため、やっとのことで練り上げてきた外務委員会と農林水産委員会の連合審査で追及せざるを得なくなった。ただ私は、貴重な審議時間を日豪EPAと国会決議の関係の質問に集中した。

<松島法相には同情、小渕経産相には?>
 今回は不祥事隠し解散とも言われている。私は、松島法相は少々かわいそうな気がした。夏に行われる選挙で、柄の付いていない丸いうちわは、多くの候補者が配っているからである。法務大臣のくせにということがあったのだろうが、柄が付いているかどうかで有価物かどうか、配ってよいものかどうかを決めるというのは、公職選挙法のでたらめさが滲み出たものである。どこにボーダーラインがあるのかわからないのだ。
 それにひきかえ、小渕経産相の件は、私には信じられなかった。私は、観劇会など皆無、カレンダーも配ったことはないし、政治資金パーティーも10年間で一度だけ、著書を読んでもらうために出版記念パーティーをやっただけである。

<政治とカネ 着地点は見えず>
 政治と金の問題はいつまでたっても尽きないと思うけれども、これだけ大臣をクビにするということばかりに集中するのはいかがなものかとは思う。いずれにせよ、有権者が判断することである。私は、有権者と議員は契約関係にあり、選挙は有権者がその議員を続けさせるかどうか決めることであると言っている。ただ、小渕さんが今回も公認されて出馬して、この一回の選挙で当選したからといって禊だというのは、釈然としない。
 私はそんなに長く国会議員をすることはないので、やっている間は思い切った活動をしようと思っている。だから、今手に入るお金、つまり報酬と政党助成金と文書交通通信滞在費を政治活動に注ぎこみ、カネ集めやいかがわしい票集めのための活動は特段しないことにしている。つまり、やれる範囲でやることをやるだけに徹している。したがって、事務所には観劇とか何とかバーといったお金の余裕はない。


《 明日のミニ集会予定(12月6日(土)) 》

10:30 若槻東条会館 (長野市若槻東条574西)
13:30 古里公民館 (長野市金箱635-16)
15:00 三輪公民館 ※旧館2F (長野市三輪4-15)
16:00 吉田横町公民館 (長野市吉田1-40西)
19:00 若穂公民館 (長野市若穂綿内7597)

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2014年12月04日

14年末総選挙シリーズ4(経済・財政) アベノミクスの結果、格差は拡大した -国の金融ギャンブルはやめるべき- 14.12.04

<都合のいい数字の出し合い>
 自民党・安倍政権は、100万人の雇用を創出した、賃上げ率は過去10年で最高、有効求人倍率は過去2年で最高水準と選挙用実績を誇示している。それに対し、我々民主党は、賃上げから物価上昇率を引いた実質賃金は15か月連続マイナスであり、雇用拡大は非正規雇用が147万人増で拡大したが、正規は9万人減だと反論する。統計の取り方の差があり議論が噛み合わない。これでは有権者はチンプンカンプンのままである。

<格差拡大>
 強気の安倍首相も、4-6月期のGDPの7.3%減は消費増税前の駆け込み需要の反動として仕方ないとしても、上向くと見込まれていた7-9月期の1.6%減はこたえたようで、「消費増税が消費を押し下げる大きな重しとなった」と認めている。増税のマイナス分を緩和する5.5兆円の補正予算も役立たなかったのである。要は、この2年で地方と都市、貧者と富者、そして大企業と中小企業の格差は拡大したのである。かつて1億総中流化といわれた日本が懐かしく思い出される。それほど日本は変わり果ててしまったのだ。

<日本国民の間を引き裂く金融資産格差>
 庶民の間でも金融格差が拡大している。1億円以上の金融資産を持つ世帯が100万を超えて(約2%)11年比2割増となる一方、貯金ゼロ世帯が30.4%と、1970~80年代の5%と比べ6倍となっている。日本百貨店協会によると、貴金属の売り上げが12年より15.5%増、1000万円以上の高額外車の売り上げも前年同月比5割増となっている。しかし、全体の消費は落ち込み、これが7-9月期のGDPを1.6%減に押し下げているのである。

<最大収益を上げる輸出系大企業、経営難に陥る中小企業>
 大企業と中小企業で比べてみる。2年前の1ドル=79円から118円、輸出企業にとっては、関税が40%下がったのと同じ効果をもたらす。トヨタは対ドル為替相場が1円安で年間400億円の利益を上げる。これだから今年度の最終利益が2兆円を突破するのは当然である。他の自動車メーカーも過去最大の利益を上げ、家電メーカーもソニーを除き好調を続けている。
 それに対し、中小企業は円安による輸入原材料の高騰でコストが上昇し、アップアップの状態である。大阪商工会議所の調査によると、1ドル=110円では、経営にプラスが7.4%、マイナスが54.5%となっている。庶民も燃油高と食料費高騰で消費を抑えざるを得なくなっている。円安で資材費が高騰し、輸出に縁のない農林水産業は経営が難しくなり利益がしぼんでいる。そこに史上最低の米価である。かくして地方創生が必要となってくるのだ。

<株高を演出する安倍内閣>
 株高がアベノミクス成功の証しとされることから、量的緩和を続ける一方、世界最大の年金基金、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の株式への運用拡大と必死で株高を支えようとしている。諸々の政策に言葉が躍り、格好付けを行う安倍政権の見苦しさが最も如実にみられるのが、株高への執着である。しかし、株高など庶民には何の縁もない。

<単なる偶然の株高という伊東教授>
 伊東光晴京大名誉教授は、株高はアベノミクスのせいではなく、外国ファンド資金の日本への流入によるという。リーマンショックで落ち込んだ米欧の株価が回復し、投資枠を超えたため、日本へ流れてきたにすぎず、株高は2012年6月から始まったと解説している。外国投資家が日本の株価を左右しており、別にアベノミクスを信用しているわけではないというのだ。

<国の金融ギャンブルはやめるべし>
 私は正直なところ、世界をかけめぐる金の動きはよくわからない。しかし、借金が1000兆円を超す危険な財政状況の下、日銀が大量に国債を購入し続ける、歪んだ金融政策が、長続きしないことはよくわかる。いつしか国際社会の信用も失い、国債の暴落、金利上昇、インフレとつながっていくことを心配するのは私ばかりではあるまい。そうした折、12月1日、米格付会社ムーディーズは、日本の国債の格付けを1段階引き下げた。A1は中国や韓国を下回り、イスラエル、チェコ等と同水準である。安倍首相は、今回、消費増税を先送りしながら、17年4月には確実に増税するとして「景気条項」をなくし、外国の信用を維持する、と変な言訳をしている。しかし、そもそも外国からも見切りをつけられつつあるのかもしれない。
 そこへもってきてカジノ法案(RI法)である。こんなことも私は大反対だが、国自体が危険な「金融ギャンブル」をするよりはましかと嫌味の一つも言うしかない。
 日本はもっと地道な生き方が必要である。マネーゲームで一喜一憂せず、汗水たらしてまじめに働く国民全体が幸せに暮らしていけるような政策に重点を置いていくべきである。


《明日のミニ集会予定 12月5日(金)》
14:30 『平穏上条集会』 上條研修センター (山ノ内町平穏3986-2)
15:30 『夜間瀬宇木集会』 宇木区民会館 (夜間瀬宇木1287-イ)
17:30 『篠ノ井東福寺集会』 篠ノ井公民館東福寺分館 (長野市篠ノ井東福寺1823-1)
18:30 『青木島集会』 更北公民館青木島分館 (長野市青木島町大塚880-5)

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2014年12月03日

14年末総選挙シリーズ3(選挙の争点) アベノミクスは争点ぼかし -問うべきは安倍政治存続か否か- 14.12.03

<束の間のアベノミクス効果>
 今回の選挙、アベノミクスの信を国民に問うといわれている。しかし、そもそもアベノミクスが何なのか国民に知られているのだろうか。確かに昨年は、株価の上昇、円高から円安に、連日変わるそれらの数字に、アベノミクス効果と日本が一時期待に沸いていたことはあった。ところが、待てど暮らせど生活がよくなる気配がない。
 政治の世界は、ともかく奇数が好きで5つの公約やら7つの約束で、アベノミクスも他に漏れず三本の矢でできている。一本目の日銀の大幅金融緩和、二本目の財政出動、三本目に経済政策である。

<地元へのトリクルダウンなし>
 最近、一本目の矢に対しても、昨今アベノミクスは失敗したと評価する記事をよく目にする。確かに株は値上がりし、為替も円安になり、そればかりを金科玉条のごとく繰り返す安倍政権の虚勢に一見国が潤うように思えた。ところが実際は、株の値上がりは、機関投資家・外国人投資家や国内でも株式投資をしている一部の人が儲かるばかりで、一向にトリクルダウン(富める者が 富めば、貧しい者にも自然に富が滴り落ちる)する兆しはない。ましてや地方に皆無であった。

<円安で庶民の生活は苦しくなる>
 もう一方の円安は、為替差益で輸出企業は儲かったかも知れないが、そもそもの商品販売数自体が増えるわけではないので、工場のラインは変わらぬ生産体制のままで充分で、人手が必要で残業代が増えるわけでもなく、部品の需要が増え下請け企業が潤うわけでもない。つまり裾野には広がらなかったことが大きな見込み違いとなっている。それどころか、円安の影響でことごとく生活必需品も値上がりし、国民のくらしはアップアップとなった。

<だんだんしぼむ矢の勢い>
 これがアベノミクスで唯一成功したといわれている一本目の矢の結果である。少しややこしい話だが、国債が信用を失い長期金利が上昇する国の存続にまでかかわるリスク上昇まで抱え込んでしまった。二本目は、結局は従来型のバラマキばかりで資材費の値上がりや人手不足で消化しきれていない。三本目は、あってないような程度のもので、例の奇数の約束にこだわり無理やりつくった感が否めないものであった。

<失敗を悟り出した安倍首相>
 アベノミクスが非常に危ない状況にあることを、安倍首相も自身が認識しているのではないか。昨年は、アベノミクスへの国民の期待感を背景に、いつも強気に民主党をこきおろしていた予算委員会でも、最近は「それならば何をすればいいのか」と声を荒げ開き直っている。そんなものの信を問う必要があるのかは甚だ疑問である。今回の解散は、失敗に気づき、これ以上悪くならないうちにと慌てて打ち出した向きもある。

<安倍政権を止めるのは内の公明党、外の民主党>
 今回この選挙で問われるのは、破綻しようとしているアベノミクスばかりではない。集団的自衛権の憲法解釈の変更、特定秘密保護法、原発の輸出や再稼動への取り組み等、強引に押し進めてきた政策すべてを、信任するかどうかを問われているのだ。自・公が過半数を獲得すれば、安倍路線を承認したことになってしまう。
 我が民主党は、未だにそれを単独で食い止める力は戻っていない。政権内部では、公明党に力を発揮してもらわねばならない。外では民主党しかなく、この一方的な流れを食い止める大きな勢力として、この選挙を必ず勝利しなければならない。
 そして、国民には、本当にこの安倍路線でいいのかと、改めて問いかけていきたい。


《明日のミニ集会予定 12月4日(木)》

17:30 小布施集会(中扇公会堂 小布施町小布施1210-43横)
18:30 高山村集会(中山会館 高山村大字中山中原1396)
19:30 須坂八幡集会(八幡公会堂 須坂市墨坂2-4-21)

2014年12月02日

14年末総選挙シリーズ2(マニフェスト) 民主党が反省した14年マニフェスト -TPPは脱退も辞さない- 14.12.02

<高邁なマニフェスト導入>
 民主党の重点政策 マニフェスト。選挙のたびに更新されるこの選挙公約は、そもそも自民党が選挙の度に出す選挙公約が守られることのないものとして、全く関心が示されることがなくなっていた2003年秋の選挙で、民主党がイギリスのマニフェストに倣いこれを打ち出した。従来の自民党のいい加減な選挙公約とは違い、何をいつまでにどれくらいやるかを数字でも明示し、事後検証まですることを高らかにうたい、有権者と候補者との間の委任関係を明確化するものだった。

<マニフェスト選挙>
 2005年の総選挙(小泉郵政解散)では、後にマニフェスト選挙と呼ばれたほど、民主党の出すマニフェストが認知された。07年参議院選挙は、もっとわかりやすいものをということで漫画を使った、マニフェストならぬマンガフェストが、民主党の議席獲得に大きく貢献した。山岡財務委員長と私が手を組んで作成した農政漫画ビラが他の分野にも波及して10種類の4頁ビラを作成した。2009年の総選挙では政権交代が予想されており、民主党がどんな新しい日本のビジョンを描いているか興味を持たれ、街頭でも、演説会でもマニフェストが飛ぶように捌けていった。そして、見事政権交代を果たした。

<マニフェストにない消費増税で信用を失う>
 念願の政権の座を握った民主党の政権運営はままならず、高速道路の無料化、暫定税率の廃止、年金の一元化、在日米軍の再編等々、09年マニフェストの多くの目玉政策が未達成もしくは手付かずのままになった。逆にマニフェストには書いていない消費増税が飛び出し、マニフェストは完全に信用を失った。200兆円余の特別会計をいじれば、民主党の政策に必要な16兆円は捻出できると言っていたのに、舌の根も乾かないうちに消費増税を言い出したのだ。両方に藤井裕久財務相がかかわっており、国民をだまし、民主党の信用を失わせてしまったのである。
 また、あまり気付かれてないが、菅代表代行が間に入って、「日米FTA推進」と書いてあったマニフェストを刷り直して削除したにもかかわらず、菅首相は何と突然TPPを言い出した。全く支離滅裂なのだ。そのため実現した、農業の戸別所得補償制度や一括交付金、全額まではいかないまでも実現した子供手当てなど、すっかり影を潜めてしまっていた。

<TPP推進マニフェストで農村議員壊滅>
 そして迎えた2012年総選挙、裏切りと失望の象徴となった民主党マニフェストは、また大きな間違いを犯してしまう。当時の民主党所属議員の半数以上が反対したTPPへの交渉参加について、みんなの党を除く政党が反対する中、「環太平洋パートナーシップ、日中韓FTA、東アジア地域包括的経済連携を同時並行的にすすめ、政府が判断する」という一文が加えられていた。私や鹿野元農水相が解散後3日経った19日の会合で、必死で愚かな文言の修正を求めたが、当時の幹部は受け入れなかった。
 野田首相他執行部が、党員の意向とは違いTPPに積極的で、半ば強引に入れた一文であった。この一文の影響が甚大であったことは、民主党が選挙前231議席から57議席へと174議席も失ったことでも明らかだ。特に、北海道(15→2)・九州(30→3)と農業圏の議員は、これにとどめを刺されたといっても過言ではない。この2012マニフェストは、09年マニフェストとはうって変わって、誰にも受け取ってもらえず、結局選挙事務所の隅に積み上げられたまま、選挙後処分された。

<TPPの記述がまともになったマニフェスト>
 今回の選挙でも、民主党はまた慌ててマニフェストをまとめ上げた。福山哲郎政調会長は、就任後すぐマニフェストの改訂に着手すると発表、私は全面的支持をしたが、今回の選挙も議論が十分にできなかった。たった56名の弱小野党の民主党の政権公約など誰が欲しがるだろうかとも思う。しかし、流石に反省の跡が見られる。「徹底した情報公開を求め、脱退も辞さない厳しい姿勢でTPPに臨みます。」これが民主党2014マニフェストのTPPに対する記述である。大転換である。この一文が前回の09マニフェストに入っていたら、数十人の同志は議席を失うことはなかっただろうと思うと残念でならない。事実、自民党はTPP断固反対で農村部で圧勝し、294議席も獲得したのである。
 集会・遊説カーではこの反省した民主党マニフェストを配布する。要らないという人も多いかと思うが、是非受け取っていただき、この民主党の反省した姿をご覧いただきたい。


《明日のミニ集会予定 12月3日(水)》

10:30 栄村秋山集会(屋敷公民館 栄村堺17663北)
13:30 栄村集会(栄村森公民館 栄村森3600-36)
15:30 野沢温泉村集会
     (JA北信州みゆき北部支所JA会館2F会議室 野沢温泉村豊郷9759-1)
17:30 木島平村集会(市ノ割区民会館 木島平村往郷574西)
18:30 飯山天神堂集会(天神堂集出荷センター 飯山市天神堂30)
19:30 中野新保集会(新保構造改善センター 中野市新保469)

2014年12月01日

14年末総選挙シリーズ1(外交) 安倍政権の対中強硬路線は偽者 -安倍政権はサンゴ密漁取締りをせずに解散- 14.12.01

 インターネット選挙が解禁されてから、初の衆議院選挙である。以前は、選挙が公示された途端ブログには手がつけられなかった。私はツイッターもフェイスブックもしていないので、従前どおり、私の政策を毎日ブログとメルマガでお届けすることにした。

 <突然の中国漁船によるサンゴ密漁>
 9月の中旬から小笠原諸島に中国漁船とみられるサンゴ密漁船が集結し始めた。9月15日の17隻が、10月1日には41隻になり、10月30日には最大で212隻が集結していたといわれている。外交上の大問題である。臨時国会の開催中でもあり、私は気になっていた。これを取り締まるのは外国人漁業規制法、漁業主権法そして私が水産庁企画課長として深く関わった200海里(排他的経済水域・EEZ)法だからだ。

<中韓漁業紛争>
 一方韓国では、セウォル号の救出で手抜きが問題になった韓国海洋警察は、中国漁船に手を焼き、殺人事件まで起きている。韓国の取り締まりは厳しく、違法操業に対して2000万円の罰金をとっている。中国漁民が必死で抵抗するのは当たり前であり、2010~2014年の5年間に1980隻が拿捕され、死傷者が50人を超える。
 つい最近も、10月10日韓国南西部全羅北道沖のEEZ内で不法操業中だった中国漁船(80t)の船員が、刃物やビール瓶を振りまわして抵抗したため、海洋警察が発砲し、船長が死亡した。日中、日韓と違い、中韓は密月状態にある中、一気に外交案件となっている。

<韓国海洋警察の素早い対応とマスコミの支援>
 韓国側は、隊員が胸部に装備したカメラで撮影した映像をすぐさま公開した。日本の尖閣諸島の出来事がリークだったのと大違いである。韓国は日本と違い、違法行為に対しては毅然たる対応をするのだ。20日には、鄭首相は、不正な中国漁船に対しては大型艦船、ヘリコプター、特殊部隊で構成された『機動戦団』を派遣し、取り締まりを強化する方針を表明。同じ日に裁判所は韓国領海を侵犯し、不法操業を行う中国漁民3人に、懲役8か月~1年の判決を言い渡した。韓国メディアも「中国漁民は凶暴残虐で海賊化した」と大々的に報じ、国の強硬な方針を支持している。見事である。

<軟弱極まりない日本の対応>
 ところが、10月15日に五島沖で領海侵犯のため逮捕された中国漁民は、「領海侵犯の認識なし」として無罪になった。また小笠原諸島のサンゴは逮捕者が11月13日現在で6人出ているが、わずかの担保金や罰金(上限が300万円)を払ってすぐさま釈放されている。それがわかっているから日本の取り締まりに対しては全く抵抗しない。小笠原漁民がおびえているのに、日本政府は、現行犯でないのでそう簡単に逮捕できないとして、手をこまねいて見守るだけだった。要はナメられているのである。「目には目を、歯には歯を」、そして「金には金を」、力には力を示さなければならない。それを日本は怠り続けたのである。

<解散のため罰金も上げずにすまそうとする偽タカ派安倍政権>
 農水官僚は当然のごとく、罰金を韓国を凌ぐ3000万円に引き上げることを検討していた。そこに今回の解散である。農林水産委員会の17日(月)の理事会では、翌18日、安倍首相が解散宣言するということで、終えようとしていた。民主党は、法案は水曜の農林水産部門会議を通り、その翌週の火曜のネクストキャビネットの会議を通らないと了承にならない。自民党も政調(政策調査会)と総務会を通らなければ国会に提出さえできない。しかし、こういった時は、議員立法として委員長提案で審議なしで通すというやり方だけが残されていた。
 私はその後の理事懇談会で「サンゴの密漁の罰金を上げる法律はどうするのか」と言って檄を飛ばし、「中国密漁船をけ散らかすべく、万難を排して罰金を上げる法律を今国会中に成立させるべきだ」と与党自民党と壁に同席していた農水省幹部にはっぱをかけた。

<篠原の提案で動きだしたスピード手続き>
 不当な中国に対しては厳しい態度をとらなければならない、日本に圧倒的に理がある、早く通すべく各党が党内手続きをすべきだと主張した。私のこの一言で動き出し、異例のスピードで成立した。

<中国の本音を見誤る稚拙な外交>
 中国はこの件に関しては謝ったりせず、いつものとおり強硬な態度を装っている。しかし、尖閣列島や歴史認識の問題とは全く違った態度で多くを語らない。中国もサンゴ礁を守り、海の資源は守らなければいけないことは先刻承知で、2012年に法律でサンゴの漁獲捕獲やサンゴ礁の破壊を禁止している。本音では日本にきちんと取り締まってほしいと思っているのである。
 中国ではサンゴが貴重品であり、特に血赤と呼ばれる生の赤サンゴは、グラム18~19万円、1キログラム660万円と金の約40倍の価格で取引され、ある船主などは、一回の捕獲で38億円を手にしたとも言われる。だから中国当局の漁業取り締まりを逃れ、一攫千金を夢見て日本近海に来るのは当たり前である。

<昔から中国も韓国も日本取り締まりに期待>
 1997年、私は水産庁企画課長として、日本は海洋法条約に加盟し、日本漁民が嫌がる漁業資源管理のための法律を策定する準備をしていた。そこで私は主要紙の論説委員を尋ね歩き、日中韓3か国が共同して資源を守っていくことを訴えた。数紙は私の要請に応じ、「乱獲の海を許すな」という社説まで書いてくれた見識のある論説委員もいた。驚いたことにそれを中韓両国ともよく見ていたのだ。
 マスコミにはいつも悪口を書かれどおしの農林水産省では、根回しの対象は国会議員と業界団体が相場だ。しかし、今回は漁民も総漁獲量を押さえる資源管理には反対していたし、水産議員もそれに同調気味だった。更に悪いことに、水産庁の中でも反対が大半だった。私は仕方なく初めての世論を動かす手法に頼ったことになる。
 その後、韓国は猿真似そのものの法律をつくり、むしろ日本に韓国漁船を取り締まってほしいと言ってきた。日中漁業交渉でも、交渉相手が前述の「乱獲の海を許すな」の社説を持ってきて、趣旨には賛同したと、驚いたことに正論は、隣国の世論をも動かしていたのである。韓国も中国も自国漁民の違反操業には手を焼いていたのだ。竹島、尖閣諸島問題はさておき、漁業資源を守るという点では3国とも完全に利害は一致したのである。

<無責任な安倍年末でたらめ解散>
 今回も同じなのに、それを無視して、党利党略の解散をして平然としている安倍首相、そして安倍内閣は無責任としか言いようなかった。ただ口先だけで国益や対中強硬路線を喚き散らす偽者保守と断じざるをえない。日本の対応は韓国の素早い対応と比べあまりに腰が引けているのだ。私の一言がなければ、法律は成立せず、まだ中国密漁漁船がはびこっていたかもしれないのだ。私はまた一つよい仕事をしたのではないかと自負している。

<中国では取り締まれない密漁船>
 3000万円の罰金のせいかどうか知らないが、11月下旬サンゴの密漁船はどこにいったのかと、とある全国紙が報じている。11月15日までに中国に寄港せよという命令が下ったが、ほとんど寄港していない。漁港のある福建省霞浦県、浙江省象山県はいずれも習近平主席の担当地域であった。摘発を予想した中国漁船は怖くて帰れないのであろう。船名を隠したり書き直したりしているのだろう。中国で捕まったら5年か10年の懲役、日本の比ではない厳しい罰則に処されることになる。

<事大がかった二つの説>
 ただこの件についていえば、事大がかった説も流されている。一つは中国海軍が漁民を先兵として小笠原諸島も自分のものにしようと意図的に200隻も集結させたのではないかというものだ。1978年に尖閣諸島に200隻が集結したことがあり、海軍が背後で繰っていた節もみられるからだ。APEC前にそんな波風を立てたくなかったはずであり、根も葉もないことではないかと思っている。ただ、同じ着色をした網に組織的という臭いがしないでもない。
 もう一つは、日本の海上保安庁が2015年末までは巡視艇2隻で、600人体制の尖閣専属チームを作るということに対してちょっかいを出し、撹乱してやろうという魂胆があったのではないかということである。中国漁民の韓国領海・EEZ内への侵犯は、10月31日に与野党合意で海洋警察の解体を決定した間隙を縫ってのことは明らかであり、中国側の悪意が感じられる面もある。

<国益を損ない許しがたい解散>
 もしこの二つが事実だとしたら、それこそもっともっと厳しく対応しないとならない。韓国は11月上旬、海洋警察と海軍が3000トン級の大型艦艇やヘリコプターを動員して中国漁船の取り締まりに出ている。それを日本の安倍政権はのうのうと解散をして法律も通さずに済まそうとしていたのである。この一点をみても安倍政権で、そして今回の解散で、いかに国益を損なっているかがわかるというものだ。

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