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森友学園問題の焦点化は解散狙いか- 謎だらけ、疑問だらけの政府の対応 – 17.03.28

 参議院予算委員会で連日森友学園問題が取り上げられ、国有地の極端な値引きや100万円の授受に関心が集中している。しかし、「海外メディアが恐れる安倍日本の右傾化・国家主義化 - 塚本幼稚園児の『安倍首相ガンバレ』の衝撃 - 」(しのはら孝ブログ17.03.14)で述べたとおり、私は本質的な問題は外国メディアの指摘どおり、塚本幼稚園の運動会の園児の宣誓等に見られるUltra–Nationalist School(超国家主義的学校)・ Far-Right(極右) 的な傾向にあると思っている。今は籠池泰典理事長と安倍晋三首相・夫人は袂を分っているが、国会での初期頃の答弁どおり安倍夫妻は学園の教育方針に賛同していたのである。私は、この一点を持って安倍首相は辞任すべきと思っている。 
 しかし、3月23日の籠池氏の証人喚問があったこともあり、残念ながら国民の関心は今は籠池劇場にばかり向いてしまっている。以下に、本件について私の考えを述べて報告する。

<疑問1. 政府・与党はなぜ籠池証人喚問に応じたのか>
 野党の籠池証人喚問要求に対して与党は一切受け付けなかったが、竹下自民党国対委員長が突如、安倍首相が侮辱されたからという理由で一足飛びに証人喚問に応じてきた。なぜか。

(推論1. 一挙に幕引きを図る) マスコミに報道されているように、政府は大したネタは出てこないと踏んで、嘘をつくと偽証罪に問われるという縛りをかけて幕引きを図ったのかもしれない。
 籠池氏の資金不足を指摘した西田昌司参議院議員は、本件の本質とは無関係で失礼だと逆襲されて失笑をかった。籠池氏は葉梨康弘衆議院議員の畳みかける質問にも平然と喰ってかかった。与党の準備された喚問は失敗に終わった。昭恵夫人と籠池夫人とのメールのやり取りは、取り上げると予想していたのであろう。菅官房長官記者会見で国会審議と同時に公表した。夜にはご丁寧に昭恵夫人のフェイスブックで反論を試みている。万全の用意をして臨んだことがうかがえる。文面はいつもの昭恵調ではなく、「当該」といった役人調であった。他の者が作成したとみてよい。
後者は昭恵夫人の証人喚問要求の口実を与えてしまった。国民の疑念はさらに増している。こうして早期幕引きという目論見は完全に失敗している。

(推論2. 腹を立てた官邸(安倍首相)の勇み足) もう一つ、予算委のメンバーの現地視察における籠池氏の率直な発言に腹を立てた官邸、特に安倍首相本人の意向により、証人喚問になったとも言われている。与党国対もまずは立法府の立場から国会運営を考えなければならないが、実態は違う。安倍独裁体制下、ある程度独立していていいはずの国会のことも、安倍首相の意向を汲みながら、官邸の意向を最大限忖度して進められている。
 しかし、私は安倍首相の怒りがもとで証人喚問が行われたとは思えない。もし、そうであったとしたら与党も末期症状といえるが、そこまでは至っていない。長年の政権与党はまずは政権維持で動き、野田政権のような未熟な対応はしないのではないか。

(推論3. 加計学園隠し) 私は危険を冒してまで籠池証人喚問に応じたのは、危機を感じた与党が政権維持のためにわざと籠池劇場を作り上げているような気がする。真意は森友学園よりもずっと性質(たち)が悪い加計学園問題隠しにあると思われてならない。つまり焦点ずらしである。韓国は国内政治が混乱してくると、すぐに国民の目を外交、すなわち「日本憎し」に向け、慰安婦問題と竹島問題で強硬路線をとり始める。これが典型である。
 大学の設置基準というのはあまり透明でないというのは国民も知っている。古い話になるが、民主党政権時代の末期、田中真紀子文科大臣が既に決められていた大学の設置を、定員割れの大学が多いのに今更大学が必要か、と疑問を呈して取り消すと言い出して問題になったことがある。
 こうした中で、安倍首相の20代からの友人(加計孝太郎氏)がトップの加計学園グループが、今治に獣医学部を擁する大学を造るというのは不自然で極まりない。なぜなら、日本の畜産は縮小の一途であり、安倍政権はそこに更にTPPで追い討ちをかけようとしていたのである。畜産業界に獣医師が今以上に必要とされる事情はどこにも見当たらない。
 獣医学会も獣医師会も要望するどころか逆に新設に反対していた。地方創生が工場の誘致というのは、数10年前の話で、今や大学ぐらいしか残っていない。そこに飛びついた今治市の事情は手に取るようにわかる。52年もの間、他のどこにも認められなかった獣医学部の新設が突如実現したのは、何か違う力が働いたからに違いない。

(推論4. 解散の大義名分つくり) 3月20日のサンケイは、4月23日投票日の解散がありうると報じた。
 前々から安倍首相は早期解散を提案していたが、断行できずにいた。よく報じられているが、安倍首相は2020年夏、首相として東京オリンピックを迎えたいという一念で政治日程を考えているらしい。そうなると、一刻早く総選挙で勝利し、その後はてこでも動かずオリンピックまでしがみつくというシナリオである。
 そこに立ちはだかるのが、7月の東京都議選。ここで小池「都民ファーストの会」に惨敗すると、秋の総選挙にも響くことになる。そこでその前に何とかケリをつけようという思惑が透けて見えてくる。ところが解散の大義名分がない。2012年は消費増税、2014年はアベノミクスと、こじつけの理由を探し出した。いくら何でも「野党も準備できていない」、「これ以上森友や加計で追及されるとまずい」、「景気が後退する前に」といった本音(?)は理由にならない。そこで浮上したのが森友学園の問題である。安倍首相・昭恵夫人を信じるか籠池理事長を信じるのか、解散で信を問うというお粗末な筋立てである。
この推論は当たってほしくないが、3月27日(月)の予算案の成立後の展開をみないとならない。

<疑問2. 昭恵夫人をなぜ私人と位置付けるか>
 私は、アメリカ大統領夫人と同様に完璧な公人だと思う。普通の一般議員夫人とも閣僚夫人とも違うのである。首相夫人だから注目される。だから、内閣府の職員が専属で随行する。公務だからである。
 証人喚問でも明らかになったとおり、昭恵夫人が国有地の払い下げで財務省にかけあっているのである。これだと政治が関与したことになってしまう。そこで私人として関与しただけだと言いくるめるために、私人だということで押し通すことにしたのであろう。そして今、谷査恵子首相夫人秘書が一般的に丁寧に対応しただけという詭弁を弄し、罪も擦り付けんとしている。必死で逃げ切ろうとしている様が見えてくる。

<疑問3. なぜ経済産業省からの出向女性が昭恵夫人付きなのか>
 首相夫人が活動するのは何も安倍首相夫人に始まったことではない。ただ、今までにこんなに積極的にあちこち行ってしゃべりまくる首相夫人がいなかっただけである。内閣府に急に組織が必要になる時は、定員増もままならないので、関係省庁からの出向で穴埋めする。しかし、定着したら内閣府の定員として位置付けなければならない。いまだに経産省から内閣府の出向で済ませているのはおかしい。
 今、官邸の指揮系統が、経産省出向者に握られている。今井政務秘書官、長谷川広報官等経産省の出身者がこぞって官邸の側用人的働きをしている。昭恵夫人秘書もその意に沿って動く経産省の出向者が都合がいいということになる。こうした恣意的な人事が横行しているのである。

<昭恵夫人証人喚問は必須>
 籠池氏の証人喚問、国民の大半は驚いて見たに違いない。あまりに堂々とした対応をしたからである。籠池氏は、偽証罪を覚悟で証言したのに、一方の昭恵夫人はフェイスブックで一方的に都合のいい反論を述べるだけである。黙っていれば証人喚問までする必要はなかったかもしれないが、姑息な手段を講じられては不公平である。今回は、7割近くの国民が昭恵夫人の証人喚問を支持しており、昭恵夫人の証人喚問は絶対必要である。