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【食料安保シリーズ1】 自衛隊を憲法に書くなら食料安保も書き込むべき-安倍首相の都合の良い理屈を一人歩きさせてはならず- 18.06.05

<内閣人事局人事の弊害が顕著化している農林水産行政>
 国会は明けても暮れてもモリ・カケ問題である。大事なことだとは思うが、前回のブログにも書いたように、この問題については語りつくされているし、語るに落ちるので触れたくない。政治家・官僚がごまかしという観点から大きな問題であり、予算委員会党首討論では徹底して追及し改めなければならない。ただ片山虎之助維新代表の党首討論での指摘の通り、問題の根源は内閣人事局にある。さすが政界(元自治省)最長老はよくみている。
 その一環で安倍首相の暴走が進んでいるのが農林水産行政である。競争原理なり、民間の活力導入といった、片方の方向だけを向いた、独りよがりな政策ばかりが進められており、私のイライラはとどまることを知らない。

<安倍首相の自衛隊加憲の後付け理由>
 なぜ今食料安保か。国民民主党の対決型よりも解決対案型という方針(?)に倣っての提案である。
 安倍首相は自衛隊は、1947年に憲法ができた時には存在はしていない。だから、後からできた自衛隊の役割を憲法9条の第3項に書き込む必要があると主張している。このような考え方を全く否定しないわけではない。20万人を超える隊員を擁する自衛隊が軍隊ではない、などというのは世界の理屈としては通用しないからだ。
 ただそのときは「自衛隊の活動範囲を明確にし、どんな理由があっても海外などへ派遣しない」と憲法に書き込むべきだと私は思っている。

<安倍首相の選んだ偏った安全保障>
 安全保障といえば軍事安全保障が一番大事だけれども、ほかに食料安全保障、エネルギー安全保障、もっといえば経済安全保障、つまり国力の豊かさを保つことも安全保障につながるし、科学技術に力を入れることも安全保障につながる。何よりも、家族も周りの人も日本国民も大事にし、日本国を愛する国民、そして世界の人々と仲良く生きていこうとする国民を育てることこそ大事な安全保障である。
 ところが、安倍首相の安全保障はやたら軍事に偏っている。第一次安倍政権のときに、教育これのおかしさが森友学園問題、なかんずく教育勅語にやたらこだわっていた塚本幼稚園につながっている。バランスを欠き、全く変な方向にばかり力が入っている。

<歯止めがかからない防衛予算と下げ止まらない食料自給率>
 そして、食料安全保障は、片隅に追いやられており、ほとんど取り上げられていない。1947年、まだ今の食料自給率の計算方法など採用されていないが、食料自給率は多分80~90%を超えていただろう。(今の計算式ができた1970年には79%)それが今は半分以下の38%(2016年)に下がってしまっている。こちらのほうも、自衛隊と同じようなぜ大問題としないのだろう。
 一方、自衛隊の予算や人員はどんどん増えてきており、トランプ大統領に直接アメリカ製武器の購入も約束する始末である。防衛予算をGDPの1%枠内に収めるという歯止めなどというのも遥か彼方昔の話になりつつある。日米同盟は軍事同盟ではない、と鈴木善幸首相は言い切って伊東正義外相を更迭した。それからさほど時が経っていないのに、今や日米同盟は軍事同盟と当然視されている。
 このような理由からもし自衛隊のことを書き込むのなら、自給率40%を割り込んだ食料安保もしっかりと確保すべきと書き込むのが道理である。片方だけが大事にされても国は成り立たない。
<シリーズ2に続く>