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【予算委質問報告2】コロナ禍の国会審議改革案 -国会でも蔓延を防ぐため検査を徹底、次に密を避ける工夫が必要― 21.02.02

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21年1月26日予算委員会質疑資料はこちらから
【予算委質問報告1】より続く

<PCR検査を有効に活用する先進国>
 そこで私は世界各国が1日当りに感染者数の何倍PCR検査をしているかを比較した。(パネル・表 PCR検査数累計より算出した各国の1日当たりの検査数平均)
 表の1日当たりのPCR検査数平均は、各国が発表している累計のPCR検査数をその間の日数で割ったもので、いわばこれぐらいは毎日コンスタントに検査出来てきていたかの数字になる。
 日本の1月20日の感染者数は、5,384人、PCR検査平均は15,990件で日本はたったの3倍になる。それに対して1月20日に、17万7,000人の感染者がいたアメリカは、約5倍の平均84万9, 000件の検査をしてきており、イギリスは約6倍、ドイツは約10倍の検査をしてきていると推計される。このように各国では徹底したPCR検査が行われているのだ。つまり、日本では無症状の感染者が市中に多くおり、これが経路不明の感染者の増につながっている。

<PCR検査は水際対策に次ぐコロナ対策の基本>
 検査をすれば全てうまくいくということではないが、オーストラリアの場合が理想的に動いているような気がする。感染者数は9人だけれども、1日当たりのPCR検査数は2万8,000件。2,978倍のPCR検査してきた実績があるということだ。なかなか検査を受けられない日本とは真逆で、PCR検査へのアクセスを出来る限り容易にして、多目に検査して無症状の感染も割り出して、隔離しているから感染者が少なくて済んでいるのだ。
 台湾は感染者6人、ベトナムは1人。このことを今更あげつらっても仕方ないが、当初二カ国とも徹底的な水際措置を講じたから、今現在も一桁の感染者しか出ていない。それにもかかわらず検査はきちんと行ってきている。

<中国は武漢のロックダウンの反省からPCR検査を徹底している>
 北京では大興地区で英国型の変異株が発見された。英国型の場合は致死率も高いし感染力もずっと高いと言われており、中国政府は、その大興地区の2万4,000人を自宅待機としロックダウンした。その一方で近隣の155万人に一斉にPCR検査をしている。他に河北省の石家荘市(長野市の姉妹都市)でも感染が拡大しており1千万人近くがPCR検査をしているという。
 これを日本に当てはめるとしたら、静岡で英国株の感染者が2人出た時に、近隣の数万人にPCR検査をしないとならないが、とてもそんな体制になってはいないし、そういう姿勢も見られない。日本は当初からなぜかしらPCR検査を軽視し続け、今やワクチンでごまかそうとしている。

<4日に1回PCR検査をしているウィ-ン・フィルハーモニー>
 ウィ-ン・フィルハーモニーがPCR検査を徹底している。音楽大使として世界各国で演奏活動しているが、4日に1回全楽団員がPCR検査をし、どこかのパートの人が感染した場合は、直ちに次の人を補充しているという。チャーター機で世界各国に乗り込み、貸切バスで会場に行き、他の階との接触のない団員だけのホテルのフロアを持つといった細心の細心を払って演奏活動を使い続けている。
 また日本でも、日本相撲協会が初場所の前に900人の協会員全員の検査をしている。行司、床山、呼び出しまで全員である。

<徹底した検査で感染者を割り出し、隔離すれば外出規制や営業規制などしなくてすむ>
 PCR検査はピンからキリまであるようだが数万円。抗原検査は、立憲民主党国対に常備されているのは2500円。新型コロナウィルスが厄介なのは、20代から50代の無症状患者が多く、感染を知らずに出歩いて高齢者や基礎的疾患のある者に移すことである。だから、蔓延を防ぐには一にも二にも検査により感染者を特定し、動き回らせないことだ。
 既に各国で行われているが、検査証明書なり非感染証明書を持った者は自由に出かけられるようにする。また飲食店が十分な感染防止策を講じていたら営業できることにしていくべきである。中途半端に規制を緩めては感染拡大を招き、後追いで第何波だと緊急事態宣言を発出して自粛を繰り返していては、経済的打撃が大きくなるだけである。このあたりで発想の転換が必要である。
 検査に必要なお金は、営業を止める補てんと比べたらそれこそ微々たるものである。ワクチン・ワクチンと騒ぐ前に、検査の徹底を急ぐ必要がある。そういう点では、政府が3月から都市部で不特定多数を対象に無償PCR検査を開始し、感染状況把握を目指すというのは、歓迎すべきことである。コロナ対策の要諦は、1に水際対策、2に検査の徹底、3に病床の確保である。ワクチンはその次のことである。

<国会がクラスターにならないための方策>
 ウィ-ン・フィルハーモニーや相撲協会もきちんとPCR検査しているのである。国会でも検査を徹底してしかるべきである。もしも閣僚が数人欠けたらどうなるのか。あるいは予算委員会でクラスターが発生したらどうなるのか。機能は停止してしまう。
だから、コロナ禍でも約1カ月続く予算委員会は次のように改革したらよいのではないか。
 ① 委員は毎週審議の始まる月曜日朝に抗原検査をして陰性を確かめてから審議入りする。秘書や国会職員も同じように率先して検査を徹底し、国会にクラスターが発生するのを防ぐ。
 ② 国会議員は週末にはPCR検査をきちんとして、陰性を確かめてから地元に帰る。
 ③ 首相、財務相、官房長官以外は、質問通告を受けた者だけの出席ですむようにする。

<与野党相討ちの「密」削減策>
 また与党と野党が両方とも嫌がる2つの提案をするつもりであったが、委員や閣僚の席の間隔を相当広めに取られていた。
 ④ 1つは応援者の入室禁止である。野党は困るが静かに議論できることになる。かつては壁のほうに応援者の席がずっとあったが、その椅子はほぼ取り除かれ、私が提案しようとしたことはもう実行されていた。 
 ⑤ 次に答弁する閣僚が困ることだが、秘書官も入れず、メモ入れも耳元のささやきもできなくし、政治家同士の質問者と大臣(政務三役)だけで議論することである。更に政府参考人(役所の幹部)も余程でないかぎり同行させない。
 ⑥ 憲法第56条1項で、本会議は1/3以上の出席と定数が決められ、委員会は国会法で過半数と決められているが、この際特別に暫定的にそれを下回る定数にして密を避ける。しかし、だからといって一般的な会議と違うので国会の議論にはオンラインはなじまない。

 菅首相は国家戦略特区が大好きである。今回のコロナ国会を「特区」国会とし、今のやり方がうまくいったら全てに適用すると言うことをやってもよいのではないか。
 1月22日から、予算委の答弁台の前にアクリル板を設けて飛沫感染を防いだり、水差しをペットボトルに変えたりと少しは気を使い始めたが、とてもこの程度では感染防止はできない。

<河野大臣への「判で押した答弁」禁止と率直な審議に「範」を垂れてほしいという要請>
 時間が15分ばかりで尻切れトンボに終わってしまい、TVで中継を見ていた者は河野行革担当相に何を聞いたのかわからなかったと思うので、最後にここに私の言おうとしてことをまとめておく。
 菅首相は、デジタル担当大臣、ワクチン担当大臣とカタカナの担当大臣もお好きなようだ。それなら、小泉環境相がしていた国会改革担当も、ダイエット・リフォーム担当大臣として置いていただきたい。
 行革担当相の河野大臣はハンコを禁止したが、ハンコを気にするのだったら、「答弁は控えさせていただく」といった「判で押したような」無味乾燥な答弁することこそ禁止してほしい。この予算委員会の座席は少し間が空いたとはいえ「濃密」だけど、議論は「薄っぺら」だ。率直な発言を続ける河野行革担当相を日本のトランプと持ち上げ、自ら「範」を垂れて、議論こそ濃密になるようにしていただきたい。