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2010年04月07日

郵政改革見直しで中山間地域・離島に金融機関を残す-10.4.7

<郵政の分社化の見直し>
 すったもんだしたが、3月30日の郵政改革に関する閣僚懇談会でやっと改正案がまとまった。これは専ら、預入限度額2000万円と保険加入限度額2500万円の議論が取り沙汰されていただが、私は今回の改革の最重要点は、現場を無視した4分社化を元の姿に戻したことにあると思っている。この点については、私は05年の小泉郵政選挙の後の郵政改革特別委員会でも質問しているが、この間の経過を知るものとして非常に喜ばしいことである。
 私はこのときぞっとしたのが、郵政の分社化の延長線上で、農協も、販売購買事業、共済事業、信用事業、営農指導事業と、4つに分けるとかいうとんでもない議論を規制改革会議でしだしていたことである。郵貯・簡保の300兆から次に80兆余りの農協の貯金・共済に触手が延ばされたからである。営農指導事業は技術・営農の指導であり、専ら提供するだけで肝心の収入源のない点で郵便事業よりもっと自活できない事業であり、現場を全く知らない空論の典型である。

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2010年03月19日

政策研究会設置に見る民主党の組織的成長-10.03.19-

<政調廃止問題で最初から矢面に立つ>
 民主党政権発足の前日、9月の15日の臨時両院議員総会で、当時の岡田幹事長は野党時代の党則は与党にそぐわないので走りながら変えていくと表明した。しかし、その後なんの党の規則をかえることもなく小沢幹事長の命突然政調会が廃止された。大義名分は政府への政策決定の一元化であり、自民党の部会のように強力な圧力をかけてはならないというものである。
 NHKニュースウォッチ9がこの問題に気がつき、政権発足後1ヶ月たった10月19日、党内から消える自由な議論というかたちでにとりあげ、私が取材受けたので率直に問題点を指摘した。これを見た高校の同期生が放送が終わるやいなや「あんなに正直に言って、幹部から睨まれないのか」と心配して電話をかけてきた。中野市の佐藤後援会長からは日頃いつも叱られているのに、この時は全く逆で、「国会議員は、我々の意見を聞いて、党内でも議会でも意見をたたかわすのが仕事。大臣になるのが遅れてもいいから、もっと正々堂々言え」と逆に激励された。支持者とはありがたいものである。
 私は、親小沢でも反小沢でもない。民主党議員が政策の企画立案に力を結集し、よりよい政策形成ガできる仕組みを重視しているだけだ。16万人の名前を書いていただいた方の付託を受けて働くまでのこと。誰にも気兼ねなどするつもりはない。

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2010年03月05日

事務次官の廃止により霞ヶ関を専門家集団に 10.03.05

 今、公務員制度改革関係の法律が国会に提出され、審議されようとしている。私は提案されているいろいろな改革案の中で、非常に大切なのは事務次官の廃止だと思っている。いろいろな理由はあるが、何より霞ヶ関の中央官庁の官僚がつつがなく役人生活を送り、力を発揮するためにはいろいろな条件整備が必要であり、その一つが思い切りプロフェッショナルとして仕事をして一生を終える環境を整えてやることである。優秀な官僚のいるフランスには次官制度はなく、アメリカ・中国には複数の次官がおり、日本のような変なシステムは存在しない。

<専門性か応答性か>
 公務員改革は先進諸国では常に議論され進化を遂げてきている。幹部官僚制度についていつも議論されるのは大体2点、一つは政治家主導、日本的に言うと政と官の関係。二つ目は、局長なり長官が専門性を重視して仕事をするスペシャリストか、それとも応答性と言っているが、調整力、マネージメント力のある幹部かということである。私はこの点については、確実に専門性を重視し大事にしていくべきであると思っている。なぜかというと霞ヶ関には意外と真の専門家がいないということを実感してきたからである。

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2010年01月04日

保護主義がなぜ悪いか -10.1.4- 長野経済新聞2010年1月5日寄稿

<地方疲弊の3大原因>
日本の地方が疲弊し切っている。これは誰の目から見ても明らかである。地方へのバックアップにはいろいろな手法があると思うが、鳴り物入りでスタートした「ふるさと納税」も善意に頼る仕組みであり、ほとんど効果を挙げていない。それでは一体どのような政策手法があるのだろうか。

私は、日本の地方の疲弊の原因として、

①自明のことであるけれども第一次産業の疲弊

②やたら頼った落下傘工場が外国に出て行ってしまったこと

③大型郊外スーパー、レストランが出来てしまったこと

があげられると思っている。つまり、自由化、規制緩和の行き過ぎが日本の地方を疲弊させたということだ。

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2009年12月31日

フランスの少子化対策の解決の手法 -深刻な日本の少子化問題- 09.12.31

<フランスの真似した子供手当て>
 2007年の参議院選挙の折、突然、子供手当てというアイデアが出され、選挙戦をそれで戦った。2009年の衆議院選挙も、子供手当てが前面にクローズアップされてきた。これは私がずっと携わってきた、農業者戸別所得補償と同根の直接給付という手法である。
 フランスで大成功したということで、金額の中途半端な額2万6千円もフランスと日本の比較をしながら定めた額だという。15歳まで義務教育の間、月2万6千円、一年間で31万2千円、生涯で約500万円というのはかなり巨額の手当てである。私は、てっきり子供手当てでフランスがヨーロッパ先進国の中では珍しく、合計特殊出生率を2に回復したと聞いていた。

<仏の社会人類学者エマニュエル・トッドの指摘>
ところが、最近読んだ人口人類学者のエマニュエル・トッドの本を見て、違うのではないかということをはじめて知らされた。
エマニュエル・トッドは1976年、ソ連の乳児死亡率の異様な高さから、はじめてソ連崩壊のにおいを感じ取り、それを本にしたためている。ソ連崩壊を15年ほど前に予告した人である。今回は、金融界の過度の自由化、規制緩和に問題を投げかけ、金融危機の発生を見事に警告していた。アメリカの暴走や資本主義の行き過ぎを一貫して批判してきた碩学である。
そして今は、保護主義の復活を唱えており、1年ほど前にNHKの番組で紹介された後、時々、日本の新聞・雑誌に紹介されるようになっている。
今、読んでいる本は、『デモクラシー以後』という最新の本である。そこに意外な事実が隠されていた。明確に子供手当ての功績ではないと書いてはいないけれども、どうも違うようなのだ、そういえばトッドはプロの人口学・社会人類学者である。

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