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2014年06月30日

アベノミクス農政批判シリーズ3「見せかけの企業の農業参入 -本音は農地の転売利益が目的-」14.06.30

<増加する株式会社の農業生産法人>
 規制改革会議は、6月13日またぞろどぎつい提言をまとめた。そこにみられるのはしつこい企業の農業への参入の主張である。しかし、正確に言うと、企業の農業への参入ではない。
 今までも農業生産法人の要件は相当緩和されてきている。今回の規制改革会議では更に役員の過半が農作業に従事から役員または重要な使用人のうち一人以上が農業従事、そして構成要件の3/4以上が農業関係者や農業関係者から1/2以上等、大幅に緩和するよう提言されている。従って、今この提言が実行されれば、なおさら企業は農業に参入しやすくなる。

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2014年06月15日

TPP交渉の行方シリーズ19「 TPPが国家主権を侵すことに気付いたアメリカ議会 」―TPAはアメリカ議会を通る見込みなし―

  オバマ大統領の来日前に、2組のアメリカ議会の国会議員団との懇談の機会があり、目黒雅叙園で開催された会合では、いつものとおり“NO!TPP”バッジと“Stop TPP”ネクタイで完全武装した私のまわりに数人の議員が集まった。
    「日本でTPPに反対している国会議員がいるとは知らなかった」
    「どういう理由で反対しているのか」
    「このバッジとネクタイはどこで手に入るのか」等々
  日本でも2010年10月1日に菅首相が突然TPPに言及した時までTPPの何たるかを知る人は僅かであり、国会議員も大半が内容を承知していなかった。
  交渉内容を秘密にする守秘協定とやらがあり、いまだもって内容が明らかにされていない。アメリカも数年遅れでやっとTPPへの関心が高まりつつあるようだ。ところがさすが三権分立が徹底している民主主義の国である。TPPのいかがわしさにいち早く気づき、拒否反応が日本の議員たちをはるかに凌ぐ勢いで広まっている。

<Fast Trackが交渉を左右>
  異口同音に述べた結論は、議会がTPPの交渉を政府に授権する Fast Track(追い越し車線、早期一括採決方式、現在はTPA(貿易促進権限法)とよばれている)は絶対通さないということである。
  NAFTAやWTOが関税を超える諸々の国内法に影響を与えるようになると、アメリカ議会が、Fast Trackを与えなくなった。議会の立法権を侵害することに気付いたからである。最近20年間で認められたのは、ブッシュ政権(2002-7年)の貿易協定にだけである。かつてはあくまで関税の引き下げなり非関税障壁に限られていたが、近年は知的財産権や投資や環境まで協定の内容が広がり、そう簡単にはFast Trackを認めなくなった。つまり立法府が決めることに国際協定が先に口を挟むことは許さないということである。

<共和党はTPPが国家主権に抵触すると拒否反応>
  日本ではISDS(投資者国際紛争解決)ばかりが国家主権を損なうと問題にされてきたが、アメリカはその他の分野での国際協定もままならんということでは、はるかに先をいく。TPPは、特許、著作権、食の安全、政府調達、財政規律、人の移動、医療制度、エネルギー政策、環境規制、労働規制など広範に及ぶ。これらは、そもそも議会で制度が作られるべきなのだ。民主党は、これらが消費者セーフガードを裏口から崩し、医薬品を高価格に押し上げ、国民生活を脅かすことを憂いている。一方、共和党は国家主権に抵触し、憲法問題を引き起こすと問題視している。TPPはとてもUSTRの役人に任せておける問題ではないということだ。

<議会が次々とオバマに書簡を送りTPAに反対>
  そこに、600社の大企業にはTPP協定の内容を相談しているというのに、肝心の議会には梨の礫である。ますます怒るのは当然のことである。議会は業を煮やし、次々と大統領にTPAを通さないと書簡を送りつけた。
  13年末、オバマの与党である民主党の下院議員201名のうち151名がTPAを支持しないと表明した。
また、30名の共和党議員もオバマに反対の書簡を送っている。共和党はどちらかというと自由貿易推進だが、何かと敵対的なオバマに権限を与えないとしている。
  14年1月、一部の有志議員によりTPAが議会に提出された。1か月のうちにほとんどの下院民主党議員が反対を表明した。また、上院の審議採決の鍵を握るリード上院内総務は、TPAを上院で採択するつもりはないと表明した(私の質問に対し甘利TPP担当相は、日本でいうと石破幹事長のような要職にあると答弁)。一方、日米牛肉・柑橘交渉で名を馳せた上院の提出者のボーカス上院議員(モンタナ、共和党)は、中国大使に転出し、TPAの推進力を失った。そして、後任の貿易小委員長は、議会により強い権限があるTPAを自ら作りたいと表明した。
  もちろん、関係業界はすさまじいロビー活動を展開しているが、共和党の右派ティーパーティのロン・ポール上院議員をはじめとする共和党議員はますますTPA反対を強めている。また、世論調査でもアメリカ人の大半は、NAFTAのような貿易協定(TPP等)には反対している。

<振り回されるだけの日本>
  米韓FTAは、政府間では07年に成案を得られていたが、アメリカ議会は承認せず、牛肉や自動車等の再交渉が行われた。韓国が更に妥協を重ねて発効したのは12年2月と、署名から5年も要している。国会の手続きや方法がかなり変わったアメリカを相手とする国際交渉は、いつもアメリカに振り回される。こうしたことから、TPPが政府間で成立しても、個々の条文がアメリカ議会にいろいろチェックされ、相当修正させられ、それをもとに再交渉を強いられるおそれがある。
  従ってアメリカの国会議員にいわせると、アメリカ議会が権限を与えていない相手とよく交渉して全く無駄だということになる。11月の中間選挙の対立を回避するためか、どう楽観的にみても成立は早くて年末である。悲観的にみると。仮に政府間(交渉担当者レベル)で合意が成立し署名しても、アメリカ議会が通す見込みは皆無という見方もある。

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2014年06月06日

アベノミクス農政批判シリーズ2「血迷うアベノミクス農政 -規制改革会議提言は支離滅裂-」14.06.06

<TPPから目をそらすための7500円への減額>
 農政改革は突然始まっている。昨年13年秋、TPP交渉がうまくいかないことから目をそらすためであろう。突然農業者戸別所得補償による米作農家への直接支払いを、10㌃あたり1万5千円から7千5百円に引き下げることを決定した。農家は行方の分からないTPP交渉より、実害のあることに愕然とした。
 一見大胆だが何のことはない、ただ直接支払いの単価を下げるだけもので、不信をかっているTPPから目をそらすためなのは明らかである。そして数年後に「減反を廃止」し、自主的な生産調整に任せると打ち出し、安倍政権の農政大改革と銘打っている。ところが、それを担う全国農協中央会から法律的な指導や調整の権限を奪おうとしている。全く整合性のとれないニセ政策である。

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アベノミクス農政批判シリーズ1「傲慢なり安倍官邸(自民党)、哀れで悲しき全国農協中央会 -農業界のTPP反対に対し、農協解体で恫喝する安倍官邸の驕り-」 14.06.06

<TPP反対集会から野党議員を締め出す愚>
 5月14日、何回目かのTPP反対集会が日比谷野外音楽堂で開催された。私は、そこにいつもどおり出かけて行った。ところが、会場に着くと、旧知の全中幹部が「いやいや、与党だけですみません。会場の長野県の場所にご案内しますから」といって、壇上には上がらせなかった。そういえば、日本農業新聞で、全中主催の集会が報道されるのに、私に案内が来ないのは不思議だなあとは思っていた。
 この日は、昼休みにすぐ近くの航空会館で長野県農協中央会主催の長野県選出全国会議員団との会合が開かれ、その直後に前述の反対集会が開かれた。私の秘書は、私と同様何事にも前向き(?)である。長野県農協中央会からの案内には、「14:30から日比谷野外音楽堂で国民集会が開催されますので、参加につきましてご配慮願います」と書いてあった。秘書は、「配慮」を「絶対に遅刻せずに来てほしい」と受取り、私の予定に入れた上、絶対に遅れないようにと注意していたのである。

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2014年05月28日

TPP交渉の行方シリーズ18「TPPは商業都市国家のルールにすぎず -日本をシンガポールにしてはならず-」 14.5.28

<肌に合わないシンガポール>
 TPP閣僚会合が13年12月と14年2月と2回続けてシンガポールで開かれた。私は、その前のブルネイとバリ島には民主党を代表して行ったが、シンガポールの2回の会合には行かなかった。今回は久方振りの出張となった。シンガポールは初めてではないが、何年振りか何回目かもはっきりと記憶に残っていない。完璧な近代的都市だが、私の趣味から遠く離れた代物である。
 そこにもってきて、私がずっと大反対し続けているTPPが、ひょっとして大妥結で協定が成立してしまう恐れもあり、気の重い出張でしかない。おまけに、交渉団の激励・監視といっても、我々が高い旅費をかけて来ているというのに、例の秘密交渉を盾にさっぱり情報は流さず、どんな交渉状況かほとんど知ることが出来ない。5/17~20のシンガポール出張はイライラがつのるばかりの3日間であった。

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