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2014年04月21日

靖国参拝のツケをTPPで払う安倍政権の堕落-14.04.21-

 4月23日のオバマ大統領の訪日を前にして、日米で突貫工事よろしくTPP2国間交渉が行われている。愚かである。日本側は口癖のように「期限を切って交渉することはない」と言っていたのに、オバマの訪日を前にお土産作りに必死なのだ。相変わらず屈辱的外交がそれこそハナバナしく行われている。日本の国益を損ねる許し難い外交だ。

<TPP国会決議の原形となった日豪EPA国会決議>
 話は、第1次安倍政権にさかのぼる。教育改革に熱心だった安倍首相が、06年12月ハワード豪首相が訪日を機に突然日豪EPA交渉を開始した。オーストラリアにとっては願ってもないことであった。この時に衆参農林水産委員会でかなりどぎつい決議が行われている。私は農林水産委員会の野党民主党の筆頭理事としてこの決議に深くかかわった。重要5品目除外又は再協議、脱退(交渉中断)等、今のTPPに対する決議の原形をなすものだった。

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2014年03月28日

頑張れウクライナ ―紛争の種をはやく摘むべし-14.03.28

<鉄のカーテン>
 海外出張を度重ねると縁がある国とない国というのが出てくる。私にとってはウクライナ、キエフは非常に縁のある国、都市になっている。
 初めてキエフに行ったのは遥かかなた昔1985年、まだ、ソ連の鉄のカーテンの時代でチェルノブイリ原発事故の1年前である。官房企画室に長くいると海外出張のチャンスが巡ってくる。ほとんどの人は欧米先進国に行くが、私は国際協力課の担当も嫌がるアフリカか中南米のODAがらみで出張したいと申し出ていた。気のきいた担当が、「篠原さん、最も行けないところであればソ連です。普通行政官は誰も行けません。ただ、日ソ農業技術協力で研究者なら行けます」と教えてくれた。
 その年のテーマは土壌で既に3人の博士と土壌班の係長1人の4人布陣が決まっていた。私はさっそく土壌班長に私を行かせてくれと直談判に及んだ。班長は研究者で原課に研究所から出向していた管理能力も育成中(?)の研究エリートだけあって、話が分かり、私を行かせてくれることになった。私がアメリカ農業は、土壌も水も収奪型で持続性に問題があると書いた論文が功を奏していた。その土壌班長が後に農林水産技術会議事務局長・会長となる三輪睿太郎である。もちろんその時は12年後の1997年に私がNO2の研究総務官としてコンビを組むとは夢にも思っていなかった。これは人の縁である。

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2014年03月20日

安倍政権下で国立追悼施設の建設を -集団的自衛権の行使や憲法改正より国益にかなうー 予算委員会報告9 14.03.20

<ロンドンエコノミストの炯眼>
 安倍首相は、野党自民党時代、民主党が日米同盟関係を粉々にしていると非難していた。60年以上政権の座にある自民党政権には、外交のノウハウがあると自信満々だった。そして歴代政権がそうしているように政権についてからすぐアメリカ訪問しようとしたが、どうも歓迎されず、ようやく年が明けた2月になって訪米した。12年末の総選挙時の選挙公約では、TPPに断固反対するという、いわゆる「政策ポスター」を貼りまくったのにかかわらず、コメなどの聖域が認められるからTPP交渉に参加するという日米共同宣言を外交上の勝利と大見得を切った。日本の重要5項目の聖域を、交渉によっては認められることにしたのは安倍外交の成果である、とメディアも提灯記事のオンパレードだった。
 それに対して、ロンドンエコノミスト(13年3月2日)はそもそも安倍政権のタカ派的な姿勢がアメリカ政府を悩ましている、とその当時から警告を発していた。ロンドンエコノミストの指摘が顕在化するのは13年12月26日政権1年目の節目の靖国神社参拝である。安倍首相本人のみならず周辺の人たちの歴史認識、特に従軍慰安婦問題に関するタカ派的発言が重なり、中国・韓国との関係はそれこそ冷え切っていた。

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2013年12月03日

TPP交渉の行方シリーズ14「国益を損ねるTPPから脱退すべし」‐アメリカに押されっぱなしのTPP交渉‐ 13.12.03

 安倍首相は、特定秘密保護法を衆議院で通し意気軒昂である。原発についても小泉元首相の警告にも関わらず、相変わらずの強気の発言を続けている。しかし、もう一つの大問題TPPについてはほぼ発言を封じ、何も言っていない。強気なことを言い、決してお詫びなどを言うことのない安倍首相にとって、TPPの交渉がうまくいっていないことは許せないことなのだろう。TPPに関するものは小さな記事で、首席交渉官たちに激をとばしたということだけである。
 私は、TPPについては脱退の機会が既に訪れていると思っている。今まで、経済界、外務・経産省、自民党、マスコミ根拠のないTPP推進論を述べてきたが、今やことごとく嘘がバレてしまった。

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2013年10月24日

TPP交渉の行方シリーズ13「「TPPと労働」の隠された真実‐日本企業を買収したアメリカ企業が自由に解雇することを狙う-」13.10.24

 拙書『TPPはいらない!』で、数々のTPPの危険性、欺瞞性を指摘したが、一つ力点を置いたのが、労働分野であった。なぜならば、TPPの極端な秘密主義により、ほとんどの人たちが気づいてなかったからだ。実のところ、今でも私も全容はよくわからない。
 しかし、2つの過去の事実、今漏れてくるTPPの内容、日本で先行しているひどい状況等からわかってきた労働に関する、もう一つのTPPのいかがわしさを指摘しておきたい。

<アメリカが労働にこだわる理由>
 4つの小国(シンガポール、ブルネイ、NZ、チリ)ののどかな地域協定が、08年シュワブUSTR代表が加入の動きを始めてから様相が一変した。金融・投資ばかりでなく、労働と環境を加えることを条件としたからである。前者はウォール街の強欲資本主義の考えを入れ込もうとしていることは容易に理解できる。それを、アメリカがなぜ労働と環境かは疑問がつきまとった。
 アメリカは新興国のいい加減な労働条件、環境規制の下、競争条件が有利となり、安い製品を輸出されてはたまらないからだと説明した。いわゆるソーシャルダンピング、エコダンピングを許さないということである。労働でいえば、長時間労働、児童労働、婦女子労働、社会保険制度の不備等を世界の共通ルールにすることが目的だというのだ。

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