番外編(篠原の突然の民主党常任幹事会傍聴・自己紹介)

 私は、9月17日(水)に辞表を提出し受理されてから、 できるかぎりあいさつ回りをしました。 ところが、衆議院選挙とのかかわりをあちこちで聞かれ、ちっとも進みませんでした。 農林水産省内部、先輩のほかに国会議員の先生方の回りもあります。

 旧知の松井孝治参議院議員(京都)は、とんでもないアドバイスをしてくれました。
「篠原さんの件を同僚の議員にまとめて紹介したいから、 民主党本部の議員総会(午後1時から予定)の前に、記者たちの目を離れて来たら丁度いい。」
私は、「まだ正式に受諾していないのでまずい」
と断りました。

 次に仙石由人衆議院議員(徳島1区)の所ではもっと強引でした。
「11時から常任幹事会があるから、そこで紹介してやる。 メンバーになるのだから勉強のために来たら丁度いい。皆に紹介してやる。」

 そして、民主党の幹部が揃う会合の壁の椅子に座って、 岡田幹事長の司会で進められる常任幹事会を体験しました。 議題は、仙石さんの説明するマニフェスト案、江田五月参議院議員(岡山)の説明する 10月5日の合併党大会の進め方等でした。 偶然ですが、まだ内諾の段階の私の追加公認も赤松広隆選挙対策委員長(衆、愛知5区) から話されました。ぎょっとしていると、
「本件は羽田特別顧問が全力を傾注して進められたことであり、 現在、ヨーロッパ、中央アジアに出張中のため、 帰国後にオープンにすることにしております。 従って紙は回収し、公表は羽田さんの帰国後とします。」
そして続けました。
「今日偶然、退職のあいさつ回りでここに来ておられますので、 あいさつをしていただきます。」
びっくり仰天です。私は、珍しく緊張しつつ型通りにあいさつしました(後述します)。 すると、仙石さんが、手を上げて付け加えました。
「私は、皆さんご存知のとおり、あらゆる役所の中で農林水産省が一番嫌いですが、 その中で唯一例外的に尊敬しているのが篠原さんで、 10年来の付き合いです(注1)。 『農的小日本主義の勧め』という名著を出しておられ、筒井信隆(衆、新潟6区)などは、 その本に強く感動し、篠原さんに教えてもらっている(注2)。 新聞報道によると、若手官僚がぞくぞく民主党から出馬するとのことですが、 我々と同世代のオジン官僚も出馬するというのは心強いかぎりです(大笑い)。 皆さんのお力添えで絶対当選させていただければ、 この会合のメンバーにすぐにでもなってもらえる人です。 是非皆さんの絶大なご協力をお願い致します。」
 思いがけない応援でした。
 私は深々と頭を下げ、新聞記者の皆さんに気付かれないように部屋を出ました。 そして、再び慌ててあいさつ回りに戻りました。

 遅れましたが、私のあいさつを紹介しておきます。
「突然このような機会をいただき、ありがとうございます。 私、この度、長野から民主党公認をいただき立候補させていただくことになりました篠原でございます。 江田さんの話にありました超改革派知事田中知事のお膝元です。 相手は、多分、世界一のウルトラ・ロングラン・ポリティカル・ファミリー(超長く続く政治家系) の4代目で明治以来100数十年、国会の議席を確保し続けている方です。 全力を尽くして議席を奪い取り、にこにこしてこの場に再びあいさつに参りたいと思いますので、 よろしくお願い致します。」

(注1)
2000年頃から月1回、民主党の議員の勉強会に私と高橋進東大教授が参加してきました。 仙石さんも筒井さんもそのメンバーです。 他に故今井澄(参)、峰崎直樹(参)、岡崎トミ子(参)、原口一博(衆)、 小林守(衆)、佐藤謙一郎(衆)、鎌田さゆり(衆)、福山正治(参)、 金田誠一(衆)、水島広子(衆)、堀利和(参)の各議員諸氏が参加していました。
(注2)
筒井さんは、国会議員になる前に私の本を読み、 読者の1人として手紙を書いてこられました。それ以来の仲です。
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