国民への説明責任を考える

衆議院議員 篠原孝

私は、昨年秋の臨時国会以来、予算委員会とイラク特別委員会に配属された。手前味噌になるが、自民党では1回生議員が予算委員会に配属されることはまずなく、3〜4回生以上の中堅以上で、大臣経験者のベテラン議員に限定される。予算委員会は、全閣僚が出席し、他の委員会に先駆けてあらゆる問題が議論される格が上の委員会だからである。そのため、前半の質疑応答はテレビ放映される。我が国の重要な問題がつまびらかにされるからである。

昨年秋の臨時国会の予算委員会は、民主党の1週間の要求に対し、政府自民党は1日しかいらないとし、結局2日間だけであった。「政治とカネ」、「イラクへの自衛隊派遣」が2大重要問題であったが、民主党国対委員会より小泉政権のブッシュ政権に対する追従的態度の一つとして「BSE問題」も追及するように要請があり、私が行うことになった(10月19日)。初めての総理質問である。1回生議員としては多分異例のことである。

秘書に言わせると、予算委員会の場で講演したようなものだとのことだったが、私は、BSE問題とサリドマイド事件、成長ホルモン問題を比較して屈辱的な我が国のBSE対応を質した。

誰の眼から見ても、11月2日の大統領選挙を前にブッシュ政権を助けるためにアメリカ産牛肉を輸入再開するシグナルを送るための妥協だった。同僚の前原誠司議員が、小泉総理も武部幹事長もブッシュの再選を支持するなどもってのほか、失言だと追及した。それに対し、私は、失言はまだましで、日本の制度を歪め、日本人の食の安全も犠牲にして他国の選挙の加勢をするなど前代未聞と追求した。しかし、総理の答弁は、科学的根拠をしっかりするための交渉であり結果だとしらをきりどおしだった。

その後の「自衛隊が行っている所が非戦闘地域だ」という妄言とともに、国民を愚弄する答弁が続く。私はもっと腕(口?)を磨き、日本が間違った方向に行かないように全力を尽くす決意を新たにしている。

(国会質疑の模様は私のホームページや衆議院のホームページからご覧になれます。)

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