「JR東労組長野地方本部第25回定期委員会」での挨拶

ご紹介いただいた篠原孝です。
14ヶ月前に議席をいただき、それなりに国会活動をさせていただいております。
農林水産省に30年いましたので、1年間農林水産委員会におりましたが、まだ同期が3人ほど局長で残っているので 質問しにくいと申し出たところ(笑)先の臨時国会から予算委員会に所属し、既に2度ほど質問の機会をいただいており ます。ただ残念ながら、TV中継が終了してからですので(笑)皆さんの目には触れておりませんが、ご興味のある方は インターネットで衆議院、予算委員、篠原で見られますのでご覧頂けたらと思います。 さて、今日は労組についてプロがおられるのでそうした問題には触れずに、私の鉄道に関する考え方の一端を述べさ せていただきます。

私は、アメリカとフランスにそれぞれ2年と3年すんでおりましたが、両国の鉄道に対する対応が全く違っています。 アメリカは、かつては西部開拓というと鉄道建設でしたが、今はレールは錆びつき高速道路ばかりです。その結果、 世界のCO2排出量の4分の1も排出し、すぐ発効する京都議定書にも加入しておりません。そればかりでなく、安く 石油を求めてイラクにもちょっかいを出し、刹那的生き方をしています。 それに対してフランスは、日本の新幹線と並ぶTGVという高速鉄道があり、国民に幅広く利用されています。レジャー にしても拠点から拠点の移動は列車で行き、現地で必要な時にレンタカーを利用しており、行楽日の高速道路の 大渋滞はあまりみられません。

民主党のマニフェストの高速道路の無料化は普通の道路とそれほど違わないのだから当然だが、フランスは理由に 合った対応をしている。民主党は私の入る前だが、首都圏等では有料にし、長距離を無料ににすると約束した。 ところが、フランスはベリフェリックと呼ばれる首都高速は生活道路として無料で、パリから郊外に10kmほど行くと 料金所があり、そこで有料となる。つまり、環境問題を考えアイドリングのないよう首都周辺はさっさと通し、長距離の 車での移動を有料にすることにより抑制しようとしている。地球環境の時代にフランスシステムが理屈にあっている。 もっといえば、TGVの料金が高速料金とガソリン代より安いということである。ところが長野から東京間でみると、2人 が新幹線で行くより信越自動車道を車で行くほうが安くなっているので、車を利用する人が多い。料金体系を逆にすべ きである。日本は、どっちを見本とするか明らかである。小さい日本はフランス式がいいのです。

10数年前、日経新聞が東京からの時間で地図を作ったところ、県庁所在地では長野から3時間余と一番遠かった。 そこで吉村知事は、空港、新幹線、高速道路の三つを造れと命じられたが、一番安あがりの空港を造ろうとした。 しかし東京から長野は26分で離陸体制、即着陸体制、航空機事故の95%は離陸の3分と着陸の8分間の魔の 11分間に起きるので、パイロット組合が反対して実現せず、オリンピックを奇貨として新幹線と高速道路ができた。 将来を見据えた公共交通機関としては、鉄道が日本に最も合っていることを申し上げ、私の挨拶とさせていただき ます。

戻 る