2004.06.29

政治

参院選週間報告(農林漁業再生プラン・応援演説編)

ミニ集会なり個人演説会の時間は大体10分間、そこで候補者を盛り立てて、民主党の支持を訴えねばなりません。

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菅さんはアジ演説風、新人の舟山さんは切々と訴える生徒会長風、鹿野NC農水大臣は山形弁で本音丸出し語りかけ調、近藤洋ちゃんは、ヤング絶叫調。そして北沢さんはほのぼの冗談型、羽田の雄ちゃんは、親しみの持てる優等生型というところです。さらに、石井一さんは、ダミ声おどし調、藤井幹事長は朗らかおじいさん説教調となります。

さて、私は、どう言われているかは知りませんが、それなりに印象に残る話を脱線しながらしているつもりです。その一端をここでテーマごとにご紹介しておきます。


6月30日記(長野グランピア岡田にて)

なぜ、私のような無名の1回生議員が、地元の選挙区固めもせずに、おこがましくも○○候補の応援にうかがっているかというと、民主党が農政に力を置いていることをPRするためなのです。私が、菅代表の1月の党大会の演説を受けて鹿野NC農水大臣の下、一番下っ端で農業再生プラン作りを担当したので、その一端を説明に回っているからです。

民主党は都市型政党で農政や地方に冷たいと言われてきました。事実そのとおりかもしれません。自民党の方から言いますと、九州、四国、北陸、北関東、日本海側東北の農村地域政党に成り下がりました。逆に、我が民主党は、北海道、太平洋側東北、東京、南関東、中京、京阪神の都市地域政党とくっきり分けられます。そうした中で政権交代をするためには、民主党の弱い農村地域で支持を広げねばなりません。私は同僚議員にもよく言っていますが、民主党は都市部にだけ強い風力発電のようなもので、風が吹けば発電できる、すなわち当選できるが、風が吹かないと当選できない風まかせの政党に過ぎません。それでは、いつまでたっても自民党との差は縮められません。農村地域の有権者は浮気っぽくなくて律儀です。一度支持したらずっと支持してくれます。自民党農政に翻弄され嫌気がさしているから、きちんとした農政改革プランを作ればわかってくれる、と説いてきました。

そこはよくできていて、いつの頃からか菅直人前代表がそれに気付かれたようで、突然農山漁村行脚を始めていました。

菅さんの価値観もそうさせています。時間がないのであまり話せませんが、21世紀の日本は江戸時代のスローライフ的なものの価値を考え直したほうがいいとまで言い切っています。そして日本の再生には、第一次産業である農林漁業の再生以外にないと考えています。

そこで、鹿野NC大臣の下、数人でそれこそ真剣に議論をし、20団体の意見を聞き、まとめ上げたのが、皆さんのお手元にあるプレス民主号外の農林漁業再生プランです。

一言で言うと、今までの補助金漬けから直接支払いにする農政への大転換により自給率を向上させ、農山漁村を活性化することです。

農業補助金が多すぎるとよく批判されますが、欧米諸国と比べそれほどではないのです。どの国でも農業は今の工業社会のルールの中では割が合いませんので、相当政府のお金が注入されています。そしてほとんどが直接農家に支払われます。たとえば、EU諸国の英、仏、独では、農業所得が200~300万円くらいですが、その50%以上が直接支払いです。日本は兼業農家も含め農家所得が117万円で、転作がらみの補助金受取が唯一の直接支払いで15万円、13%にすぎません。

そこで、民主党が政権奪取後やろうとしていることは、農林水産省予算の約3分の1、1兆円を直接支払いに充てることです。それでも、平均44万円で農業所得の30%ぐらいにしかなりません。ですから、日本の農業はそれほど保護されていないのです。今まで農業は、土光臨調の時以来ずっと過保護のレッテルを貼られてきましたが、そうとう嘘っぽいのです。

自給率が低く、消費者も心配していますので自給率の向上に直接つながる、いわゆる土地利用型作物、米、そしてあとは自給率の低い小麦、大豆、雑穀(そば等)、菜種、飼料作物を対象とし、土地の所有者でなく耕作者に面積に応じて支払います。単価は米並みの収入が確保できる水準として、受給事情、耕作の難しさ等により差をつけます。こうして、公式統計で21万haといわれる耕作放棄地をまず作付してもらおうと思っています。

そして、農業・農村が活性化します。

(以下、時間に応じて説明)

投稿者: しのはら孝

日時: 2004年6月29日 19:58