2005.04.20

農林水産

菜の花学会・楽会

私は、「棚田学会」の理事をしていますが、この学会は正式の学者だけの学会ではなく、消えゆく棚田を守っていくための運動体です。詳細は別の機会に譲りますが、「ふるさときゃらばん」が事務局となり、本来政府がやるべきことをボランティアでやっているので、役人時代から入って、それなりに貢献してきました。

今回、4月29日・30日と滋賀県の東近江市(旧愛東町)で開かれた第2回菜の花学会・楽会にパネラーとして出席しました。こちらはほぼ消えてしまった菜の花を復活させようとする運動体です。藤井絢子さんという女傑がリードする学会で、私はかねてからかげながら応援してきましたが、やっと菜の花議員連盟の一員となり参加できました。

琵琶湖が汚れ、その原因の一つとなった合成洗剤の見直しから始まり、廃食油からの石鹸造りにつながり、もろもろの運動を経て、今や地球環境及び循環社会の象徴として、菜の花畑を復活することに力を入れています。食用として使い、日本の原風景を復活し、バイオディーゼルとして燃料にも使うというものです。

愛東町には、嬉しいことに「菜の花館」があり、油が搾られていました。そして、田園には昔懐かしいピンクのレンゲ畑とまっ黄色の菜の花畑があちこちで見られました。つい40年前の姿なのです。

29日は、全国各地の取組が発表され、夜は楽会で「朧月夜」つまり「菜の花畑に入り日薄れ・・・」が歌われ、楽しい交流会となりました。20数年来有機農業、環境保全型農業、食の安全、環境の維持保全等を唱えてきましたが、私が識別できる仲間が2人いました。他には例によって大阪の生協の講演を聞いたことのある人、本を読んだことがある人等が数人私に声をかけてきました。志を同じくする人たちの楽しい集いでした。

昔はどこにも油屋があり、収穫した菜種を持っていけば搾ってもらい、一升ビンに入れて使っていました。25万ha、32万tも作っていましたが、今は300ha、300tのみで自給率は0.05%田んぼも余り中山間地域をはじめとする各地に耕作放棄地が34万haもあります。ここに菜の花を復活できたらというのが、私の願いであり、民主党の農業再生プランにこの考え方が反映されています。

投稿者: しのはら孝

日時: 2005年4月20日 13:45