2007.03.07

政治

2007年3月1日予算委員会「地域間格差問題」集中審議報告07.03.07

3月1日の予算委員会の質疑は、NHKの国会中継で生放送されたこともあり、多くの方にご覧いただきありがとうございました。

この予算委員会の内容については、下記のようにホームページで数回にわけてご報告したいと思います。

1. 質問までの経緯
2. 地域間格差
3. 小沢民主党の「生活維新」の系譜
4. 直接支払いの面積要件問題
5. 軍事安全保障と食料安全保障
6. 犬の放し飼い問題
7. 質問を終えて
(報告の順序は前後します。)

また、質問の際に使った資料をみたいという声をいただきましたので、テレビ用に作ったパネルをホームページ上に掲載してご覧いただけるようにしました。

各質問の際につかった資料については、それぞれの報告と一緒に掲載しますので、合わせてご覧ください。

2007年3月1日予算委員会「地域間格差問題」集中審議報告(その1 経緯)


審議が滞る予算委員会
 通常国会では、首相の施政方針演説の後、まず、衆議院予算委員会で、予算案の審議が行われる。予算については、衆議院に先議権があり、衆議院で可決されれば、参議院で審議が延びようと否決されようと、30日後に予算が成立する。つまり、3月2日までに衆議院本会議で可決すれば、自動的に4月から執行する予算が成立する。しかし、今国会は、政治資金収支報告書を巡る疑惑や、柳沢厚生労働大臣の失言などで審議が滞り、3月2日までの衆議院通過は無理だと思われていた。

突然の質問命令(2月27日)
 私は、予算委員会分科会で、千曲川の水位の問題を取り上げようと準備をしていたが、2月27日の午後になって突然、3月1日の予算委員会の地域間格差問題に関する集中審議で45分間、質問するように要請された。私に期待されていたのは、民主党農林漁業再生プランのPRと冗舌な松岡農相にピシャリと反論することだ。通常の委員会での審議だと、もう少し準備期間があるのだが、今回は1日半しか時間がない。急遽、資料作成の準備を始めた。
 2004年に、民主党農林漁業再生プランを作ったのに続いて、今年は、森林林業再生プランを作成するため、27日夜も、菅代表代行たちとの打ち合わせが入っていた。私は、各省庁に資料要求の指示をした後、森林林業再生プロジェクトの会合に出席し、夜10時に事務所に戻って、手伝いに来させていた大学生の息子と質問準備を続けた。
   13:30~14:30 鈴木棟一氏より取材
   14:30~15:30 エネルギー政策調査会
   16:15~16:30 仙谷由人議員と打ち合わせ
   16:40頃    3月1日予算委員会での質問命令
   17:00頃    各省に資料要求、質問要旨通告
   19:00~21:30 森林林業再生プロジェクト会合
      ~24:00 質問準備 (自宅泊)

前日(2月28日)
 翌28日も、国対役員・筆頭理事合同会議、森林林業再生プロジェクト打ち合わせ、ネクストキャビネット(NC)閣議を始め、会議や面会の予定がびっしり詰まっていたが、夕方には質問をまとめ、いつものとおり、すべての質問を書いた紙を各省に渡して説明した。
私は、質問の際には、毎回その質問にふさわしい資料を新たに作成して配布し、それをもとに説明し、議論することを旨としている。今回も、妻(元政策秘書)と息子を動員して、深夜までかかって、17ページの資料を作成した。また、今回はテレビ中継が入るということで、視聴者に見てもらうため、その中の重要なものから5枚のパネルを作成した。
    9:00~    終日資料準備
   11:00~12:00 菜の花議員連盟会合
   12:00~13:00 国対役員・筆頭理事合同会議
   13:00~14:00 森林林業再生プロジェクト打ち合わせ
   15:00~16:00 ネクストキャビネット(NC)閣議
   16:00~16:30 資料要求に基づき、林野庁より補正予算説明
   16:45頃    関係各省へ質問通告
   17:00~17:15 荘林幹太郎学習院女子大学教授来訪
           (弁当で夕食)
   18:30~20:00 各省に質問説明
       ~1:30 質問準備・資料作成 (議員宿舎泊)


質問当日(3月1日)
 3月1日の当日は、朝8時から私がNC農水大臣を務める農林水産部門会議に出席した。また、11時からは、民主党の海洋法制プロジェクトチームで海洋基本法を検討する会議があった。私は、ワシントン大学海洋総合研究所で海洋法を学び、また水産庁企画課長時代に国際海洋法批准のための法整備を担当したこともあり、この会議にも出席するつもりだったが、やむなく欠席し、代わりに息子を傍聴に行かせ、質問の準備を続けた。
お昼には、地元の酒井御夫妻が娘さんと国会見学に来られた。普段は自ら御案内するのだが、この日ばかりは不可能で秘書の案内で国会見学や予算委員会の傍聴をしていただいた。予算委員の打ち合わせ会に出席した後も、私と妻は、ぎりぎりまで質問メモ作りを続け、民主党の質問が始まる2時に、用意した資料とメモを持って、予算委員会の議場に入った。私の質問は、岩國哲人議員の次で、持ち時間は45分間である。
    8:00~ 8:15 農林水産部門会議役員会
    8:15~ 9:00 農林水産部門会議
   11:00~12:00 海洋法制プロジェクトチーム会議
   12:00~12:15 来客応対
   12:30~13:00 予算委員の打ち合わせ会
   14:00~15:30 予算委員会

 せっかく、準備したパネルも時間が足りず、3枚しか使えなかった。そこで、このメルマガ、ホームページの場を借りて補充してみる。
 予定した質問のあらすじは、以下のとおりだった。
① いろいろな分野の上位5県と下位5県を示すことにより、地域間格差の存在を説明、安倍総理に地域間格差を認めさせる。
② それを是正する手段として、戸別所得補償(直接支払い)が有効であり、民主党案は、1兆円を投入することを説明。
③ それに対し、政府案は、4ha以上の認定農業者など大規模農家のみを対象とするいびつなものであると指摘し、安倍政権の底上げ戦略に反するのではないかと質す。
④ 最も格差のひどい中山間地域の活性化のために、訓練した犬の放し飼いを認め、猪、猿、鹿、熊の害をくい止めるべきであることを提案。
⑤ 政府案では、食料自給率は上がらず、食料安保が危うくなることを安倍総理、麻生外相に質す。
⑥ 軍事安保と食料安保を比較し、前者のみ突出しつつある危険を指摘。
⑦ 松岡農相の一連のスキャンダルについて説明責任を果たすよう要求。

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投稿者: しのはら孝

日時: 2007年3月 7日 10:39