2007.08.15

政治

迷走する自民党政権:民主党政権への期待 07.8.5記

<憲法より生活重視>
 自民党の不人気のあおりを受けて4つ議席を減らした公明党の太田代表は、選挙、安倍首相に注文をつけたそうですがその気持ちがよくわかります。
要するに、安倍首相は思い上がりええかっこしすぎたのです。自分こそ日本の将来のことを考えている、といった不遜な態度には私はとてもついていけません。
 憲法改正など国民は大した関心もないのです。教育基本法しかり。安倍内閣は自分の好きなことだけは押し付ける「おせっかい内閣」でしかありません。国民の声を汲み取って応える姿勢に夥しく欠けたのです。その極め付けが、大敗にもかかわらず平然と続投することです。

<度重なる参議院否定行動>
 郵政民営化法は衆議院で通り、参議院では否決されました。それを小泉首相は衆議院を解散しました。まさに、参議院の役割の否定です。そして今回、自ら小沢さんを選ぶか私を選ぶかの選挙だといっておきながら、今になって政権選択の選挙ではないと開き直り続投するという虫のよさ。二枚舌と言葉の軽さに驚くばかりです。何よりも2人揃って参院選の存在理由を蔑ろにしています。

<発言の自由失い、数で決める民主主義を失った自由民主党>
 続投せんとする安倍首相に注文をつけているのが舛添要一さんと石破茂さん、加藤紘一さん、中谷元さん、後藤田正純さんなど数人というのは唖然とします。また、刺客を送り込まれたらたまらんとでも思っているのでしょうか。自民党から自由な雰囲気がなくなってしまいました。
 安倍首相は首相指示で自分の趣味を押し通すために平気で強行採決をしてきました。
数で勝っているのだから、文句あるか、という猛々しい振る舞いです。驕れる者も久しからず、参院で保革逆転しました。
 安倍首相の民主主義はやはり数で決めるという理屈によれば、参議院民主党は数の力で法案をどんどん否決していいことになります。そして、安倍首相は今度は甘んじてそれを受け入れなければなりませんが、我々民主党は、そんな愚かな国会対応は、するつもりはありません。

<国民が望み始めた政権交代>
 選挙後の報道番組の中で、カーチス・コロンビア大学教授が「安倍政権ではなくて自民党政権だ」と喝破しました。安倍首相が「私の内閣」と言うことに対する強烈なパンチです。アメリカは大統領制ですし、ブッシュ政権と言ってよいが、日本は議院内閣制だから、自民党が政権を担っているにすぎないというのです。まさに図星です。
 そして、今回の選挙結果は、その自民党に愛想が尽きたというのが、国民の本音かもしれません。そして、その時は、やはり、小沢政権ではなく民主党政権なのです。

投稿者: しのはら孝

日時: 2007年8月15日 09:39