2009.02.17

政治

経済危機克服の切り札は政権交代-長妻昭会合報告-09.02.17

 去る2月14日(土)「ミスター年金」こと長妻昭 民主党NC年金担当大臣を特別講師に迎えて、篠原孝国政報告会が中野会場(中野市中央公民館)・長野会場(NBSホール)で開催されました。予算委員会やテレビで鋭い質問を繰り出す「ディベートの達人」、「闘う政治家」長妻昭代議士を一目見ようと、両会場あわせて800人以上の方々が詰め掛けました。

 長妻代議士は、「はじめは『年金王子』という名前で呼ばれていたのですが、顔に合わないので、『ミスター年金』と呼ばれるようになりました。」といきなり会場を和やかなムードに変えました。「篠原代議士は民主党の農業・環境これらの政策を一手に引きうけ活躍している。」「03年の衆議院選挙で、かつて木枯紋次郎を演じられた中村敦夫さんが『民主党でピカイチの候補者が今衆議院選挙に立候補している。なんとか応援してこれを当選させたい』と紹介されたのが篠原代議士でした。」とエピソードも披露されました。「今求められるのは官僚主導の政治をきちんとコントロールし、日本の未来を国民の手に取り戻すことができる政治家なのです。官僚との戦いに勝つには、官僚に馬鹿にされない政治家でなければならい。その筆頭として挙げられるのは篠原代議士である。是非小選挙区で勝ち上がらせていただきたい」と力強く応援いただきました。

以下、長妻代議士の特別講演の要旨を紹介します。

<定額給付金は無策なバラマキ>
 2兆円と一概に言いますが、年収200万円の人を100万人雇用できるお金です。景気は今落ち込んでいますが、1年だけでも雇用を支えることができる金額なのです。私は今必要なのは一に雇用創出、二に雇用創出、三に雇用創出だと思います。そのために政治があるのです。例えば、今人手不足なのは介護分野ですが、まったく人手が足りていません。この2兆円を集中的に使い教育訓練を行い、ヘルパーになっていただくことが出来ます。あるいは、年金の紙台帳の照合に10万人近くの人出が不足しています。政府は20年かけてやろうなどと馬鹿なことを言っていますが、この2兆円で一気に片付けることができるのです。

<消えた年金のその後>
 例の宙に浮いた5000万件、その後も調査しましたが、ほぼ持ち主や住所、どこが抜けているか判明した方が、1050万件あることがわかりました。少なくとも日本人の10人に1人が年金のどこかが抜けた状態で、まだ通知もされていない状況にあることになります。この会場では50名の方が気づいておられないということです。自分のもっている年金の記録と社会保険庁の持っている、この通知をしない年金の記録が合致した場合のみ支払う、という冷たい対応なのです。つまり、官僚を政治がコントロールできていないのです。年金問題でも昭和39年の内部文書で、すでに厚生年金が100万件近く消えていたのです。それを報告しなかった。監督する与党もずっと放置してきた。こういう指導を行うのも政治の仕事であるべきなのです。

<今のままでは終わらない天下り>
 新聞記事を探していたら"天下りの渡り鳥人事廃止へ、政府検討"福田総理が渡りを禁止するという閣議決定をするように検討したという記事を発見しました。これは去年の福田さんかと思いきや、32年前の福田赳夫さんの時の記事なのです。32年間天下りをやめるといってずっと終わっていない。これは民主主義が日本にないと言う証拠に他なりません。普通の民主主義の国であれば、行政がおかしいと皆様が判断したならば、選挙を通じで国会議員を選び、そこから天下りがなくなって当然なのです。32年間なくなるどころか、増えつづけている、さらに悪質化して水面下にまで潜っている。皆様の1票で行政が変わらないことは、極めて深刻な問題です。今までは政治が行政をコントロールできていなかったのです。次の選挙は、どうせ代わらないと諦めるか、政権交代をすることによってそのコントロールを国民の手に取り戻せるかの大事な選挙です。

<民主党マニフェスト-民主党の政権ビジョン->
 民主党に政権をいただければ、年金制度一元化し5.8兆円、篠原代議士がつくられた農業者の戸別所得補償が1兆円、高速道路の無料化で1.4兆円、子供手当てで5.3兆円、医療改革で1.9兆円等々の一年間に20兆円以上の財源が必要になります。国の予算は、一般会計、特別会計併せて、ダブる部分を除くと今年度212兆円あります。政権交代をして民主党が政権を担うならまず212兆円のうち20兆円を政策実現の為に先に予算をつけさせます。残ったお金を各事業に配分する。もちろん無駄使い部分から削っていくのです。自民党は民主党の政策はできない、できないと言いますが、自民党のやり方ではできなくて当然です。

 <日本の切り札:政権交代>
 長年の一党支配の中で、官僚に自民党議員が弱みを握られて、逆に脅しをかけられ身動きが取れなくなっていることがあります。あるいは、相互不可侵条約のような形で官僚人事に政治家は口は出さない、その代わり予算での便宜を図ってもらうという下心があることもあります。お互いもたれあいの関係がずっと続いているのです。海外の記者によく言われることに、経済危機の中、日本がまだ打っていない切り札があるといわれます。その日本がきっていない切り札、それこそが「政権交代」です。政権交代により今までの政策を劇的に変えることができ、経済を活性化することが可能なのです。

投稿者: しのはら孝

日時: 2009年2月17日 09:58