2022.06.24

長野での活動

本人は司会だけの2年半振りの国政報告会 -辻元清美、杉尾秀哉、泉健太の3人のトリオ共演- 22.06.24

 私は、ミニ集会を地元の活動の中心に据えてきた。しかし2020年の1月に始まったコロナ禍により、2年半ほど一切集会を開いてこなかった。そのため、支持者訪問中に1日に数人の支持者から「選挙は動き回って頑張っていることを示さないとならないのに、それをしなかったことが前回の小選挙区敗北の原因である」と厳しく指摘されている。

<辻元参院転出を促す>
 信じがたいが、維新の落選運動により、辻元清美の落選というまさかと思われる事態になった。私は、即刻2013年に書いた「2012年の大物落選者は参議院比例区に出馬すべし」という建白書・提案を辻元さんに送り、早い段階での比例区への転出を促した。たった一つのネックは、彼女の元からの支持者が「大阪を捨てた」と、悲しんだり怒ったりすることであった。
 昨年の秋の総選挙で、予想を覆して自民党が大きく負けずに、我が党が相当負けてしまったので、4年間の任期ギリギリまで解散総選挙はしないだろうと予想される。辻元さんの年齢が51歳なら待ってもいいけれども、今現在61歳。4年間、辻元なき国会というのは、国民にとっても我が党にとっても損失だという理由で、差し出がましくも強く参議院比例区転出を勧めた。私のお節介である。
 しばらくして、彼女から電話があり、コアの支持者も「維新がこのまま伸び、また辻元を落とせという落選運動をしてきた暁には、当選もおぼつかないので、むしろ知名度を生かして、参議院比例区に回り議席を早く回復したほうがいい」と勧めてくれたという。

<コロナ禍での難しい大会合開催>
すると、すぐさま長野県に来たいという申し出があった。ただ、その当時は長野県の感染者が500~700人と異常に増えていた頃であり、自分の選挙の時ですら会合を開いてこなかった私が、会合を開けるはずがなかった。そこで、収束するまでということで延期していた。
 ところが、さっぱり収束の気配が見えなかった。それでも前よりは感染者数が減ったし、もう公示日も近づいてきたので禁を破り、検温、手指消毒、ソーシャルディスタンス、換気等を図りながら屋内での会合をセットすることにした。折しも、泉健太代表が杉尾秀哉議員の応援に訪れるというので、3人の共演をセットすることにした。いつもの会合とは違い、人数が多ければ良いというのではなかった。会場のホテル側も300人の会場で150人が限度と言うのだ。組織政党とは異なり我が党は参加人数をそのように統制するのが難しいので、合わせるのに苦労はしたが、無事開催に漕ぎつけた。こうして辻元さんに真っ先に勧めた義理を果たした。
 私の長野県第一区総支部の国政報告としたが、3人の立派なゲストスピーカーがいるので、私は司会に徹することにして、3人に15分ずつ話してもらい、最後は篠原国政報告会にゲストが来た場合の定番になっている質疑応答を15分間やることにした。「3人とも総理や閣僚をとっちめているので、今回は皆さんが最後に厳しい質問や意見をどしどし言ってください」と促して講演に入った。
 主催者が遠慮して表に出ない、美しい謙譲の美徳(?)会合となった。3人とも立憲民主党の看板を背負った国会議員であり、党の公約の一部を重点的に話しただけなので、その内容は省略する。その代わりに私の3人の紹介振りを報告する。

<辻元清美>
 私はいつの間にか亀井静香さんに追い掛け回され、「5人で民主党を飛び出して党を作り、小が大を飲む形で政権交代をしろ。俺が指導すればお前ならできる。自社さきがけ政権を作ったのは俺で、そのノウハウを全部お前に伝授する」としつこく迫られた。私が断り続けたところ罵倒され、次に辻元さんを代表にして、お前が補佐してやったらいいと言い出した。
 しかし、私はそれも気乗りがせず断った。なぜならば、私や国民がそう思っても、民主党・民進党の人たちが背を向けることが予想できたからだ。もう一つ、そういう人気者だけを党首にしてやってきたから、我が党はガタガタしたとずっと思っていたからだ。自民党の立派な総理、例えば大平正芳、宮澤喜一、竹下登といった人たちには、決して国民的人気があった訳ではない。自民党も小泉純一郎総理の頃から変わり、選挙のために人気者を首相にするようになり、堕落していったとも言える。
 しかし、その後考え方を変えた。今の我が党は女性を全面に出して戦うしかなく、その先頭に立つのが辻元さんだ。

<杉尾秀哉>
 杉尾さんは6年前、「落下傘より健太さん」という批判を受けた。しかし、5月24日の両院議員懇談会での議論を見ると、杉尾さんはすっかり長野県人になりきっていた。私はそういった場面ではあまり意見を言わないようにしているが、杉尾さんは私の言おうとしていたことをずばり言ってのけたのである。「人口減少、過疎化が長野県では大問題だ。それが我が党の公約に何も入っていない。アベノミクスの失敗で経済がガタつき物価は上がっているのに、そのことにも触れていない」「いろいろな政策は書いているが、どうも木を見て森を見ない、幹がない」。まさに長野県人になりきった証拠ではないかと私は感に入った。
 それから、顔つきもきつくなったと本人は言っているが、笑顔のニュースキャスターから政治の間違いを質すため攻撃的になり、精悍な顔つきになったのではないか。それから、年とともに耳が聞こえにくくなってきたせいかどうか知らないが、声も一段と大きくなった。多分選挙が近づきアドレナリンが効いて、張り切っている証拠だと思う。長野県の代表として2期目を務めてもらわないとならない。

<泉代表紹介>
 泉健太代表は、さわやか健太と皆から呼ばれている。羽田雄一郎参議院議員もそうだったが、誰からも好かれる好人物。参議院のうるさい重鎮も、「野党サイドで長幼の序をわきまえているのは泉健太だけだ」と大変な惚れ込みようだった。しかし、私は「いやいや、泉健太さんは29歳で衆議院議員になっており、周りのほとんどが先輩議員ばかりだったので自ずと仕える癖がついただけのことでは」、と言って皮肉っぽく水を差した。そして、その話を本人に伝えたところ、すぐに「その通りです。それより前に、私には3人のすごい姉がいて、それに散々鍛えられているので、上の人に仕える術はわかっているんです。」とジョークを交えて答えた。このように直ぐさま反応できるのも、彼の政治家の才能なのではないかと思う。

<質疑応答>
 質疑応答の例として、我が泉代表に「『皆に気を使い過ぎて思い切ったことがやれていない。八方美人的で方向がわからない』という意見があるが」、と質した。答弁で、「党内融和のため」と言うので、「そんなことは他の人に任せればいいのであって、若き党首は先頭に立って引っ張っていくべきじゃないか」と、予算委並みにやりとりをした。
 質疑応答の時間を用意していることを会合の冒頭で言っておいたこともあり、他に5人の聴衆が憲法改正や、低投票率等の重要な問題について質問した。

 3人の話の中で印象に残ったのは、辻元さんが突然「猪瀬直樹に勝ちたい」と言い出したことだ。私は猪瀬さんが長野県の出身だから言っているのかと思ったが、そうではなく、自分の落選運動をした憎き維新の目玉の候補予定者に立憲の目玉である自分が勝ちたいという強烈なライバル意識と敵対心のようだ。ホテルメトロポリタンから歩いて長野駅前に行き、3人の街宣も行った。
自公政権の暴走を許さないためにも、立憲民主党の参議院選挙での勝利を目指して尽力したい。

投稿者: しのはら孝

日時: 2022年6月24日 14:57