2017年05月18日

本格化する北朝鮮の脅威への対応-すべてアメリカ頼みしかない厳しい現実-17.05.18 

<危険度を増す北朝鮮核ミサイル>
 毎年5月の連休中のワシントンD.C.における議員交流は、通常は日米韓の3ヶ国なのだが、今回は5月9日の韓国大統領選挙が控えていたので韓国は不参加、日米間だけで行われた。外交の1番のテーマはもちろん北朝鮮問題である。韓国議員がいればもっと突っ込んだ率直な意見交換ができただろうが残念だった。日米両国にとっても深刻な問題なのは同じである。
 
<外交は政権交代を機に変る>
 5月14日早朝、何回目かのミサイル発射実験が行われ、日本はお決まりの菅官房長官記者会見、安倍総理のぶら下がりインタビュー、NSC(国家安全保障会議)開催と、形式的対応が報じられた。しかし、北朝鮮にとっては日本の抗議記者会見など、どこ吹く風であろう。まず目指す相手は文在寅・新韓国大統領であり、トランプ大統領である。
 外交は今や首脳外交が中心となり、首脳同士の信頼関係が重きをなす。従ってその変わり目、つまり政権交代で停滞する外交の突破口になることが多い。今回を例にとれば、北朝鮮は 朴→文 、オバマ→トランプ への交代で、少しは北朝鮮包囲網を軟化してほしいと願っているはずである。北朝鮮の最近の度重なる核・ミサイル実験も、新しい段階に入る今後の外交交渉への圧力も意識してのものである。そして、今回は中国が今年一番の国際会議と力を入れる「一帯一路」会議の開幕日であり、石炭の輸入禁止等の経済制裁を強める中国への牽制の狙いもある。

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2017年05月12日

議会の厳しいチェックを受けるトランプ政権-三権分立の効く民主国家アメリカ-17.05.12

 私は、昨年に引き続いて日米議員交流プログラムに参加し、トランプ政権発足100日目の4月29日にアメリカ入りし、1週間滞在、うち2日間は北朝鮮問題、日米経済問題、トランプ政権の行方等についてドップリと英語で議論し、その前後に農業関係者と意見交換し、更に旧知の国会議員との旧交を温めて帰国した。

<予算とオバマケア代替法案でつまずくトランプ政権>
 アメリカ側からは、国会開会中の12月なり1月に来て国際会議で我々が一緒に議論することが多い。ところが今回アメリカ側は国会がてんやわんやで、出席しても20分か30分で次々に議席に戻らないとならず、身を入れて意見交換ができなかった。トランプ政権が予算案が通らず苦戦していたからである。例えば民主党は例のメキシコ国境に壁を造る予算など絶対に認めないとしていた。トランプ政権予算の本格化は18年の10月からであり、争点になる政策予算は先送りされている。ところが、民主党との間は完全に対立関係になっており、議会がなかなか思い通りにさせてくれないのだ。
 4月中に10月までの5ヶ月間の予算の修正が通るはずだったものが通らず、5月1日からの週に持ち越された。やっとそちらの方は折り合いがついて通ったものの、問題はオバマ医療保険制度改革(オバマケア)を廃止して新制度に置き換える法案である。

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2017年04月28日

造ったダムはフル活用して発電すべし-太陽光、風力、バイオマスの陰に隠れる水力発電を推進-17.04.28

<小水力発電はずっと前から推進>
 世の中挙げて、再生可能エネルギーの大合唱である。よほど凝り固まった原発推進論者でも、大した発電量にならないとか、高い電気量になると文句は言いつつ、ダメだともやめるとも言っていない。そして、いつも私が食べ物で使い始めた「地産地消」にすべしということもついて回る。
 私は30数年前、『農的小日本主義の勧め』を上梓したのをきっかけに、東大の駒場キャンパスの環境意識の高い学生の勉強会に呼ばれて講演したことがある。その中のリーダー的存在だった中島大氏が「全国小水力利用促進協議会」の事務局長をやっているのに呼応して、国会では超党派の「水力発電の有効活用を促進する議員連盟」の事務局長をしている。ところが、これだけ再生可能エネルギーが宣伝されているというのに、太陽光パネルや風力ばかりが話題になり、水力発電が忘れられていることに、歯がゆい思いをしていた。

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2017年04月21日

ふるさと納税を進めるなら「ふるさと投票」こそ理に適う-学生に地元の不在者投票を認めるべき- 17.04.21

<地元で投票できない学生の出現>
 日本の行政ルールはきちんとしている。その元はやはり「住所」であり、どこの学校に行くか、どこで税金を納めるか、どこで投票するのか等は皆住民基本台帳に登録された住所地を基本としている。
 ところが昨年の参議院選挙の折、故郷を離れて大学等に行った学生の一部が、住民票を残したままの地元で、「居住の実態がない」という理由により、選挙人名簿に登録されず、選挙権が行使できなかった。選挙権年齢が18歳に引き下げられた最初の国政選挙であり、注目を浴びたことから、明るみに出たものと思われる。

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2017年04月14日

世界的企業の儲けの「タネ」は種-穀物種子を民間ビジネスに任す時代錯誤は許されず-17.04.14

 私は30年農水省に努めたが廃止法案というのはそんなにお目にかからなかった。なぜなら、次の施策が必要となり古い法律が時代遅れとなると、新しい法律を作ると同時に古い法律を附則で廃止していたからだ。それを農林水産省は今国会で主要農作物種子法と農業機械化促進法の二本の廃止法として提出してきた。異例である。

<世界がタネに向いている>
 今日本の世界的企業というとトヨタ、日産、本田等が控える自動車業界だろう。他にシャープや東芝という衰退企業もあるが家電業界もある。世界はとみると相変わらず石油業界が力を持っているが、石油化学業界は、農業化学品(農薬、肥料)からアグリビジネスに手を染め、その延長線上で枯渇する石油から永遠に続く種に主力を移し始めている。アメリカがTPPで最も力を入れた製薬業界も巨大になりつつあるが、最近の目玉は生物製剤すなわちバイオ医薬品である。
 そして世の中は、次の時代の儲けのタネを探して鵜の目鷹の目である。かなり前にモンサントがアメリカの種子会社を買収している。ところが最近そのモンサントがスイスの巨大医薬品・化学品メーカーのバイエルに買収された。その買収額は660億ドルと史上最高だった。これより先に巨大な2つのアグリビジネス社、ダウ・ケミカルとデュポンが合併しており、更にもう一つ大手シンジェンタが中国化工集団(ケム チャイナ)に買収されている。よるつまり、世界の企業が次の儲けの「タネ」としてバイオにそして「種」に注目しだしたのである。農業界では「種子を制する者が世界を制する」といわれたが、それがあらゆる業界に広まっている。

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