2016年11月29日

【TPP交渉の行方シリーズ67】農協改革に見る政策決定の猿芝居・茶番劇化- 農業団体はTPPの呪縛と自民党からの脱却を -16.11.29

<「田舎のプロレス」対「都会の猿芝居」>
 TPP特別委員会の強行採決にみる揉めごとを、萩生田官房副長官は「田舎のプロレス」と称し、山本農林水産大臣の強行採決を巡る失言と同様に陳謝させられている。本案の審議をお願いしている内閣の要として誠に不謹慎極まりない。田舎のプロレスは『できレース』で、全てシナリオができ上がっていて、パフォーマンスでやっているだけという意味だという。私は、野党の筆頭理事、塩谷委員長に詰め寄ったが、TVのニュース番組でみた地元の皆さんは、背が高いから目立ったかやせこけた体で全く迫力不足、安倍総理に嫌味の質問をしているのと違い全く似合わないと酷評された。それに対し、かく言うご本人がプロレスに向いているような体格なので、なおさらジョークが効いたのだろう。そういえば官房副長官は東京の選挙区であり、田舎や真剣に戦っているプロレスラーを馬鹿にしているようにも聞こえる。失礼な発言である。
 もし、国会で強行採決阻止のために委員長席に抗議で詰め寄ることを「田舎のプロレス」と言うのであれば、今回の農協改革を巡るドタバタ劇こそ、いつもと変わらぬ永田町の猿芝居・茶番劇と言ってしかるべきである。

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2016年11月24日

【TPP交渉の行方シリーズ66】的外れな規制改革推進会議の農協改革意見-TPPとともに葬り去るべきトンチンカンな意見-16.11.24

<TPP委員会が加盟国の政治・行政を動かすおそれ>
 TPPは、日本でもアメリカでもあたかも「(自由)貿易協定」のように扱われている。日本では特に農産物貿易自由化により、農業がますます窮地に陥ると問題にされている。
 しかし、TPPは30章からなる史上最も広範囲の条約(協定)であり、もっともっと酷い条約なのだ。私が予算委員会で「イギリスのEU離脱とアメリカ国民の国際化疲れは同根で、自国優先(トランプのいう America First)、自国のことは自国で決める、国際化は二の次だ」と指摘すると、安倍総理は「EUはブリュッセル、EU代表部が物事を決めすぎるからイギリスは嫌ったが、TPPはずっと緩い協定」と応じた。ところが実際は違う。
 その典型例が、TPP委員会と各章に関係して20近く設置される小委員会(ex. 農業貿易に関する小委員会、規制の整合性に関する小委員会等)である。どうなるか全く決められていないが、12カ国はこれらの委員会からあれこれと注文をつけられるはずである。そこには、アメリカ企業の意見が大きく反映される。そして、それに従わされるという悪循環が懸念される。つまり、日本の行政が、TPPによって大きく歪められるということだ。この混乱が大方の人には気づかれないでいる。

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2016年11月16日

【TPP交渉の行方シリーズ65】トランプ大統領でTPPは漂流か死か-グローバル・格差に疲れたアメリカ国民の選択-16.11.16

<トランプ大統領の出現>
 10月8日のSuper Tuesday(米大統領選挙)に、アメリカ国民は大方の予想を裏切ってトランプを大統領に選出した。アメリカ独特の選挙制度で、総得票ではクリントンのほうが僅かに(0.2%)上回っているが、本当に僅差でトランプに決定した。トランプ President Electは10月、「大統領に就任した日にTPPから離脱する」と発言するなど、当初からTPPに反対してきている。
 だからこそ、安倍政権は遅くとも11月8日までには衆議院を通したいと、いつも通り日程ありきの国会運営を強行したのである。ところが、当初目指した10月28日採決が延び、途中11月4日が取沙汰されたが、山本有二農水相の2度目の発言により再び延期された。我々野党は山本大臣の下ではとても採決に応じられない、と断固反対した。私もあまり様にはなっていなかったが、採決時には大臣席に詰め寄り強行採決に反対した。

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2016年11月09日

【TPP交渉の行方シリーズ64】日本の政策に介入を許すTPP(パート3 最終)-ISD提訴で脅して政策を歪める- 16.11.09

 そして最後に最も問題なのがISDあるいはISDSである(表「ISDの関係指標」)

<日本からみのEPA・FTAとISD>
 これについてはいつも言訳がなされる。日本は既に14本のEPA・FTAの内、オーストラリアとフィリピンを除き12本ISDが入っている(表「ISDを含む日本のEPA・FTA」)。日本が仲裁裁定したことは一度もない。だから安心だという。これは発展途上国等がクーデター等で進出した日本企業の工場を奪ったりすることに対して用意されたものであり、裁判制度も確かでない国に対してのものである。それならば先進国同士ならばいらない話だということで、オーストラリアは強行に反対し続けている。だから日豪EPAにも入っていない。ただ幸いなことに日本が提訴されたことは一回もない。

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2016年11月08日

【TPPの行方シリーズ64】 日本の政策に介入を許すTPP(パート2) -TPPの委員会が次々に注文-16.11.08

 次にTPPの条文に促した問題点を挙げる。
<予想されるTPP委員会の内政干渉>
 安倍官邸は今、日本の政策を思いのままに操っている。農政でいえば農政審議会ではなく規制改革会議や産業競争力会議である。そこには農政の専門家などいないのにあれこれ口出しをされて農政が歪められていく。
 それを今度はTPP委員会が日本国政府に対して、あれをしろこれをしろと注文をつけてくることになる。これも別表に示すが、その下に第2章の物品の貿易に関する小委員会、農業貿易に関する小委員会に始まり、SPS、TBT等、21の小委員会ができあがることになっている。この小委員会の構成等が問題である。つまり、いろいろな分野の小委員会が常に加盟国に注文を付けてくるということである。
(表「TPP協定及び再サイドレターの下で設置される委員会」)

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